睡眠スタイルと寝心地の関係

睡眠スタイルとはどのようなものか?寝室内の寝具をはじめ睡眠に関わる全ての項目、例えば室温、照度、静寂性、臭い(香り)、寝具などがスタイルには含まれます。

このページでは、寝室環境のなかでも寝具に関係するスタイルの違いについて解説します。快眠するには良い寝心地の寝具が必要です。

寝具での睡眠スタイルとは

寝具での睡眠スタイルの違いは寝心地と深い関係があります。スタイルにはベッド派なのか床に敷き布団を敷く床派?掛け布団の保温性と重さ?敷き布団の断熱保温性と硬さ?枕の有無?パジャマなのか寝間着あるいはシャネルの5番(裸)?等があります。

そこで睡眠スタイルの違いでの寝具の選び方のポイントを紹介します。

寝具の保温力は寝室の室温に応じて異なるため、寝具を選ぶ際にはご自分の寝室温度の最低値がどれくらいかを知る必要があります。

ベッドと床派での寝具選びのポイント

快適な寝床環境は、33℃±1℃前後で湿度が50%±5%程度と言われています。この寝床内温度に密接な関係があるのか敷き寝具の中でもマットレスです。

寝床内の温度の6割以上は敷き寝具に伝わり放熱されています。特に床に直接マットレスを敷いた場合は床の素材の熱伝導率によっては多くの熱が床に伝わります。

ベッドの場合はマットレスの下が熱伝導率が低い空気になるのでマットレスから放熱される熱量は少なくなります。

マットレスの硬さについては下段にて説明します。

ベッド派か床派の違いは、マットレスを選ぶ際には断熱保温力を考慮する必要があります。また介護ベッドの場合は横幅が90cmなので普通のシングルサイズの横幅100cmのマットレスは使用できないので注意ください。

ベッドのマットレスまでの床からの高さは、健常者には気にならないかもしれませんがご高齢者シニアの方には立ち上がりやすい高さが望まれています。

寝具での睡眠スタイルを分類

寝具を分類すると、掛け寝具、敷き寝具、枕に3分類ができそれぞれにスタイルが存在します。

軽さ、保温、放熱、湿度、寝姿勢をどのようにコントロールできるかによって寝具の価値は決まります。寝具の価値は、軽さ、寒さ暑さ、湿気コントロール、理想的な寝姿勢を保つか?寝具が睡眠の手助けがどのようにできるかが選ぶ際のポイントです。

掛け寝具を選ぶポイント

掛け布団については、軽さ快適性において冬用ではやはり羽毛布団がおすすめです。羽毛布団の選び方のページをご覧下さい。

春と秋の「合い」の季節には、合い掛けふとんのページで紹介をしています。この季節の温度変化は激しいのである程度の保温力と温度調節機能に優れた羽毛を選ぶのがポイントです。ダックとグース羽毛の品質差は下記リンクからご覧下さい。

グースとダック羽毛の差
グースとダックのダウンの差

1羽の鳥の価値で羽毛が占める割合は、グースは6%でダック3%です。2倍の差は人気度・品質の違い...

夏にはエアコンによる冷え対策と蒸れ感を軽減する素材がおすすめです。麻とかシルク素材の掛け布団がおすすめです。

敷き寝具を選ぶポイント

ベッド派と床派の項で説明した様に敷き寝具には熱を奪われないようにする保温と熱を逃がす放熱さらに体圧分散機能が重要です。

敷き寝具の中でもマットレスは、仰向きに寝た状態で後頭部、肩甲骨、臀部(おしり)、かかとの部分に床付き感がない程度であり、かつ体が沈み込まない硬さが必要です。

寝返りは20分から30分に1度するため寝返りが打ちやすい硬さが必要です。特に赤ちゃんの敷き布団は硬めがおすすめです。詳しくはこちらのベビー用敷き布団の硬さをご覧下さい。

保温性はマットレスの上に薄い敷き布団を掛けることでマットレスと体の隙間をなくす程度の厚さの布団がおすすめです。さらに中の充填素材は吸湿放湿性に優れたウールなどがおすすめです。

敷き寝具の保温力の説明は保温力は掛布団敷き布団?のページでご案内をしています。

敷き寝具の硬さについては寝返りのしやすさと敷き布団の硬さのページでご案内をしています。

枕を選ぶポイント

枕の高さは敷き布団の硬さと連動しています。枕だけを購入しても高さ調節ができない枕の場合は、眠れない原因になる場合がございます。仰向きに寝る枕の高さは首の部分で人差し指の長さと同じです。ただし敷き布団の沈み具合も考慮する必要がございます。

横向きに寝る方は、背骨と首が水平になる高さが必要です。枕にはサイズがあるので体格に応じた枕をお選びください。

枕の高さを細かく調整できる枕がございます。枕の調整方法は自分に合った枕の高さのページで紹介をしています。またバスタオルで作る枕の紹介もしています。

パジャマを選ぶポイント

パジャマなのか寝巻きなのか?おすすめは寝返りをするためやはり着崩れしないパジャマがおすすめです。下着だけとか裸で寝る方もいますが非常時の対応と保温性を考慮得るとやはりパジャマをおすすめします。

パジャマを選ぶ際のポイントは、サイズがゆったりサイズであること季節に応じて吸水・撥水性とか熱伝導率等を考慮した素材選びが重要です。

まとめ

睡眠スタイルは、寝具に限定しても紹介しきれないほど幅広くあります。睡眠は疲れをとりリフレッシュする行為であり寝具はそれを補助する道具です。

快眠はリラックスした状態である必要があります。そのためには、温度と湿度が快適でさらに寝返りが打ちやすいという条件が寝具には求められます。さらに寝具のサイズは体を伸ばした状態でも余裕があるリラックスできるサイズが必要です。

保温性は大切なことですが、特に重さと湿度の点は見逃されがちです。重さはやはり羽毛布団がお勧めです。湿度に関しては、季節に応じて寝具を交換する必要があります。

敷き寝具では、保温と調湿においてムートンパッドなどはお勧めしたい製品です。掛け寝具は、蒸れの観点から夏用の羽毛布団より真綿ふとん、麻掛け布団などがお勧めです。

御高齢者や病人の場合は、健常者にとっては何ら問題にならないことが睡眠障害になる場合もございます。配慮が必要です。

筆者:野口 英輝

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