羽毛布団のカバーはどれが最適

羽毛布団にはカバーが必需品です。カバーを掛けて使用することで布団の汚れは少なくなります。化学繊維のワタと違い羽毛布団は洗う回数を少なくした方がダウンのためには良く、カバーを掛けてお使い頂く事をおすすめしています。

そして出来れば交換をまめにして頂く方が良いのです。羽毛布団のカバーを選ぶ際に、色々な視点から見ると、その種類も様々なものがございます。お勧めは、保温力、寝心地感、重さ、耐久性、機能性、縫製、生地密度、織りなどから日本製です。羽毛布団本来の良さを活かすものを選んで下さい。

羽毛布団の保温力UPするカバー

ベロア生地カバー

羽毛布団の保温効果をさらにパワーアップさせるカバーがございます。肌にあたる面の生地が綿毛布のようなベロア生地で表生地は普通の生地です。

羽毛布団の下に毛布を掛けて使うと、毛布には植毛に方向性があるため掛け布団がズレがちになります。この製品は、綿毛布とカバーが合体したようなもので、羽毛布団に掛けて使用するとズレることも無く快適です。もちろん家庭での洗濯もできるので経済的です。

ただ、ベロア生地(起毛)は厚くなるため少々重くなりますが、そのことを考慮しても保温力、寝心地感をお勧めしたい羽毛布団カバーです。

寝心地感、軽さ、肌触りがお勧めの羽毛布団カバー

肌触りの点ではシルク素材が思い浮かびますが、素晴らしいですが価格が桁違いの感があります。化学繊維ではシルクより細い極細繊維を使用した製品もございます。

最もなじみのある素材は綿です。この綿素材にも綿花の産地、品種などにより肌触りが異なります。

超長綿で代表的なものはギザ45、ピマコットン等があります。それ以外にも長繊維を選別したコーマ糸を使用したものもございます。長繊維を使用した糸で織られた生地のカバーは、軽く肌触りもよく羽毛布団には最適です。

カバーを選ぶ際に、シルク、綿、ポリエステル、麻などの素材だけでなく、注意して見ると糸番手で60番手80番手などの表示がされているカバーがあります。数字が大きくなるほど細い糸で織られた生地を使用しているため、軽くてしなやかな特徴があり羽毛布団の軽さを引き立ちます。

羽毛布団カバーと静電気

羽毛布団のカバーだけでなく、寝具全般に考えるべき課題のひとつに静電気があります。静電気は冬季の低湿度の時におこりやすく、この時期は寒さ対策のため毛布等を重ねて寝る時期でもあります。

素材の異なる寝具を組み合わせによっては静電気が発生しやすくなります。静電気が気になる方は、羽毛布団のカバーはポリエステルなどの化学繊維の素材ではなく綿素材をお勧めします。

糸番手と密度で重さが異なる羽毛布団カバー

羽毛布団の特徴の一つは軽さにあります。通常はカバーを掛けて使うため、この特徴を生かすも殺すもカバーの重さしだいとも言えます。

羽毛布団には2kg以下のものもございます。このように軽いタイプの羽毛布団に重たい生地のカバーを掛けると軽さが活かされなくなります。

カバーの重さは生地の重さです。生地を軽くするには、細い糸で織るか糸密度を低くするのが基本です。

しかし、あまり密度を下げると汚れから羽毛布団を守るという本来の機能が低下します。基本的には糸番手の大きい細い糸で織られたカバーが軽くてお勧めです。綿ではやはりスーピマ、ギザ、ピマなどの超長綿の生地のカバーが軽くてお勧めです。

肌触りと暖かさに特徴がある布団カバー

ベロア生地以外にも肌触りと暖かさの視点からお勧めしたいカバーがあります。ガーゼを2重にしたような生地で作られていて、吸湿保温性と肌触りも綿の自然な温もりと柔らかさが何とも言えず素晴らしい羽毛布団用カバーです。

吸湿発熱素材で作られたカバーも暖かいです。湿気を吸収して熱に変える素材のため、湿度コントロールの点からも注目したい製品です。

合い掛け羽毛布団とか夏用のダウンケットにおすすめなのが麻素材の布団カバーです。麻素材は、サラッとした肌触りは吸湿性の良さと熱伝導率が高いため素早く熱を布団に伝えて温度調節に優れています。

機能性がお勧めの羽毛布団カバー

ふとんカバーの交換はめんどくさい作業です。特に羽毛布団の場合は、8ヶ所(10ヶ所タイプも)で羽毛布団とカバー留める必要があります。

下のイメージ図のように一般的な羽毛布団には8ヶ所にリング状の紐が取り付けられています。このリング状の紐にカバーの紐を通して結びつけるのですが、これがなかなか面倒な作業で、紐がきつく結ばれて解けなかったりと少々面倒な場合があります。

そこで最近では、カバー側に付いた紐がテープになり、そのテープにホックが付いていて、紐を結ぶかわりにホックを留めることで簡単に取り付けられる製品あります。

羽毛布団カバーのテープ

カバーの交換は、側端に付いているファスナーを開けてふとんを出し入れしますが、このファスナーが側端の辺の端から端まで付いていタイプだと、その辺が全開出来るので便利です。この全開ファスナーは最近では標準的に付いているようです。

カバーの開閉がしやすいようにファスナーが2辺に付き「L字」状に開くタイプとか、両サイドに付いた製品などがございます。

一般的なカバーのかけ方をご案内いたします。

まず羽毛布団を表面を上にして拡げます。カバーの側端部のファスナーを開けて裏返します。この裏返したカバーを羽毛布団の上に重ねます。

その後ファスナーの辺以外の7ヶ所の部分で、紐またはテープで羽毛布団に留めます。

袋状のカバーの中に手をいれて奥の羽毛布団の2隅の部分をつかみファスナー開口部から引き出せば完了します。詳しくは掛けカバーの掛け方にてご覧下さい。

カバーのファスナーは左右?

羽毛布団にカバーを正しく掛けるには、まずふとんとカバーの上下と裏表を見...

その他の機能としては、繊維メーカーで開発された制菌機能などもあります。繊維上の細菌の繁殖を抑制することで臭いを抑える機能です。洗濯をしても効果は持続するので安心してお使い頂けます。使用上の機能ではありませんが、洗濯する際にシワになりにくい機能がお勧めかとも思います。

生地の織り方からお勧めの羽毛布団カバー

織り方では、ガーゼがおもしろいと思います。吸湿、通気、保温性に優れています。肌触りも自然な感触です。

ガーゼ以外にもローン織りなど生地もあります。ローン織りとは細番手の糸でガーゼほどではありませんが、ざっくり織られた生地なので軽くて柔らかなカバーです。

軽くて耐久性に優れたマザーグース羽毛布団の特徴を活かすには、カバーの生地素材と織り方も重要です。

マザーグース
羽毛布団マザーグース

マザーグースは保温力と温度調節機能が通常グースより優れています。しかし品質ランクには幅があり購...

織り方でカバー本来の機能差

カバーの生地には、風合いをご提案するためにざっくりと織ったガーゼ生地のものから、生産コストを下げるために糸の密度を低くした、網とまでは言いませんが薄手の生地がございます。生産コストを優先した生地の場合は、糸も細いためにカバー本来の機能である羽毛布団を汚れから守という機能が低いものもあります。カバーの選び方のポイントの一つです。

逆に糸密度の高い生地のカバーもございます。花粉、ダニなどのアレルギーに対応したカバーは、糸番手も細く高密度で織られている生地で作られています。高密度の生地のカバーは、少し硬く重く感じるかもしれませんがアレルギーの方にはお勧めです。羽毛布団の生地はダニの出入りはできません。

羽毛布団カバーの耐久性

羽毛布団カバーの外周ステッチ縫製

カバーの耐久性は、生地とファスナーと縫製の違いにより差がでます。

特に縫製が悪いと内部のテープとか紐が外れたりします。丁寧な縫製をしているか否かを見分けるポイントの一つに、外周ステッチ縫製をしているかどうかを見るのもよいかもしれません。

外周ステッチ縫製とは、内側のインターロック縫製だけでなく表面の外周に添って縫製がされていることです。製造に手間はかかりますが耐久性は上がります。

縫製の丁寧さは日本製か否かによっても概ね判断が付きます。やはり日本製が優れています。

YKKファスナー

カバーのトラブルで多いのがファスナーです。やはり日本製のファスナーがお勧めです。当店のお勧めは「YKKファスナー」です。丁寧な縫製がされているカバーは、ファスナー部の縫製もスライダーがなめらかに開閉できます。

外周ステッチ縫製と日本製ファスナーは羽毛布団カバーの選び方のポイントの一つです。

カバーの耐久性は寝心地とも関係しています。高級品が必ずしも耐久性があるわけではありません。

例えば羽毛布団用としてシルクとか超長綿のギザ45等の素材のものは寝心地を優先して作られています。

しかし、耐久性の点からみると優れているとは言えません。逆に、廉価版は糸の段階から製造コストを優先して、糸の打ち込み本数も少ないため耐久性は優れているとも言えません。

羽毛布団カバーを耐久性の点から選ぶとすると、80番手の糸の側生地が寝心地もよく価格も手ごろで耐久性もまずまずのクラスと思います。

広幅生地幅の羽毛布団カバー

羽毛布団のカバーに限ったことではありませんが、シングルサイズより幅が広いカバーはハギを足しています。1枚の布幅では足らないため、継ぎはぎをしているのが一般的です。

羽毛布団の場合は一般的に体と掛け布団の間に毛布を使いません。そのためダブルサイズとクイーンサイズなどではハギの部分が体に触れます。気になる程度ではありませんが、やはりハギの継ぎ目は二重にステッチをかけているため少し違和感が出てしまいます。

広幅生地で作った羽毛布団カバーがございます。210cmのクイーンサイズまで対応できたと思います。広幅なのでハギを足さなくても1枚の生地で、継ぎ目のないカバーができます。柄付きのカバーでも繋ぎ目がないため見た目もきれいです。もちろん表生地だけでなく裏生地も1枚ものなので使用上も違和感が無く羽毛布団カバーとしてお勧めできます。

店主のお勧め羽毛布団カバー

羽毛布団の保温力を高める効果があるのは、ベロア、タオル等の厚手の生地のカバーです。寝心地感という観点からは上質の超長綿のカバーです。上質の柔らかい生地の羽毛布団には上質の生地のカバーをお勧めいたします。羽毛布団カバーの選び方のポイントは「日本製 made in japan」がベースになるように思います。

羽毛布団カバーのサイズ

羽毛ふとんカバーのサイズは、シングルロングSL150cm×210cm、ダブルロングDL190cm×210cm、クイーンロングQL210cm×210cm、キングロングKL230×210cmが一般的です。羽毛布団の実寸を測ると10cm程度大きい場合がありますが、品質表示票のサイズを確認して下さい。SLとある場合はシングルロングSL150cm×210cmの大きさのカバーを選んで下さい。他のサイズの羽毛布団カバーも同様です。

カバーの本来の目的は、羽毛布団を汚れ、摩耗等から守ることです。汚れるとクリーニングに出さなくてはなりません。洗えるタイプの布団なら、こちらの羽毛布団の洗濯のページをご覧ください。

羽毛布団の品質の違いについて説明をさせて頂いた羽毛布団の選び方のサイトをご案内いたします。