羽毛布団の品質表示票の行間を補う選び方

 羽毛布団を買う際に、価格・品質など羽毛布団の選び方に迷われることでしょう。そして誰しも「上質の羽毛布団」を「お買い得価格」で買えないかと思われるでしょう。売れ筋ランキングなども参考にされるかもしれません。しかし、ランキング上位であったり口コミ情報が多い羽毛布団が、必ずしもご満足を頂けるレベルとは限りません。そこで価格・品質差が生まれる背景と満足できる羽毛布団の選び方を、ニュートラルな視点からご説明致します。

羽毛布団の価格の差 羽毛布団の選び方は、品質表示票の行間に注視すべきポイントがあります。

写真の羽毛布団は、ポーランド産羽毛93%綿100%と同じ品質表示ですが、不思議なことに3万、6万、10万円の価格が付いています。この3枚の羽毛布団が異なるお店で販売されている場合は、3万円の羽毛布団が安いと感じるかもしれません。しかし、同一店舗で並べて販売されている場合は、この3倍の価格の差は疑問に思われるでしょう。中味の羽毛と側生地の素材さらに内部構造には、品質表示票に記載されていないランクの違いがあります。このランクの違い(価格差)を業界の裏事情などを織り交ぜて、解りやすく羽毛布団の選び方をご案内致します。

 消費者の方に、業界用語を並べて羽毛布団の品質の違いを説明するのは乱暴かと思います。そこで、「♪」の付いた文字(業界用語)←ここにカーソル(マウス)をのせて頂くと、背景が黄色い枠のウィンドウに業界用語の簡単な説明を表示致します。タブレット・スマホの場合は文字にタッチして下さい。(開いたウィンドウ内にタッチすると閉じます。)
このサイトを作成している♪店主も今尚、羽毛布団の寝心地を探究中でございます。

※羽毛布団の選び方5ポイント、
品質表示票の行間にチェックポイント

羽毛の品質での選び方羽毛の品質での選び方・・・・・・・鳥の種類、産地、飼育期間、採取時期、洗浄度

羽毛布団の側生地の素材での選び方羽毛布団の側生地での選び方・・・・綿、合繊、シルク、また各素材のランク

羽毛布団の内部構造での選び方羽毛布団の内部構造の選び方・・・・立体1層構造、2層・3層構造とマス目の数・形状

羽毛布団メーカーの信頼度での選び方メーカーの信頼度での選び方・・・・羽毛の品質を知っているのは羽毛を入れたメーカー

羽毛ふとんサイズでの選び方サイズでの選び方・・・・・・・・・ダブルより広いクィーン、長いロングロングサイズ

純日本製羽毛布団の選び方純日本製の羽毛布団の選び方・・・・日本製と表示の羽毛布団は純国産品か価格差の謎?

羽毛布団を買うとき選び方の注意羽毛布団の選び方18箇条・・・・・羽毛布団を購入する時の注意事項18箇条+・・・

 羽毛布団の選び方の5ポイントのなかでも、価格の差は基本的には「羽毛の品質」「側生地の素材と品質」「内部構造」の違いにより決まります。そこで、まず主要な3ポイントについて品質表示票の行間を補いながら羽毛布団の選び方、価格の差の謎をご案内致します。

 ここからの羽毛布団についての説明は、完全に♪「公正無私」とまでは言い切れませんが、自店舗が取り扱っている商品をひいき目で見ることなく、努めてニュートラル(中立公正)な視点で羽毛布団の選び方をご案内致します。春と秋に使う合い掛け羽毛布団と夏に使うダウンケットの選び方は、羽毛合い掛けふとんとダウンケットにて別途ご案内いたします。(できれば下記の説明をお読み頂いた後ご覧下さい。)具体的な選び方の説明の前に少しだけ♪ 2016年の羽毛布団の価格の動向を書きました。


羽毛布団の選び方Part1
品質を決める第1Pointは、羽毛の品質

羽毛での選び方羽毛品質での羽毛布団の選び方

 羽毛布団の良さは、軽くて暖かであり羽毛の温度調節機能により、秋から春までの長期間お使い頂けることです。品質の良い羽毛は、「軽さ・暖かさ・温度調整機能」に優れています。念のため説明をしておきますが、この温度調整機能があることで、よく「羽毛布団は一年中使える」「夏も涼しい」のセールストークを見かけますが、一部例外的な地域を除くと日本国内において夏は暑くてお使い頂けません。羽毛の品質は、羽毛布団の品質レベルに大きく関係しているため、羽毛布団の選び方における重要なポイントといえます。そこで、羽毛の品質レベル、価格の違いを品質表示票の行間を補いながら説明を致します。

羽毛布団の中味は
♪羽毛(ダウンボール)と羽根(フェザー)

1.羽毛布団の中味は、♪羽毛(ダウン)と羽根(フェザー)です。品質表示票の「ダウン:フェザー/93:7」との記載は、ダウンが93%でフェザーが7%であること示しています。このダウン率が高いものがよい羽毛布団です。♪ダウン率は、ダウン93%以上がおすすめです。ダウン率は羽毛布団の選び方における重要なキーワードです。ダウン率に関係していることですが、♪羽毛布団と羽根布団は別物です。価格の違いも10倍から100倍以上あります。

ダウンボール しかし、ダウン率はダウンボールが割れた枝羽、未熟ダウンも含まれるため1つの目安と考え下さい。偽装表示の話も珍しくありません。信頼できるメーカー(例えば、西川、山甚物産など)の羽毛布団で、最低でもダウン率90%以上と申し上げたいのですが安心なのは93%以上です。ダウン率が90%の羽毛を充填する場合の量は、保温力を確保するために羽毛を100gから200g多く入れる必要があります。

羽毛は2種類の鳥グースとダック

2.羽毛布団に使われている主な羽毛には、♪グースとダックの2種類の鳥の羽毛があります。おすすめは、ダウンボールが大きいグースダウンです。ダウンボールが大きければ、少量で保温力のある軽い羽毛布団に仕上がります。また温度調節機能においてもダックよりグースがおすすめです。
 品質は、ダック-->グース-->♪マザーグース-->上質マザーグースの順番で上質になっていきます。当然価格も高くなっていきます。採取量は、ダックダウンが多くマザーグースが少なくなります。各々のダウンにも鳥の体格・飼育環境・採取時期などにより品質差がございます。羽毛布団の選び方においてグースかダックかは重要な選択です。

よくある羽毛布団のお問い合わせの中に、下記の2つの質問がございます。

ダックとグースではどちらが良いのですか?
 ダックとグースの優劣について、上質のダックダウンは、粗悪なグースダウンより品質がよい場合も希にありますが、基本的にグースがダックより上質です。また、別格の希少なアイダーダックダウン(毛綿鴨)があります。このアイダーダックダウンが素晴らしいから、ダックがグースより優れているかの説明文を見たこともございますが、基本的にグースがダックより上質です。羽毛布団の品質表示票または説明文にグースの文字が無く「ホワイトダウン」とあればダックダウンと判断すべきです。グースダウンであればグースの文字が必ずあります。基本的にグースダウンとダックダウンの価格を比較するとグースが高いです。

 羽毛布団の品質表示に♪「マザーダック」の文字を最近見かけますが、羽毛布団の業界ではマザーダックの規格はありません。メーカーが自社のオリジナルな名称として「マザーダック」と命名したダウンならあり得ます。ダックダウンは、はっきり申し上げて食用に飼育された鳥の副産物であり、グースダウンより品質が劣る分価格は基本的に安いです。マザーダックは、高級羽毛布団に使用されているマザーグースの人気にあやかろうとして、ダックにマザーの文字を付けたのではないか思います。食用に飼育しているのであるから長期間育てる事は、食肉としての品質価値が下がることになります。また長期に飼育することは飼料も多くいるわけです。鳥インフルエンザのリスクも増すことになり価格もアップいたします。以上のことから、マザーが付くほど飼育する必要がどこにあるのかご理解い頂けると思います。中国産のマザーダックの羽毛布団の現物に触れたこともございますが、仕入れて販売するには至りませんでした。

羽毛布団の羽毛の色による品質の違いはあるのですか?とのお問い合わせもございます。
羽毛には、鳥の色の違いによりホワイト、シルバーなどの違いがあります。羽毛布団の側生地の色が淡い場合には、シルバーダウンは透けて見えることがございますが、他の条件が同じ場合は暖かさには差はありません。カバーを掛けてお使いの場合は問題にならないと思います。ただし、例えばホワイトグースとシルバーグーにおいて、同じ品質レベルの場合はホワイトグースの羽毛布団が少し価格は高くなります。暖かさは同じです。羽毛布団の選び方において、羽毛の色はさほど重要ではありません。

飼育期間と羽毛の品質
おすすめはマザーグース

3.飼育期間と飼育方法により羽毛の品質に差がでます。マザーグースがおすすめです。

 飼育方法には、放し飼いで自然の餌だけで育てるものから、食肉用(フォアグラ・北京ダック)に飼料を与え短期に育てるなど様々です。栄養バランスの点から耐久性に差がでます。グースのなかでも、やはり産卵用等に長期間育てられた「親鳥(マザーグース)」からは大きくて丈夫な羽毛が採れます。「マザーグース」は高級羽毛布団の選び方のキーワードの1つと言えます。マザーグースの羽毛布団の価格は少々高くなりますが、日割り計算をすると僅かな価格差しかありません。

マザーグースとは

4.マザーグースとは、産卵用に長期間育てられた親鳥(グース)から採取された羽毛のことであり、丈夫で一粒一粒が大きく枝羽も伸びているため、他羽毛と比べると少ない量で同じ保温力を得ることができるため、羽毛布団を軽くすることができます。しかし、マザーグースにもランクがございます。晩秋に採取されたものが良質のものです。

 マザーグースには、産地、グースの種類(大きさ等)、飼育方法(放し飼で自然の餌)、採取時期、飼育期間、選別・洗浄方法によりランクがあります。♪上質マザーグースは、産地、グース鳥の種類(コーダ種など)、採取時期(晩秋)、ダウン率など色々な点でランクが異なってきます。見逃しがちなのが「採取時期」です。採取時期が表示されている羽毛布団は少ないですが上質です。マザーグースにも品質と価格にランクがあります。

 最近「マザーダウン」についての質問を受けますが、マザーダックダウンのことを略しているようです。紛らわしいので羽毛布団を買う際には注意して下さい。マザーグースのようにグースの文字が無ければダックダウンだと考えるべきです。マザーグースと比べると安い価格になっています。価格は高くなりますがマザーグースの羽毛布団がお勧めです。

ダウンパワーとは

5.羽毛の品質を評価する基準に♪ダウンパワー値がございます。この値が高い羽毛は、弾力・保温性に優れています。布団内部を想定した条件下での羽毛1グラム(1円玉の重さ)の体積のことです。

 ダウンパワー値とは、ある一定の条件下にて30グラムの羽毛を、内径29cm高さ60cmの容器に自然落下させて入れ、重さ94.3gの円盤をのせ、2分後の底から円盤までの高さを計測。羽毛1gあたりの体積値のことです。ふとんの中の羽毛の状態と同じ環境を再現しているとご理解下さい。羽毛布団の厚みではなく羽毛のパーワーを示す尺度です。最高値は470cm3/gぐらいです。羽毛布団での暖かさのイメージは羽毛のダウンパワー値ダウンパワー値が大きくなるほど保温力が増します。ダウンパワー値は、羽毛布団の選び方において重要なキーワードです。ダウンパワー値は、羽毛布団の品質表示票に記載されずに添付のラベル等で表されます。この数値が多きほど価格も高くなっていきます。

測定方法は同じでも算出方法に違いがあるのか?平均値なのか最低値を採用しているのか?同じダウンパワー値でも羽毛布団メーカーにより差を感じます。(以下cm3/gはdpと記載)

アパレル業界では、羽毛の品質をフィルパワー値で表していますが、測定方法が異なるため混同しないようにして下さい。別途詳細は羽毛のフィルパワーのページにて説明いたします。

ダウンパワーのイメージダウンパワーの400dpと440dpの違い
 ダウンパワーの違いについて具体的に違いを下記に説明をします。例えばダウンパワー値が400dpと440dpの羽毛を1.2kg(1200g)充填した2枚のシングルの羽毛布団があるとして説明をします。シングルの羽毛布団の面積は210㎝×150㎝であり、羽毛布団の1cmの厚みの容積は210㎝×150㎝×1㎝で31500cm3です。
 ダウンパワー400dpと440dpの違いは40dpの差です。ダウンパワーdpは1g当たりの容積(cm3/g)なので1.2kg(1200g)だと40dpの1200倍の48000cm3になります。48000cm3は31500cm3の約1.5倍です。この40dpの違いを単純に羽毛布団での違いに置き換えると1.5cmの厚みの違いになります。


 しかし、羽毛布団では内部構造(後述)、側生地の厚さ(重さ)の違いによりダウンパワーの違いが、ふとんの厚みとしてストレートには現れません。保温力、耐久性、寝心地感の違いとして出ます。もちろん羽毛布団の価格も違ってきます。400dpの羽毛をシングルロングの羽毛布団に充填する場合は、保温力を補うために充填量を100g多い1.3kgにすることもございます。

※上記の写真は、ダウンパワーのイメージです。ダウンパワー320dp以上の部分を表しているため両サイドの違いが大きく感じられます。しかし、保温力の点から見ると同量の羽毛で羽毛布団に仕立てた場合はこのイメージに近い状態になります。価格は画像のイメージ以上に違いがあります。

※暖かい羽毛布団の選び方において、羽毛の品質以外にフィット性も重要です。内部構造と生地の柔らかさも重要です。羽毛布団を購入する際はご予算もあるでしょうが、まずは価格より品質をご確認ください。

ダウンパワーとマザーグース
※日本羽毛製品協同組合(日羽協)では、マザーグースはダウン率93%以上でダウンパワー430dp以上の品質と示されています。しかしネット上でマザーグースの羽毛布団を検索をすると、商品名に「マザーグース」の表示をしているが、品質表示には430dp未満の羽毛布団を見たことがあります。マザーグースの評価が高く人気があるためだと思いますが、430dp未満のグースダウンにマザーグースの表示は理解しがたいことです。羽毛布団を購入する際には、「マザーグース」の表示だけでなくダウンパワー値を確認する事もおすすめします。

 430dp未満のマザーグースの表示ができるのであれば、マザーグースから採取した羽毛と言うだけでマザーグースの表示が可能となります?極上のマザーグースを選別した後に残った低質の羽毛も「マザーグース」の表示ができるのでしょうか・・・?マザーグースの羽毛布団で、特別に安い価格の場合は品質の確認をお勧めします。

 確かにマザーグースは上質ですが、羽毛布団を選ぶ際にマザーグースは必須条件ではありません。信頼できるメーカーの羽毛布団で、400dp以上のグース羽毛であれば合格点は付けられる品質です。このクラスの羽毛が充填されていれば十分に実用的な羽毛布団と言えます。価格もお手頃の製品が多いのではないでしょうか。「マザーグース」はおすすめしたいクラスであり、高級羽毛布団の選び方においてキーワードであり代名詞とも言えます。

 (株)京都西川・西川リビング(株)の羽毛布団において、マザーグースのダウンパワーは430dp以上の表示になっています。西川ブランドの羽毛布団においても440dp~の表示のマザーグースもございます。西川産業(株)の羽毛布団にはダウンパワー値を表示していないようです。羽毛布団のメーカーごとにマザーグースのダウンパワー値のボリュームゾーンが異なっています。山甚物産(株)においては後述する添付ラベルの関係かもしれませんが、440dpの表示の羽毛布団が多い気がします。

ダウンパワーと絡むダウン
 絡むダウンとは、スティッキーダウンとかリンケージダウンとか呼ばれています。一粒一粒のダウンボールが絡み合う特性がある羽毛のことです。この羽毛は、一粒一粒が絡み合うことで熱を逃がしにくい特徴があります。ただ絡む特性のため羽毛のかさ高がでにくいため、ダウンパワー値の表示をしていない場合がございます。その代表格の羽毛がアイダーダウンです。

羽毛の採取方法は非表示

6.羽毛の採取方法は、ダウンボールの核が傷つかない手摘みが丈夫で長持ち。

 長期間放し飼いで自然の餌で育った「成鳥」から手摘みされた羽毛は丈夫で長持ちします。しかし、採取方法の表示はしないようになっています。羽毛の多くは、飼料で短期に成長させた食肉用の鳥から採れた「副産物」です。また、羽毛には冬用と夏用があり採取時期(非表示)により品質に差がでます。飼育期間と採取時期によっても価格差はできます。

羽毛の産地ポーランドやハンガリー等

7.♪羽毛の産地は、北極地方/ポーランド/ハンガリー/ドイツ/チェコ/シベリア/カナダ(順不同)の産地がおすすめです。これらの地方の冬は極寒であり、鳥自身が生き抜くためには、格段に保温力のある羽毛が必要なためであり評価が高い理由です。ただし、日本に輸入されている羽毛の80%はアジア産です。ポーランド産は1~2%程度、ハンガリー産は5~6%程度です。

ポーランド産とハンガリー産羽毛は全輸入量の10%未満

 実際の輸入量は、5%-6%程度ではないかと思われます。更にマザーグースとなると1%程度だと思います。市場にあるポーランドとハンガリー産ダウンと表示している羽毛布団は、多すぎるのではないかと疑問に思います。信頼できるメーカー製の羽毛布団がおすすめです。
ダックとグース両方を合わせた飼育量は、ハンガリーとポーランドを比較するとハンガリー多く、ポーランドとハンガリーではグースとダックの飼育割合は異なります。ハンガリーはダックがグースよりもかなり多く、ポーランドはグースがやや多いと聞いています。この割合は食生活の変化等に影響され変わると思います。羽毛布団の羽毛の多くは食肉用の鳥の副産物なので、食生活の変化と共に採取量(供給量)も変化して、それにつれて価格も変化してきます。

 羽毛の産地として、まずはじめに出てくるのが「ポーランド」です。なぜポーランドなのかと言いますと、地理的条件による冬の極寒の季候・飼育環境もさる事ながら、ポーランドは国家事業(コーダ研究所など)としてグースの交配を重ねて鳥の品種改良を行ってきたため、現在上質の羽毛がとれるグース種があるためと言えます。特に♪「ホワイト・コーダ」種の冠が付いた羽毛は格上のものと言えます。

 良くある羽毛布団のお問い合わせの中に「ポーランドとハンガリーでは、どちらの羽毛が良いのですか?」とのご質問があります。ポーランド産であれば、ハンガリー産、ドイツ産、北極圏産、カナダ産などよりも「必ず」優れているとは言えません。ハンガリー産のA農場のマザーグースはポーランド産B農場のマザーグースよりも優れた品質である場合も当然ございます。価格においても同様です。

 上記の理由により知名度ではポーランド産がやや高いと思いますが、鳥の「種」の違い、あるいは同一国内にも寒い地域と温かい地域があり、また飼育期間、飼育方法、採取時期の違いがあり、ハンガリー産とポーランド産との品質面で優劣は一概に付けられません。ポーランド産ではマズーリ(マズリー・マズルカ)地方の羽毛は定評があります。(注、マズーリ地方は湖が多く点在し水鳥を飼育する環境に恵まれている地域とご理解下さい。マズーリ地方の羽毛なら全て上質だと言うわけではありません。自然環境に恵まれているため「一部」の農場では良質の羽毛が採れると言うことです。)上記以外の産地としては、やや格下の感は否めませんがシベリア、ウクライナ産も見かけます。(決して悪い品質ではありません。)

 上記の産地は有名ですが、例えば「ポーランド産グースダウン95%1.2Kgの羽毛布団が魅力的な価格○○○○○円」のようなメーカー名のない広告商品は、本当にお買い得品なのでしょうか?残念ながら現状は、ブレンドされた羽毛であったり、アジア産ダックを「ポーランド産グース」と偽装表示していたなどの話はめずらしくありません。羽毛布団の選び方においては、産地よりもダウンパワーとメーカーの信頼度を重視すべきです。信頼できる有名メーカーの羽毛布団をおすすめします。

羽毛の充填量

8.羽毛布団の中身の羽毛の量は品質により適量がございます。 上質グースダウンの場合でシングルなら1.2kg以上、ダブルサイズなら1.6kg以上です。ダックダウンの場合はグースダウンより多く必要です。

 羽毛布団の中の羽毛の量は、上質のものは少量であり、粗悪品は量を多くする傾向があります。充填量はダウン率93%として400dp~460dpの品質なら、シングルなら1.1~1.3kg、ダブルでは1.5~1.7kgがおすすめです。

 430dp~440dpの羽毛ならシングルサイズの場合の充填量は、1.0kgでも十分暖かであるとの説明文を見かけたことがありますが、当店では、保温力・耐久性の点からシングルなら1.2~1.3kgの羽毛布団をおすすめします。ただ、ダウンパワー440dpダウン率が95%以上の場合は1.1kgでも十分な保温力を確保できる場合もあります。メーカーのダウンパワー値の表示社内基準により違いがあると感じます。

 少ない羽毛で十分な保温力と耐久性を兼ね備えた羽毛布団を作ることができるのであれば、有名メーカーも羽毛量を少なくしたタイプを競って作るはずですが、現状は定番品(ダウン率93%)のシングルサイズの場合430dp~440dpの羽毛を1.2kgを充填しています。

 最近、シングルサイズで羽毛量1.1kg(1.2kgより100g少ない)のタイプの羽毛布団を見かけますが、100gの量の違いは保温性と耐久性に違いがございます。羽毛布団の選び方において羽毛の量を確認する事も重要です。価格においても100g少ないタイプは、羽毛量の差以上に低価格で販売されているケースが多いはずです。

 ただし、別格の極上羽毛が存在するのも事実です。(極上羽毛には極上である説明があります。たとえば、上述のコウダ種とか希少な♪アイダーダック(毛綿鴨)などがあります。)尚、アイダーダックは、人工飼育のアイダーリッシュとは別物であり大きな価格の差が有ります。

 安い価格の羽毛布団にみかけますが、羽毛の量を多く入れてボリュームを出しています。しかし、過度に多く充填(シングルサイズで1.5kg~)するとボリュームがでて暖かそうに見えますが、フィット性が悪くなり体とふとんの間に隙間ができ保温性が下がります。また、重くなるのと温度調節機能も下がります。

 430dpのマザーグースの場合シングルサイズの充填量は通常1.2kgです。このクラスの羽毛布団は最高級ですが、低品質の羽毛を多く充填量した羽毛布団と並べて反発力を比べると、上質の羽毛布団が見劣りするかもしれません。羽毛布団の実演販売コーナーで布団を押しつけて手をパッと離すシーンとともに「この反発力をご覧下さい!!」という台詞が聞こえてきそうです。高級羽毛布団の「反発力」は強くありません。手で押さえつけても「じわじわぁ~と」とゆっくりと時間をかけて復元してきます。

羽毛の洗浄度とは

9. 品質管理の良いメーカーの羽毛は、国内で選別・洗浄、殺菌等の高水準の処理をしています。この処理は、羽毛の品質を左右する大切なの工程です。

 業界基準では羽毛を洗った水の透明度が500mmになるまで洗浄をする事になっています。高級羽毛布団に使用する羽毛は、業界基準の2倍の1000mmまで洗浄しているものが多いです。1000mm洗浄をすることで、よりクリーンなダウンになるため保温力と温度調節機能がアップいたします。このレベルまで洗浄しても羽毛固有の臭いは極僅かに残ります。特に梅雨の時期には臭いが僅かにでることがあります。この臭いは羽毛に含まれている油脂分によるものなので完全に除去することはできません。臭いに特に敏感な人、あるいは調香師のように臭覚が優れている方は臭いを感じると思いますが、気になるほどのレベルではありません。羽毛の洗浄度は、羽毛の品質と言うべき保温力と軽さと温度調整機能のアップに関係しているので、羽毛布団の選び方において注視ポイントです。当店の扱っている(株)京都西川の羽毛布団のダウンは1000mm洗浄されたものです。

 鳥特有の獣臭がする羽毛布団は、洗浄度と全く無関係ではありませんが、羽毛に含まれている油脂分の量と関係しています。この臭いの成分は未成熟ダウンには多く含まれています。現状では食肉用に短期間に育てられたダックから採取された未成熟ダックダウンに臭いの問題が多いようです。ダックダウンの羽毛布団の選び方においては、特にアジア産の未成熟ダウンか否かは注意する必要があります。臭いに関しては羽毛布団の臭い原因と対策のページにて説明をしています。

羽毛布団の寿命

 羽毛布団の寿命についてお問い合わせを頂くことがございます。側生地素材の種類、羽毛の品質、使用状況により異なると思います。羽毛に関して言えば、マザーグースは通常のグースより耐久性に優れます。羽毛の寿命は使用しなければ50年とも言われています。ただし、薬品などによるパワーアップ加工を施している場合は、保管状態にもよりますがパワーアップ加工後(製造)から早い時期に劣化が始まるようです。この加工がされている場合は、使い始めてしばらくすると羽毛布団を干してもボリュームが回復しない場合があります。

日本羽毛製品協同組合

日本羽毛製品協同組合のラベル

 西川ブランドの羽毛布団では見かけませんが、羽毛の品質に応じて♪日本羽毛製品協同組合(日羽協)が定める4ランクの品質を表すプレミアムゴールド/ロイヤルゴールド/エクセルゴールド/ニューゴールドの♪4種類のラベルを添付した羽毛布団があります。基本的にラベルの写真の右から左に向かって品質と価格が上がります。

 このラベルは、各羽毛布団メーカーが日羽協よりラベルを購入し羽毛布団に添付しています。ラベルの裏には通常はメーカー名が記載されています。裏面のメーカー名の確認をおすすめします。

※日羽協では、2011年9月1日から2012年3月15日まで6ヶ月半にわたり「羽毛布団の試買テスト」を行っています。上記のラベル(プレミアム10点、ロイヤル15点、エクセル15点、ニュー12点)を付けた52点を購入して、品質表示の組成混合率(ダウン率)、かさ高について公的検査機関(4ヶ所)で検査をした結果、16社・18件が違反をしていたと発表しています。

 52点のうち違反が18点(約35%単純計算で3枚に1枚)とは残念なことです。ポーランドからの原毛羽毛の輸入量は全輸入量の1~2%程度です。ハンガリーからの輸入量は総輸入量の5~6%程度です。羽毛の輸入量には、寝具以外の業界、例えばアパレル関係に使用される羽毛も含まれているので単純に割合を判断できませんが、市場にあるポーランドやハンガリーと表示している羽毛布団の割合は、輸入量と比較すると多すぎると感じます。

※日羽協では、「25年度の羽毛布団の試買テスト」の結果を発表しています。上記のラベルを付けた30点を購入し、品質表示の組成混合率(ダウン率)、かさ高について検査をした結果、ダウン率で問題がなかったのは20%、かさ高性での問題は少なかったとの発表でした。

 かさ高性についての結果は意外に良いと思いましたが、価格競争の結果なのでしょうか。ダウン率において、問題なく品質表示通りであった羽毛布団が20%しかないのは残念でした。今回の羽毛布団の試買テストは、非ラベル品については同じ条件下でのテストをしていないようなので、ここでの記載はひかえます。
 検査機関では、ダウン率、ダウンパワー値、グースかダックかの鳥の種類などについては判別することができますが、ハンガリー産かポーランド産かの産地を調べることはできません。ただし、DNA鑑定も可能な正真正銘のポーランド・ホワイト・コウダ種グースのようなトレーサビリティ管理がされている羽毛もございます。羽毛布団の選び方において大切なことは、ポーランドやハンガリーなどの産地も大切ですが、羽毛布団の中身の品質を知っているのは、羽毛を入れたメーカーなのだからメーカーにこだわることも大切です。

 ある有名寝具メーカーにおいて、納入された原毛羽毛の品質をサンプリング検査をしたところ、契約内容の品質を満たさなかった為、納入業者に返品をしたという話を聞きました。さすがに有名メーカーは厳しい検査をされていると安心致しました。ところで、その話を聞いた時に思ったのですが、この返品された羽毛の行き先は?。日本に輸入された羽毛が輸出されることは無いと思います。たぶん検査基準のあまいメーカー、あるいは品質より製造コスト価格を優先するメーカー・・・?(信じられない事ですが、羽毛を納入する業者が添付した品質証明書を信用して、納入された羽毛のサンプリング検査をしていないメーカーの話も聞いたことがございます。)安心できる羽毛布団の選び方は、やはりメーカー名にこだわる必要があります。

 店主のひと言:上記の様に羽毛の品質ランクを決めるポイントがございます。このポイントが羽毛の品質面からの羽毛布団の選び方です。例えば「ポーランド産マザーグース95%」と表示されている羽毛布団が、本当に表示通りの品質であるかどうかを知っているのは、羽毛を入れたメーカーなのです。当店が信頼しておすすめ出来るメーカーは、残念ながら極僅かしかございません。「メーカー名の確認は、羽毛布団の選び方において重要なポイントです。」価格競争も必要なことですが、適正価格があると思います。


羽毛布団の選び方Part2.品質を決める
第2Pointは、側生地の素材と品質

側生地での選び方側生地の品質での羽毛布団の選び方

 寝心地は、側生地の素材と品質ランクも関係しています。側生地の素材には、超長綿、長綿、シルク、合繊などがあります。各素材の特徴と織り方を簡単に説明致します。

羽毛布団の側生地の主流は超長綿

羽毛布団の側生地の主流は♪超長綿です。この超長綿にもランクがあります。生地に織る糸の種類(単糸、精紡交撚糸、双糸)と品質の違いにより差がでます。♪糸の番手60~100番単糸の違いとか、糸になる前段階を粗糸い言いますが、この2本の粗糸を撚り合わせて1本の糸にした♪精紡交撚糸、あるいは♪200双糸・300双糸などが有ります。超長綿の場合は60番糸の超長綿でも支障は無いと思いますが、やはり上質の超長綿で作られた羽毛布団は、柔らかく体にフィットして保温性にも優れ素晴らしい寝心地です。100単糸の超長綿になるとシルクとまでは言えませんがとても柔らかであり軽いです。糸番手が大きくなると生地は薄く柔らかくなり結果として軽くてフィット性が良くなります。ただし少し耐久性は下がります。

 100単糸の超長綿は国内産と思いますが、80番手ぐらいまでの超長綿には、海外生産の側生地も使用されている場合がございます。国内産の側生地が柔らかで光沢があります。国内産の同じ糸番手の超長綿の側生地でも2倍以上の価格の違いがあるものもあります。海外製のものと比較した場合はそれ以上になります。同じ数値の品質の羽毛布団なのに、価格の差が生まれる要因は品質表示の行間あると言えます。有名メーカーは、国産にこだわることは製造コストは高くなり価格も高くることを承知で、国産生地で国内縫製の羽毛布団を製造しています。その理由は寝心地使用感の違いがあるためと考えます。

 純日本製の羽毛布団を買うなら、国産生地あるいは100番手以上の超長綿、精紡交撚糸、双糸の側生地に絞り込むと、100%ではありませんが純日本製の羽毛布団を買えると思います。

綿素材のなかでも長綿は、短い繊維で作った糸を布に織っているため、丈夫ですが硬いゴアゴア感のある生地です。最近この生地の羽毛布団は少なくなっています。

 信頼できるメーカーの羽毛布団を選ぶことも大切ですが、フィルターとして機能する店を選ぶことも大切かと思います。ネット上では画面からの情報しかありませんが、文章の内容が店主の言葉で正しい商品情報が記載されているか?超長綿の糸番手を示す品質表示票の記載は現状はないと言ってもよいと思います。

 消費者の方がネット上で羽毛布団を買う場合は、側生地に触れることができないのだから、綿生地の場合には糸番手は正確にお伝えしないと、判断基準値の1つが無いことになります。できることなら国産の生地が海外生産なのかまでお伝えできればと考えます。同じ糸番手の超長綿の場合、国産の生地の方が柔らかで光沢があるものが多いと感じています。同じ日本製の羽毛布団の表示をしていますが、国産生地の方が価格は少し高くなってしまいます。メーカー名と合わせて店のレベルも見ることも大切かと思います。(当店も解る限りは記載する様にしています。お気づきの点がございましたらご連絡下さい。)高級羽毛布団の選び方においては、純日本製あるいは国産生地であるか否かは重要なチェックポイントです。染加工する前の布生地のことを生機「きばた」と呼びますが、国産生地においても生機は輸入品が多くあります。国産生地と表示しているものは、厳格な検査がなされた後に染色加工されるためハイレベルな生地に仕上がっています。

側生地の高級品はシルク

シルクは、綿と比べると光沢があり柔らかで心地よい肌触りもよく、また、吸湿・発散性に優れているためハイクラスの羽毛布団に使用されています。ただ問題は、綿製の側生地と比較すると耐久性においてやや劣ることは否めません。

側生地の注目の素材に新合繊

新合繊は、ポリエステルと綿などを合わせて織り込んだ布で、柔らかく肌ざわりも良いのですが、安い価格の羽毛布団に見かけますがポリエステル系繊維の比率が多くなると、吸湿・発散性が劣るため羽毛布団に仕上げると蒸れやすくなります。(ポリエステル系繊維にも色々あり高級羽毛布団にも使用されている高付加価値繊維もあります。)最近注目されてる繊維にシルクのような光沢と100単糸超長綿の柔らかさを持った♪テンセル(商標名:テンセル 素材名:リヨセル)などの合繊は近年増えつつあり、特に「テンセル」は、柔らかく吸湿・発散・耐久性に優れ、羽毛布団の側生地としても魅力的な素材です。

側生地の織り方による寝心地の違い

羽毛布団の側生地の織り方は、♪「平織り」「ツイル」「サテン」などがございます。3種類の織り方の中でもサテンが主流になっています。耐久性を重視する場合にはツイル織りの生地を使う場合もございます。以前は低価格の「5040(50番手40番手の糸)ツイル」の生地を多く見かけましたが、最近は100番手の糸のツイル織りの生地を使用した羽毛布団も見かけます。平織りは耐久性に優れていますが、生地の硬さの点から国内産の羽毛布団には少ないと思います。

他に、♪透湿機能・蓄熱機能を持った生地もあります。

羽毛布団の側生地には、羽毛の吹き出しを防止するために♪ダウンプルーフ加工が裏側に施されています。(この加工をした生地でも少しはでます。)

※羽毛布団の品質表示票には、側生地素材:綿100%あるいは超長綿の表示だけですが、生地になる前段階の糸の種類には単糸、精紡交撚糸、双糸などがあり、また糸の太さを示す番手の違いもあり品質差がございます。更には糸の前段階である綿花にまでこだわった生地もあります。

※同じ糸番手の超長綿でも、綿花の種類・繊維長の違いによりランクがございます。私感ですが同じメーカーの羽毛布団でも、80番糸の超長綿とソフト加工された60番糸の超長綿の側生地が同じ柔らかさに感じられる場合もあります。(生地の厚さと重さは異なります。)お子様用には60番糸の側生地で問題はないと思います。成人の方には80番糸・100番の側生地の羽毛布団は魅力があります。羽毛布団を購入される場合は、耐久性を優先するのか、寝心地を優先するのかなど、使われる方に合う選び方をお勧めします。

 羽毛布団の側生地のソフト加工に生地の表面を薄く削るピーチスキン加工があります。生地の表面が桃の表皮の様に毛が生えたような状態になります。アレルギー体質の方にはアレルゲンが付着しやすく取れにくいのではないかと気になるところです。(私感)この加工をした羽毛布団はアレルギー体質の方には不向きかもしれません。アレルギー体質の方は羽毛布団用カバーの選び方も重要です。価格は高くなりますが防ダニ、防花粉カバーがあります。

 超長綿の側生地において、同じ織り方、同じ糸番手でも柔らかさフィット感において差があります。糸になる前の段階において、インド綿(ラムコ)、エジプト綿(ギザ45等)、新疆綿などの上質の綿花から紡がれている場合は、織り上がった生地もやはり柔らかです。上質の糸で織られた生地は、ほぼ国内生産されたものと考えてもよいと思います。単糸の場合は100番手以上(双糸200)は国内産の表示が無くても国内生産の生地と思います。ただ単に「超長綿」との表示の場合は、日本製の羽毛布団と表示されていても外国製の生地の可能性もございます。日本製羽毛布団の中でも、綿花にまでこだわった生地もしくは単糸換算で100番手以上の超長綿生地を使用していれば、純日本製の羽毛布団である可能性は高いです。

 店主のひと言:羽毛布団の側生地の素材と品質ランクの面からの羽毛布団の選び方があります。価格に応じて品質に違いがございます。店主のお気に入りの側生地は国産の超長綿です。寝心地を優先した選び方なら100単糸か200双糸以上の番手の生地です。耐久性を重視して羽毛布団を選ぶなら60番手の超長綿です。羽毛布団の寝心地と耐久性の両面から選ぶなら、やはり上質の国産の80番手の超長綿と言うことになります。


羽毛布団の選び方Part3.品質を決める
第3Pointは、内部のキルト構造

内部構造での選び方内部構造での羽毛布団の選び方

 羽毛布団の一般的な内部構造には、下のイメージ図の様に左からヨーロピアンキルト、立体キルト、2層(3層)キルトがございます。この3タイプの中でもポピュラーなのは、立体キルト、2層(3層)キルトです。ヨーロピアンキルトは格子状に仕切った部分が、表生地と裏生地が直に縫い合わされているため、この部分にダウンが無く熱が逃げるため主に夏用ダウンケットに用いられています。立体キルト、2層(3層)キルトは冬用の羽毛布団のキルト構造に用いられています。寝心地は、ダウンの品質と側生地素材と品質によっても違いますが、羽毛布団の内部構造によっても違いがでます。


羽毛布団のヨーロピアンキル羽毛布団の立体キルト羽毛布団の2層(3層)キルト

1層立体キルト構造の特徴

 羽毛布団の♪「立体キルト構造」とは、表生地と裏生地の間に空間があることです。かつまた羽毛の片寄りを防ぐために格子状に仕切られたブロック構造のことです。上の図の中央のイメージ図の様に表生地と裏生地の間に♪「マチ」という薄い布が存在します。この布で羽毛を格子状に仕切っています。マチ幅を狭くすると♪凹凸感(ボリューム感)は増しますが、マチの部分の厚みが狭くなり保温力が下がります。1層立体キルト構造は、軽い生地で上質のダウン(例えば430dp以上のマザーグース)を適量入れて作ることで、軽くて暖かく調湿性(蒸れ)にも優れた羽毛布団を作ることができます。御高齢者向けの羽毛布団の選び方としては、軽さと暖かさは重要な条件です。

 羽毛布団の格子状のマス目の数は、シングルサイズでは、横方向に3列、縦方向に4行の12マスのタイプ。横方向に4列、縦方向に5行の20マスのタイプあるいは、横方向に5列、縦方向に6行の30マスのタイプがあります。マス目の数が増えるとフィット性と羽毛の片寄りは防げますが、製造コストはアップするため羽毛布団の価格は高くなります。

羽毛布団のボリューム感を出す方法としては、マチ幅を狭くする方法以外に、食肉用に短期間で育てられた鳥の粗悪な羽毛を多く詰めるとふくらみます。どちらも、体にフィットしにくく暖かくありません。・・・例外的な羽毛は別にして通常の「上質羽毛」の充填重量は、シングルで1.2~1.3kg、ダブルでは1.6~1.7kgがおすすめです。・・・♪羽毛の量の目安

2層・3層構造の羽毛布団の特徴

 羽毛布団の選び方において保温性を重視するなら、♪2層・3層構造の羽毛布団がおすすめです。1層立体構造のマス目とマス目の境界部分は、マチ布の幅しかなく薄くなります。この問題を解決したのが2層・3層構造の羽毛布団です。例えば、上の図のように2層構造の場合、上層と下層の凹部の位置がずれることにより、羽毛布団の厚みが平均するため保温力が増します。しかし、マス目の数が多くなり作業工程が増えるため少々お価格が高くなります。

 1層の倍で2層構造の羽毛布団だから2倍暖かいのではとのご質問を頂くこともございますが、同品質の羽毛で「同量」であるなら2倍も暖かくはありませんが、確かに1層より2層が少し暖かいです。ただし、上層と下層を仕切る布が1枚存在するため、健常者には気にならない程度ですが僅かに重くなります。また1層構造の羽毛布団と比べると調湿機能も僅かに下がります。その分暖かいとも言えます。シングルサイズの羽毛布団の場合、1層と2層の重さの違いはふとん全体で150g~200g程度です。実際は体に触れている部分の重さだけなので気づかない程度です。

2層・3層構造のなかでも保温性・フィット性・耐久性に優れてた(株)京都西川の独自3層キルト構造の羽毛布団で♪ダブルフェイスはおすすめです。三層に羽毛を充填したタイプの羽毛布団もございます。

 冬には薄手の羽毛布団を2枚合わせ、夏は1枚にして使用するタイプがあります。便利ですが夏には汗をかくので必ずカバーを掛けてお使い下さい。クリーニングすると羽毛の劣化(冬寒い)は避けられません。

羽毛布団の内部構造も耐久性に関係

 羽毛布団には、各マス目毎に羽毛を吹き込むために、隣のマス目と仕切る布には吹き込み用の筒を通す穴が空いています。 この穴の形状によっては、長年使用するとこの穴から羽毛が隣のマス目に移動して羽毛が少なくなったマス目が出来るものがあります。内部キルト方法には、吹き込み用の筒を通す穴を完全に閉じる完全密閉タイプのものから、ほぼ密閉(普及品)されているタイプの羽毛布団がございます。通常は布団が膨らむと吹き込み通路が閉じて羽毛の片寄り防止しています。安い価格で販売されているものには移動しやすいキルト方式のものがございます。

 店主のひと言:羽毛布団の内部構造の違いによる選び方があります。微妙な違いですが暖かさと重さに違いがございます。暖かさと重さの違いに関しては、内部構造が一層二層の違いだけでなく、羽毛の品質による充填量と側生地の素材と品質(糸番手)による側生地の重さも関係しています。軽くて暖かな羽毛布団を選ぶには、上質の羽毛と100番手以上の細い糸で織られた国産の側生地で一層構造がおすすめです。ただ内部構造での重さの違いは、健常者にとっては微妙な違いしかないため、羽毛布団の選び方においてあまり意識する必要はないと思います。御高齢者の方とかご病人には、できるだけ軽い羽毛布団がおすすめです。暖かさを優先する場合は、二層三層構造の羽毛布団が少し優れていると考えます。


羽毛布団の選び方Part4-I
良い羽毛布団を選ぶにはメーカーと店

メーカーの信頼度での選び方信頼できるメーカーにこだわった羽毛布団の選び方

 羽毛布団の品質は、見えない中味の羽毛で決まります。たとえ見えたとしても品質を見極めることはできないでしょう。失敗しないためには、品質表示が信頼できる有名メーカーの羽毛布団をおすすめします。
 しかし、♪有名メーカーの羽毛布団にもランクがあります。寝心地より製造コストを優先させた価格の安い羽毛布団が、あたかも「お買い得品」かのような♪宣伝もあります。やはり、フィルターとして機能する店を選ぶことも大切です。真にフィルターとして機能する店ならメーカー名に必ずしもこだわらなくても問題は無いと思います。そのような店は、仕入れの際にメーカーにこだわりを持っていることでしょう。
 安心出来るメーカーとしては西川グループは有名ですが、製品やサービスに関する国際規格の♪ISO9001:2008を認証取得した山甚物産(株)の羽毛布団もおすすめです。

メーカーにこだわる理由とは

 下の表は羽毛が農場で採取され羽毛布団になり、販売店からお客様に届くまでの過程です。

ポーランド・ハンガリーなど各国にある鳥の飼育農場

羽毛布団になるまでの過程1

各農場から羽毛を集める協会・組織、日本のJA(農協)のような組織

羽毛布団になるまでの過程2

輸出入に携わる商社が介在します。商社は羽毛に触れることはありません。

製造メーカー
羽毛を検査後洗浄選別して側生地に吹込ます。羽毛の品質を当然知っています。

羽毛布団になるまでの過程3

販売店では、製品化された羽毛布団を側生地越しに羽毛の品質を推測しています。
店の眼力は?

羽毛布団になるまでの過程4

消費者方にとっては、はじめの羽毛布団で印象が決まります。上質であれば良いのですが?

 羽毛が生産者からメーカーに届くまでに品質検査は当然されています。しかし、先に書いたように、契約した品質を満たさない羽毛が布団メーカーに届くことがあり、羽毛の出荷元の検査だけに頼るのではなく、メーカーの厳しい検査基準が必要と考えます。羽毛布団に仕上がる前の段階で、最後に羽毛を直に見ることができるのはメーカーなのです。
製品化された羽毛布団に、どのような品質の羽毛を入れたかを知っているのはメーカーです。
販売店は、添付されたラベル等の数値を参考にしながら、仕上がった羽毛布団の生地越しに、羽毛の感触を確かめることは出来ますが推測の域です。羽毛布団の縫製を解き、羽毛の品質を検査機関に出すこともできますが、コストの面から現実的ではないです。

誤差と許容範囲へのメーカーの認識

 日本羽毛製品協同組合のラベルを羽毛布団に添付する場合でも、品質表示の数値がラベルの基準値に対して余裕を持ったものか?メーカーの社内検査基準の厳しさが問題となります。誤差の許容範囲に対する認識、あるいは物作りに対するメーカーの姿勢が重要になります。やはり中身の見えない羽毛布団を選ぶ際には、メーカーにこだわる必要性がここにあります。ISO9001認証取得メーカーの規格は羽毛布団の業界の規格より厳しいと思います。羽毛布団の選び方においてメーカーの信頼度は重要項目です。

補則

※羽毛布団の企画製造段階において、当初から許容誤差範囲も計算しているとの話も聞いたことがございます。価格競争は良いと思いますが品質重視の姿勢が羽毛布団メーカーに望まれます。「安かろう悪かろう」よりか、上質であれば適正な価格で十分ではないかと思います。

※ニュートラルな立場なので追記しておきます。ISO9001認証取得は、(株)京都西川の工場の西川ローズ株式会社甲賀事業所と株式会社西川リビング熊本も取得しています。

※先に説明を致しましたが、契約した品質条件を満たさずに受け入れを拒否された羽毛の行き先が気になるところです。たぶん検査基準のあまいメーカー?あるいは品質よりも製造コストを優先させるメーカー・・・???極端に安い価格で販売されているものは避けられた方が無難です。

当店の羽毛布団の選び方

 極寒の産地のグースダウン・410dp以上(最低でも400dpなら2層構造、ダウン量1.3kg)・♪日本製(国内洗浄)・ダウン率は90%以上、充填量はシングルの場合1.2kg~1.3kg・側生地は超長綿/新合繊/テンセルなど・信頼できるメーカーの羽毛布団であることです。(柄は無地で可)

 当店では、上記の条件を満たす羽毛布団の中から、経験上得た感触五感で選ぶ羽毛布団と申し上げたいのですが訂正します。ボリューム感等は視覚、生地の硬さを聴覚、ダウンパワーを手の触れてみる触覚、ふとんの臭を嗅ぐ♪臭覚は使いますが味覚は使いません・・・(^_^;。メーカーの信頼度、原毛価格の動向などを判断材料に選んでいます。

 五感で選ぶ羽毛布団といいながら四感になっていますが、羽毛布団を仕入れる際にもちろん四感は使いますが仕入れるべきか迷うことがあります。 迷ったときには第六感の知覚「勘」に頼ります。 ただし、羽毛布団の品質レベルはもちろんですが、原毛価格の変動、経済状況、なかでも為替レート(対ドルレート)には注視しています。味覚を除いて第六感の知覚を加えた五感で選ぶ羽毛布団とさせて頂きます。

 インターネットで羽毛布団を選ぶ際には、メーカー名、羽毛品質・側生地素材と品質、キルト構造、ボリューム、品質表示表の画像の確認をおすすめ致します。(メーカー名の記載がないものはおすすめできません。)

 羽毛布団の選び方においてメーカー名は重要ですが、有名メーカーの羽毛布団にもランクがあります。ズバリ申し上げると有名メーカーも価格の安い羽毛布団を製造しています。

 価格については、羽毛品質、生地品質、キルト構造を決めて有名ブランド品の製品で検索をすることで平均的な価格を出すことができます。有名ブランド品の羽毛布団の平均的な価格と比較して、極端に安い場合は注意が必要かと思います。


羽毛布団の選び方Part4-II
大切な明日の活力のための価格?

メーカーの信頼度での選び方信頼できるメーカーの羽毛布団から
品質を優先しての選び方

 羽毛布団の価格は、原毛羽毛、綿花の価格、為替レートにより変動しますが、その年ごとのおおよその相場と言うものはあります。しかし各製品毎の仕様の違いがあり絶対的な基準価格となるものはありません。同じ品番の羽毛布団であれば相対的に高いか安いかは簡単に判断がつきます。しかし、個々の商品においては値引率が大きいから必ずしもお買い得ではありません。羽毛布団を買うときは、メーカー希望小売価格と販売価格の差(値引き率、値引き額)ではなく、その羽毛布団の品質内容を見て下さい。

メーカー希望小売価格からの値引き

 有名メーカーの羽毛布団では、たとえば90%OFFのような極端な値引きは稀だと思います。算出根拠のあるメーカー希望小売価格から値引きされた場合はお買い得価格と言えます。しかし、当初から値引きを計算して設定されたメーカー希望小売価格の場合は、見せかけの値引きでありお買い得とは言えないのです。信頼できる有名メーカーの価格は、少し値引き代を含んでいるように感じる場合もありますが、おおむね品質に応じた価格設定になっています。

 ネット状では、メーカー名の記載が無く極端な値引きをして、品質表示にも疑問を感じる羽毛布団を見かけたことがあります。品質に自信があるのであればメーカー名を明記できるはずです。またメーカー希望小売価格を記載するのであれば、当然メーカー名を記載するべきと考えます。羽毛布団の選び方において、値引き率は無視しても良いかもしれません。


羽毛布団の価格は、羽毛の品質、
内部構造、側生地の品質による。

 消費者の方が羽毛布団を購入される際に注意するポイントは、当店が仕入れる際のポイントと同じです。まずメーカー名を確認してから、羽毛の品質、内部構造、側生地の素材、付加価値の条件を確認して判断します。信頼出来るメーカーであることが必要条件です。この条件を満たさない場合は、価格が高いとか安いとかの判断は出来ません。検討する以前の問題と考えています。やはり信頼出来るメーカーの羽毛布団であることが重要です。


 最近はアウトレット品は少ないです。そのため当店オリジナルの羽毛布団を企画し、信頼出来るメーカーに製造を依頼する場合が多くなってきました。依頼先は、製造設備のレベルはもちろんのことですが、やはり信頼出来る実績(許容範囲に対する厳しい認識)があるところでなければ羽毛布団は発注出来ません。(現時点では(株)京都西川と山甚物産(株)の2社がメインです。)逆に、これまでの実績から間違っても発注できないメーカーもございます。

 信頼できるメーカー製の羽毛布団をおすすめいたしましたが、信頼できるメーカー性の羽毛布団の品質も幅広く、全ておすすめできるランクではありません。また、販売店が提案している羽毛布団のランクにも幅があります。どのランクの羽毛布団を主に販売されているか?フィルターとして機能する店なのか?後述いたしますが羽毛布団を購入する際の注意点なども参考にしてください。


羽毛布団の選び方Part5
サイズ・目的に合うもの

羽毛ふとんサイズでの選び方メーカー・羽毛・側生地・キルト構造の決定後に選ぶ条件はサイズ

 羽毛布団の価格の違いは、製品の寿命、耐久性ではなく、品質、寝心地の違いとして現れます。しかし、誰しも安く買いたいのが本心です。そこで賢い羽毛布団の選び方は、品質表示が♪信頼できる羽毛布団メーカーの製品の中から、使用される方の体格、寝相とお一人か複数なのかにより羽毛布団の♪サイズが異なります。背の高い方は230cmの長さの羽毛布団がおすすめです。太い方はワンサイズアップの羽毛布団がおすすめです。体格に合ったサイズの羽毛布団を選んで下さい。

 暖かさを優先させる場合は2層3層構造が暖かいです。♪構造の違いにより暖かさ(保温力)と重さが違ってきます。軽さを優先するならば1層構造の羽毛布団です。ふとんの内部構造以外にも暖かさと重さに影響するものに側生地とダウンの♪素材の品質が有ります。上質のダウンと100番手の超長綿の側生地を使い、ダウンの充填量も適量入れたものは軽くて暖かい羽毛布団です。品質レベルを上げていくと自ずと♪価格は高くなりますが、寝心地を追及するなら上記の項目と品質面、さらにメーカーの信頼度を十分に吟味されて♪目的にあった羽毛布団をお選び下さい。

あなたに最適な羽毛布団のサイズとは

 羽毛布団のサイズには、シングル、セミダブル、ダブル、ダブルより20cm広いクィーン、ダブルより40cm広いキング(40cmと考えると広いようですが、お二人でおやすみの場合、片方に20cm広くなったと考えるとキングサイズの羽毛布団も良いのでは)、長身の方には230cmのロングサイズもございます。また、お一人でお休みされる場合でも、体格の良い方には、シングルサイズよりダブルサイズの羽毛布団がゆったりとお休み頂けます。ダブルサイズの価格は、シングルサイズの1.5倍程度です。また体格が良い方で寝返りを多くうつ方にもワンランク広いサイズの羽毛布団がおすすめです。

 羽毛布団のサイズについて、良くお問い合わせを頂く質問に「セミダブルのベッド」で使う羽毛布団のサイズについてのものがあります。
セミダブルサイズの羽毛布団がジャストサイズと思いますが、あいにくセミダブルサイズの羽毛布団は、基本的に受注生産のものが多いと考えます。言い換えればが生産数量の点からもお買い得品は少ないと思います。寝具業界においてもこのサイズの羽毛布団は事実少ないです。セミダブルのベッドで使われる場合はお一人ならシングルサイズの羽毛布団をおすすめします。ベッドの形状・ベッドの位置などでおすすめできるサイズが異なってきます。ベッドで使う羽毛布団のサイズについてはベッドで使う羽毛布団の選び方にてご説明致します。

あなたに最適な羽毛布団の仕様は

 羽毛布団の特徴である「軽さ」を優先するなら1層立体キルト構造の羽毛布団がおすすめです。できれば430dp以上の羽毛を入れた羽毛布団がおすすめです。注意点としては、羽毛の量が少ないもの、逆に多すぎるものもお勧めできません。西川ブランドの定番の羽毛布団では、430dpの場合シングルで羽毛の量が1.2~1.3kg、ダブルでは1.6~1.7kgが主流です。暑がりの方には、1層立体キルト構造の羽毛布団が蒸れにくくおすすめです。

 最近、温暖化の影響もありマンションなどで冬の最低温度が15度以上ある部屋にお住まい方からご要望されて、羽毛充填量を通常より100g少ないシングルで1.1kg、ダブルで1.5kgの羽毛布団を製品化したとのメーカーの説明を聞きました。ただそれらの羽毛布団の多くは、低価格版によく使われるポリエステル系の軽い側生地を使用した羽毛布団が多く、ボリュームがあるように見えますが・・・。
 店主の本音は、シングルサイズで1.1kgの羽毛量は、製造コストを優先した羽毛布団ではないか???。先に販売価格が決まっていて、その価格に合わせて製造しているのでは・・・? 「最低温度が15度以上・・・」は後からこじつけた説明ではないのか?このような見方もできます。

 極上の羽毛の場合は、量が少なくても保温力があるという説明をしている羽毛布団がございます。確かにその通りだと考えます。ダウンパワー値とダウン率、側生地素材も極上クラスの羽毛布団に仕立てられています。アイダーダックは別にして440dpダウン率95%以上の品質の羽毛です。ただ単にマザーグースだけでなく「ホワイト・コーダ」種などの冠が付いた羽毛です。また側生地もそれなりに上質の素材を使用しています。以上の点で製造コストを優先したものと区別ができます。当然信頼できるメーカー製であることが条件です。

 羽毛布団の製造コストを優先するために、例えばシングルサイズの羽毛布団の場合ですと1.1kg入れた場合と1.2kgの場合では、100gの羽毛量の違いは保温性と耐久性に違いがございます。特に5年後の羽毛布団のボリューム感に違いがでると思います。羽毛の量が違うのだから何かが違うのは仕方がないことだと考えます。羽毛布団の選び方において、羽毛充填量のチェックは必須項目です。

 「暖かさ」を優先するなら2層、3層構造の羽毛布団をおすすめ致します。1層構造の羽毛布団と比べると、体感重量は健常者には気にならない程度ですが極僅か重くなります。ご病人・御高齢者など寝ている時間の長い方には、1層の「上質で軽い」羽毛布団をおすすめ致します。同じダウンを同量使用している場合は、1層と2層の暖かさの違いは「あまり」ございません。1層の倍で2層だから2倍暖かいのではとのご質問を頂くこともございますが、同じダウンで「同量」であるなら大きな差はございません。(1層より2層が少し暖かいです。価格も少し高くなります。)

軽くて暖かな羽毛布団の仕様は

 「軽さ」を優先して、かつまた「暖かい」羽毛布団の条件は、ダウン率95%ダウンパワー440dp以上の羽毛を1.0kgから1.1kg充填し、上質の1層立体キルトで100番単糸か200双糸以上の糸番手の超長綿の側生地を用いた羽毛布団です。更に軽くするなら精紡交撚糸360tもしくは300双糸以上の超長綿を使用して中味をアイダーダックにしてはいかがでしょうか。ただし、このアイダーダックにもランクがございます。低品質のアイダーダックより上質のマザーグースの羽毛布団が寝心地と価格面でもおすすめできます。


純日本製羽毛布団の選び方

純日本製羽毛布団の選び方日本製羽毛布団の中に純日本製羽毛布団

 日本製と表示されている羽毛布団ですが、全ての製造工程が日本国内で行われているとは限りません。日本製と表示している90%以上が海外製生地を海外で縫製しています。為替レートの変動にも関係しますが、海外製の側生地を海外で縫製している製造工程は多いのが現実です。製品化された羽毛布団を一見しただけでは、全製造工程が国内か縫製段階まで海外かの見極めは難しい場合があります。同じ品番のものを何枚か「検品」すると違いはでます。

 例えば「ハンガリー産マザーグース93%、超長綿80番糸サテン生地、日本製」この説明文だけでは純日本製かどうかは判断できません。側生地が国産生地とか100番手以上の超長綿、あるいは日本独自の側生地である場合は、純日本製の羽毛布団である可能性が高くなります。側生地を縫製する技術でも、完全密閉キルトとか(株)京都西川のダブルフェイス構造の羽毛布団の様に高度な技術が必要なものは純日本製と判断が付きます。海外の生地で海外の縫製だから、品質が特別悪いと言うことはありません。更に上質の羽毛布団をお求めなら、純日本製がおすすめであると申し上げたい訳です。ただし、日本製と表示している同じ品質表示の羽毛布団でも、「純日本製」との価格の違いはございます。

 有名メーカーにおいては、海外縫製の羽毛布団と純日本製羽毛布団の両方を製造しています。品質的に同じなら海外製の生地を海外で縫製する方式だけにすると思います。「ハンガリー産マザーグース93%、超長綿80番糸サテン生地、日本製」でも、海外生産の生地を海外で縫製した羽毛布団と純日本製を並べて見比べると生地の質感に違いがあります。また、純日本製は総じて丁寧な縫製がされています。これらの違いによりメーカーは、製造コストが高くても純日本製の羽毛布団を製造していると考えます。当然ながら製造コストが高いため価格も高くなります。羽毛布団の選び方は品質表示の行間にポイントがあります。

 店主の私感ですが、海外縫製と国内縫製を比べるとやはり国内縫製が良いと感じます。また、100番手の超長綿の生地でも海外縫製の羽毛布団が存在いたします。日本製の生地を国内縫製した場合と海外製生地を海外縫製した場合のコストを比較すると3倍の差が有ります。価格は高くなっても純日本製の羽毛布団をお勧めしたいのが本音です。やはりクォリティーコントロールの差を感じます。注意点としては、日本製生地を海外で縫製して「日本製生地」と表示がある場合に縫製も日本国内と思ってしまうことです。


羽毛布団の柄での選び方

羽毛布団の柄と色調

 柄で羽毛布団を選ぶのは最後の基準にして頂く事をお勧めします。寝具のような使用期間が長い、耐久消費財の羽毛布団の柄は飽きの来ないものが理想です。カバーの柄に影響を与えない淡い色調がお勧めです。また淡い色調の場合は汚れたことが解るので、クリーニングに出すタイミングが解りお勧めです。

羽毛布団のはカバーを掛けて下さい。

 羽毛布団は、出来るだけ洗わない方が長持ちします。専門のクリーニングでも羽毛の劣化は避けられません。これまで羽毛布団のリフォーム作業にて、多くの羽毛布団を解体して中味を見てきましたが、ご自分で洗われたり、羽毛布団の知識がない?あるいは技術のない?クリーニング屋さんで洗った羽毛布団は、ダウンが玉になり枝羽がふんわりとした状態に戻っていないものを多く見かけました。どうしてもクリーニングが必要なときは、技術が確かな専門のクリーニング店に依頼して下さい。羽毛布団の洗濯は洗い方の技術と乾燥技術が必要です。

 心地よく眠り、「すっきりとした目覚」ができたなら、きっと素晴らしい1日になることでしょう。健康的な暮らしは、快眠から得られます。そのための寝具は大切な生活用品です。
 寝具(羽毛布団)を選ぶ際に、価格は重要ですが、良く似た製品でも、製品の開発の背景を見ると、品質(寝心地)を優先した製品と、コスト(価格)を優先した製品があります。この違いは、耐久性の違いよりも、寝心地・使用感の著しい違として現れます。「すっきりとした目覚」を得るために、どうか慎重に寝具を選んで頂ければと願います。寝具の価格を♪睡眠費(寝費)として食費と比較すると決して高くはありません。最後に下記に羽毛布団の選び方18箇条を書いてみました。これまでの羽毛布団の選び方の説明文がお役に立てたなら幸いでございます。ご不明な点などございましたらメールにてお問い合わせ下さい。

関連したページのご案内

羽毛布団の購入予算は何で決めたか?テレビの通販番組、新聞のオリコミ広告?

羽毛布団の打ち直しリフォーム

羽毛布団の寿命

羽毛布団の作り方

高齢者の寝具、羽毛布団がお勧め

羽毛布団のお手入れ、干し方、収納方法

羽毛布団の価格の謎

蒸れにくいノンダンプ生地


羽毛布団の選び方18箇条

羽毛布団を買うとき選び方の注意羽毛布団の選び方18箇条

 羽毛布団の購入時チェックリストのページを別途用意致しました。羽毛布団の購入時の注意点18箇条上記の説明をお読み頂いた上で再度チェックリストとしてご利用ください。購入時に陥りやすい「トラップ」的な項目が多くあります。一例としては「羽毛布団と羽根布団は別物」、「マザーグースとマザーダウン」ですが、言葉としてはよく似た響きです。 本当は、羽毛布団の選び方18箇条 + ・・・とまだまだお伝えしたいことがございます。ネット上で販売されている羽毛布団の商品説明には疑問に感じることがあります。 ♪落とし穴とまで言うことは差し控えますが購入時の盲点があります。 商品情報を真に正しくお伝えして♪「フィルター」として機能している店かどうかもチェックすべきと思います





Top