高級羽毛布団の品質ランクの違いは、非表示部分に秘密が

 高級羽毛布団の品質は、中味の羽毛の品質と側生地の品質さらに製造工程が大きく関係しています。 メーカーは中味の羽毛の品質と側生地の品質もちろんのこと全製造行程を知っていますが、 消費者の方は中味を見ることすらできません。仮に見えたとしても消費者の方には品質の判断はできないのが現実と思います。 そこで、高級羽毛布団の品質と製造行程についてどのような違いがあるのかご案内いたします。 まずは、ピンキリの品質の両極端を除いて品質がどのように順位付けされているか? 高級羽毛布団の製造工程の実情、価格差、別の言い方をすれば布団のランクを見極める方法についてご案内させて下さい。

 高級羽毛布団の品質の違いは、羽毛の品質、側生地の素材品質、内部構造の違い、布団メーカーの信頼度、日本製(純日本製)なのか生地・縫製の仕上がりにより決まります。 さらに日本製の内容を細かく分析すると、羽毛は輸入品ですが国内で洗浄されたものか?(高級羽毛布団に詰められているダウンは国内で十分な洗浄をされています。) 側生地は国産品か、生地の縫製は国内工場か、羽毛の吹き込み工程は日本国内か??? 純日本製かどうかは布団メーカーの営業担当でも即答できない製品もあると思います。

 ご覧頂いている画面サイズにより位置は異なりますが、大きい画面であれば右側に当店のシングルサイズの羽毛布団を価格順に並べています。画面が小さい場合は下段に価格順にリストアップしています。 下記の品質の違いについての説明をお読み頂いた後で、各枠内に箇条書きされている製品の特徴をご覧頂ければ、品質と価格の関係をご納得頂けると思います。

羽毛布団の品質を決めるのはダウンの品質

ダウンのランクの違い高級品はグースダウン

羽毛布団に使われている主なダウンには、グースとダックの2種類の鳥があります。 どちらも基本的には食用の副産物のダウンを人間が利用させて頂いています。 グースとダックの品質を比較するとグースの体格が大きいのでダウンの粒もグースダウンが大きいのでグースダウンがお勧めです。 高級羽毛布団を選ばれるならグースダウンです。当店では基本的にグースダウンの羽毛布団を取り扱っています。

羽毛布団の中味はダウンボールとフェザー

 羽毛布団の中味は、羽毛(ダウン)と羽根(フェザー)です。この割合をダウン率と呼びダウン率が高いものがよいダウンといえます。 同じダウン率でも採取する鳥の種類、ダウンのパワーの違いにより保温力に差があります。また、偽装表示の話も珍しくありません。 高級羽毛布団を選ばれるなら最低でも93%のダウン率は必要です。

高級品はマザーグース

 グースダウンのなかでもマザーグースダウンというものがあります。このマザーグースとは産卵用に飼育されている鳥であり成熟した成鳥のことです。 十分に育った親鳥から採取されるダウンは素晴らしいものです。高級羽毛布団をお求めならマザーグースは重要なキーワードです。

マザーグースダウンの特徴

 マザーグースダウンとは、中心部の核が確りとしていて各々のダウンが大きく枝羽も伸びているため、少ない量でも保温力があるため布団を軽く仕上げることができます。 農場により異なるようですが、1年間に2回ほど採取されています。その中でも晩秋に採取されたダウンが優れています。 高級羽毛布団を選ぶなら晩秋に採取されたマザーグースがお勧めです。

マザーダックダウンとマザーダウンとは

 最近マザーダック見かけますが、寝具の業界ではマザーダックの規格はありません。 ダックダウンは、基本的に食用に飼育された鳥の副産物であり、グースダウンより品質が劣る分価格は基本的に安いです。 マザーダックは、マザーグースの人気にあやかろうとしてダックにマザーの文字を付けたのでは・・・。

ダウンパワーとは

 ダウンの品質を表すものにダウンパワー値があります。この値が高いダウンは弾力・保温性に優れています。ある条件下におけるダウン1グラムの体積のことです。

 ダウンパワー値とは、布団の中のダウンの状態と同じ環境を再現しているとご理解下さい。布団の厚みではなく羽毛のパーワーを示す値です。
測定方法はJISにより決まっていますが、算出方法(平均値、最低値)に違いがあるようです。同じダウンパワー値でもメーカーにより差を感じます。

 日本羽毛製品協同組合では、マザーグースはダウン率93%以上でダウンパワー430cm3/g(かさ高180mm)以上の品質と示されています。 マザーグースの表示だけでなくダウン率とダウンパワー値を確認をして下さい。

 高級羽毛布団を選ぶなら、やはりマザーグースは重要なキーワードとなります。 ただ、実用的なクラスの羽毛布団の場合は、ダウンパワー400cm3/g以上のグースダウンであれば十分に暖かいと言えます。

日本羽毛製品協同組合

日本羽毛製品協同組合(日羽協)ラベル

 日本国内における、羽毛製品メーカー、販売企業が加盟する組合です。 開封して中身を見ることのできない羽毛布団等について、 羽毛布団の品質基準の策定を行い、各メーカーに対し画像の4種類のゴールドラベル(品質ラベル)を発行しております。 西川ブランドの製品では見かけませんが、ダウンの品質に応じて4種類のラベル(プレミアム/ロイヤル/エクセル/ニュー)を添付した製品があります。 高級羽毛布団にはプレミアムラベルが添付されています。高級羽毛布団を選ばれるならプレミアムラベル付きかダウンパワー430dp以上のダウンです。


羽毛の産地ポーランドやハンガリーなど

 羽毛の産地は、北欧産で北緯50度ラインの産地がお勧めです。 これらの地方の冬は極寒であり、鳥自身が生き抜くためには保温力のある羽毛が必要なためであり人気がある訳です。 ただし、日本に輸入されている羽毛の80%はアジア産(主に中国産)です。ポーランド産は1~2%程度、ハンガリー産は5~6%程度です。 高級羽毛布団に充填されているマザーグースになると更に少なくなります。

 羽毛の産地として、まずはじめに出てくるのが「ポーランド」です。なぜポーランドなのかと言いますと、 地理的条件による冬の極寒の季候・飼育環境もさる事ながら、ポーランドは国家事業(コーダ研究所など)としてグースの交配を重ねて「羽毛」の品種改良を行ってきたため、 現在、上質のダウンがとれるグース種があるためと言えます。特に「ホワイト・コーダ」種の冠が付いたダウンは高級品と言えます。 羽毛の産地による品質優劣についてお問い合わせを頂きますが、例えばハンガリーとポーランドではどちらが優れているか等です。 産地というよりか農場単位により飼育方法、採取回数が異なるため産地による優劣はつけがたい場合がございます。 高級羽毛布団には、ハンガリーとポーランドの羽毛が充填されたものが多いです。ただし、羽毛の産地を限定するものでもありません。

羽毛の充填量

 羽毛布団の中身のダウン量は品質により適量がございます。 上質グースダウンの場合でシングルなら1.2kgから1.3kg、ダブルサイズなら1.6kg-1.8kgです。ダックダウンの場合はグースダウンより多く必要です。 極上のダウンはシングルサイズで1.1kgで十分です。

羽毛の洗浄度とは

 品質管理の良い布団メーカーの羽毛は、国内で選別・洗浄、殺菌等の高水準の処理をしています。 この処理は、羽毛の品質を左右する大切なの工程です。高級品となると業界基準の2倍洗浄したダウンがお勧めです。

高級羽毛布団のダウン品質

 高級品となると日羽協が発行するプレミアムゴールドラベルを付けた「信頼できる」メーカーの製品です。 メーカー名の表示が無いものはお勧めできません。ダウンパワー値で言うなら430cm3/g以上であり、かつまた「信頼できる」メーカーの製品と言うことです。 最高級ダウンのアイダーダックについては別途サイトを設けました。

 当店でお勧めできない品質ですが、「高級羽毛布団」と表示しているものも見かけます。 当店で「高級」と思えないものは、メーカー名の記載の無い製品です。次にエクセル/ニューゴールドラベルが付いている製品と言うことになります。 上述いたしましたが、中味のダウンの品質を知っているのはメーカーである以上、「信頼できる」メーカーの製品であることが高級品の必要条件になります。 あくまで当店の基準であることをご了承下さいますようお願いします。「信頼できる」メーカーは少ないです。有名ではないけども信頼に値するメーカーはあります。 逆に有名メーカーにおいては製品のラインナップの幅広く、高級羽毛布団からお勧めできないレベルのものもあることを並記致します。


高級羽毛布団の品質を決めるのは側生地

側生地の品質での羽毛布団の品質が決まる

 寝心地は、布団の側生地も関係しています。 側生地の素材には、超長綿、長綿、シルク、合繊などがあります。各素材の特徴と織り方を簡単に説明致します。

高級羽毛布団の側生地の主流は超長綿(日本製と外国製)

 側生地の主流は超長綿です。この超長綿にもランクがあります。生地に織る糸の種類(単糸、精紡交撚糸、双糸)の違いにより差がでます。 糸の番手60~100番単糸の違いとか、高級羽毛布団に用いられる格上の200双糸300双糸とか精紡交撚糸などが有ります。 100単糸の超長綿は国内産と考えられますが、80番手ぐらいまでの超長綿には海外生産の側生地も使用されています。国内産の側生地が柔らかで光沢があります。 高級羽毛布団は、単糸なら国産の80番手以上が柔らかく体にフィットして保温性にも優れるためお勧めです。

 超長綿の側生地は、同じ織り方、同じ糸番手でも柔らかさフィット感において品質の差を感じます。 糸になる前の原綿が、スーピマ、インド綿(ラムコ)、エジプト綿のギザ45、新疆綿などの上質の綿花である場合は織られた生地は柔らかです。このような生地は高級羽毛布団に用いられています。 品質の良い糸で織られた生地は、ほぼ国内生産されたものと考えてもよいと思います。 単糸の場合は100番手以上、精紡交撚糸360t(ツイン)、双糸なら200双糸以上は、国内生産と記載がなくてもほぼ国内生産の生地と思います。 80番手までの超長綿は外国製の可能性はあります。国産と輸入品では品質差がございます。国産の生地でも生機は輸入されている場合が多いです。 ただし、生地メーカーの厳しい検品と加工がされるため、海外製の生地と比べると柔らかさと光沢感等がクラスの違いが感じられます。 高級羽毛布団を選ぶなら国産の80番手以上の超長綿の側生地がお勧めです。 最高級品などには、精紡交撚糸360t(ツイン)、双糸なら200双糸以上の生地が使用されています。

高級羽毛布団の品質を決めるのは内部のキルト構造

羽毛布団の内部構造の違いによる寝心地の違い

 羽毛布団の一般的な構造には、下のイメージ図の様に左からヨーロピアンキルト、立体キルト、2層(3層)キルトがございます。 この3タイプの中でも冬用の羽毛布団でポピュラーなのは、立体キルト、2層、3層キルトです。 上質の生地の場合は国内での縫製と思います。


ヨーロピアンキル 立体キルト 2層(3層)キルト

キルト構造の特徴

 1層立体キルト構造で高級品となると、軽くて柔らかな生地にマザーグースダウンを適量入れて作られています。 上質の羽毛なので少量で生地も軽いため高級品は軽くて暖かい羽毛布団です。また1層なので蒸れ感も少なくなります。 マス目の数が増えると品質面では、フィット性とダウンの片寄りを防ぐことができます。高級品はこの仕様が多いと思います。製造コストはアップするためお値段は高くなります。

 保温性を重視するなら2層、3層構造がおすすめです。 上の図のように2層構造の場合、上層と下層の凹部の位置がずれることにより、布団の厚みが平均するため保温力が増します。 保温力はアップしますが上下の層を仕切る布の分だけ150g~200g程度重くなるのと、体に触れている部分の重さだけなので健常者には気づかない程度です。 高級羽毛布団では生地の品質も良く上質の羽毛を使うため比較的軽いものがあります。1層の倍で2層だから2倍暖かいことはありませんが確かに1層より2層が少し暖かいです。

メーカーの信頼度と高級羽毛布団の品質

信頼できるメーカーの高級羽毛布団の品質とは

 羽毛布団の品質は、見えない中味のダウンで決まります。たとえ見えたとしても、品質を見極めることはできないでしょう。 高級羽毛布団を購入する際に失敗しないためには、品質表示が信頼できる有名メーカーの品をおすすめします。

 羽毛布団に仕上がる前の段階で、最後にダウンを直に見て触れることができるのはメーカーなのです。 当然ダウンの品質を知っています。 販売店は、側生地越しにダウンの感触を評価しますが推測の域です。 寝具専門店なら高級羽毛布団であるか否かは、ケースから出してふくらませると概ね判断が付きます。

高級羽毛布団の製造工程

 ダウンは輸入品ですが、ダウンの洗浄を含めて製造工程が全て国内で行われている製品は20%未満と思います。実情はもっと海外に依存していると思います。 有名ブランドの製品でも、この製造パターンで日本製になっているものは多いと思います。 高級羽毛布団の場合は、上質の国産の生地を国内で縫製して、国内で洗浄した羽毛を国内で詰めて仕上げています。 例えば80番手の超長綿の羽毛布団において、海外製の生地を海外で縫製する場合と国産生地を国内で縫製する場合では3倍以上のコスト差がでます。 高級羽毛布団をお求めなら純国産の日本製をお勧めします。

高級羽毛布団の品質

 羽毛布団は軽くて暖かであることが特徴です。軽くするためには軽い側生地と少量の詰め物で仕立てることです。 軽い側生地は糸番手の細い糸で織られた生地を使用することになります。 少量のダウンで十分な保温力暖かさを確保するには、ダウン率、ダウンパワー値の高い羽毛を使うことです。 更にハイマチ密閉キルトで軽い構造であっても保温力のある構造の羽毛布団を作ることです。 この様な条件を重ねていくと高級品になり結果として価格も高くなります。 軽さと暖かさのどちらを優先するかによって多少の違いはありますが、羽毛布団の品質は価格に比例しています。

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