羽毛の品質はダウンパワー

 羽毛布団の特徴は、軽くて暖かなのですが、なぜ軽くて暖かなのか?それは中綿に羽毛(ダウン)を使っているからです。 これでは答えになりません。ダウンはタンポポの綿毛のように枝羽を放射状にのばしています。 この枝羽の間に空気をためています。

ダウンボール  この空気をためることは、「綿花」からとれたワタの布団も同じですが、同量のワタと比べるとダウンの方が保温力があるため、 ワタと比べると少量でも軽くて暖かな布団に仕上がります。ただダウンの品質にもランクがあり、この品質により軽さと暖かさに違いができます。 このランクを評価する基準値が「ダウンパワー」です。

 2012年より羽毛の品質評価基準が「かさ高値」から 「ダウンパワー(体積cm3/g)」のダウン1g当たりの体積表示に移行します。 基本的に良いものは体積の数値も大きくなります。ただ2012年製造の製品でも「かさ高」表示のラベルが添付されているものもあり、 以前購入されたものには、「かさ高値」の表示がされていました。

ダウンパワーとは

ダウンパワー測定  ダウンパワーは、羽毛の品質差を数値化したものとご理解下さい。 かさ高性
350dp(廉価品)~380dp(中級品)~410dp(高級品)~430dp(最高級)~です。
JIS(日本工業規格)で定めた「ダウンパワー」試験の値です。 30グラムの羽毛を内径29cmの円筒に自然落下させて94.3グラムの円盤をのせて加重、2分後の底から円盤までの高さを計測してダウン1g当たりの容積を表したものです。


羽毛のかさ高値とは

かさ高性  かさ高は、羽毛のパワー(品質)の差とご理解下さい。かさ高性
130mm(廉価品)~160mm(中級品)~170mm(高級品)~180mm~最高は190mm位です。
JIS(日本工業規格)で定めた「かさ高性」試験の値です。その内容は、 気温20度、湿度65%で、30グラムの羽毛を内径29センチ、高さ50センチの円筒に自然落下させて120グラムの円盤をのせて加重、2分後の底から円盤までの高さです。


 かさ高値とダウンパワー違いは、 かさ高値は、従来の前処理はドライヤー法で重さは120gの円盤にて加重した数値です。 ダウンパワーの前処理はスチーム法で重さは94.3gの円盤にて加重した数値です。
 同じ重量の同じ試料のダウンを、ドライヤー法とスチーム法で処理をするとスチーム法で処理をした方が体積(かさ高も同様)は大きくなります。 日本羽毛製品協同組合では、かさ高値180mmはダウンパワー440dpと掲載されていますが、西川ブランドでは、 かさ高値180mmは、430dpと440dpのふたつに表示しています。

400DPと440DPの具体的な違い

ダウンパワー値とは、布団の側生地の中と同じような環境を再現した状態でダウン1g(1円玉の重さ)あたりの体積値のことです。

 シングルロングSLの布団で具体的に違いを説明します。 いま仮に、400dpと440dpのダウンを、1200g充填した2枚の布団を例として説明をします。 布団の面積は210cm×150cmなので、1cmの厚みの容積は210cm×150cm×1cmなので31500cm3となります。
400dpと440dpの差は40dpです。 ダウンパワーは1g当たりの容積なので1200gだと40dpの1200倍の48000cm3になります。 48000cm3は31500cm3の約1.5倍です。単純に40dpの違いを布団での違いに置き換えると1.5cmの厚みの違いになります。 ただし、布団では内部キルト構造の違いとか側生地の重さなどにより、40dpの違いが布団の厚みとしてストレートに1.5cm違いとして現れません。 この40dpの違いは保温力、耐久性、寝心地感の違いとしてでます。ボリューム感としては少しの違いがでます。 400dpのダウンをシングルロングの羽毛布団に充填する場合は、保温力を補うために充填量を100g多い1.3kgにする場合が多いと思います。

 ダウンパワー(かさ高)値は、布団の厚みを表す数値ではありません。布団の厚みは内部構造と生地の重さ(厚み)とダウンの量に関係します。 仮に60番手と80番手の側生地に同じダウンパワー値で同量の羽毛を充填すると、80番手の側生地の羽毛布団が僅かですがボリュームがでます。

 あくまでも私感ですが、個々のメーカーの個性の違いなのか? 控えめな数値で表示している様に感じられるメーカーもあります。やはり、信頼できるメーカーを選ぶことが大切です。 ある羽毛布団メーカーの商品開発担当者の弁によると、430dpの表示をするにはダウンパワー値を測定した平均値が440dpをクリアすることを社内規定にしているとのことでした。 やはり信頼できるメーカー、販売店から羽毛布団を購入されることをお勧めします。

 ダウンパワー値の僅かな差は公的な検査機関で調べないと解りませんが、同じ充填量であれば40dp違う場合はボリューム感の違いとして表れます。 当然のことですが保温力の違いが出ます。そのため当店では羽毛量を100g増量するとか内部構造を3層にした羽毛布団を作っています。 ダウンパワー400dpは従来のかさ高では165mmです。ダウンパワー値10dpは、かさ高値5mmに相当します。

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