洗えるムートン?パッド

 寝具の技術革新とでも申しましょうか?メーカーの説明がなければ、ムートンパッドと思ってしまう、ウールのパッドが製品化されていました。布団屋の私が触っても感覚的に高級なムートンと思いました。「洗える」というのが魅力的でした。説明を受けた後、よくよく観ると毛並みが線上に規則正しく並んでいます。工場で製造されたウール敷きパッドなのです。手の感触はムートンそのものです。より詳しくいえば高密度にするために、表皮を縮める加工を施したムートンと変わらないくらい反発力があります。ウールですから調湿効果と保温効果はあり羽毛布団と併用されることで、理想的な寝床環境が得られると思います。

洗えるムートン?パッド

 最近は寝具において、従来は洗えなかったものが洗えるようになったものが多くあります。もちろんクリーニング業者に出せば洗えるものでしたが個人では洗えない寝具がありました。洗えない寝具の代表的なものが羽毛布団とムートンパッドです。最近は量販店では「洗える」という言葉を枕詞に付けて販売されている寝具が沢山出てきました。寝具店としては、あまりお勧めできないのが「羽毛布団」の家庭での洗濯です。洗えても乾かすときの手間と仕上がり具合を考えると、やはり専門の業者に出されることをお勧めしています。ムートンパッドも家庭では洗えません。しかし、今回ご案内する製品は正確に言うと「ムートンパッド」ではなく、「ウール敷きパッド」なのです。もちろん見た目は大きさも「ムートンパッド」なので家庭の洗濯機には入りません。コインランドリーに設置されている大型の洗濯機で洗うことができます。構造はウールのマイヤー毛布の様なものです。表面は原皮のムートンと同じように見えます。ただ「皮」の部分がポリエステルの布を利用して特殊な接着剤で加工されています。表面はムートンと変わらず、裏面もムートンの皮とよく似ています。洗える訳は、ウールマイヤー毛布に近い存在であるからです。

ウールと羽毛の温度・調湿機能

羽毛布団と同様にウール素材は調湿機能に優れています。寝床内は暖かくなるとどうしても湿度が高くなります。この湿度は温度と同様に眠りの障害になることがあります。適温で適湿であれば快適に眠ることができますが、高温とまではいかなくても暖かすぎる場合は、湿度も高くなり寝苦しく汗もかいてしまいます。羽毛とかウール素材の温度と湿度を調節する機能にも限界があります。その限界を超えると汗をかくことになります。羽毛布団ではカバーを掛けることで、この汗をカバーが吸収する事ができますが、ウール素材の寝具例えばムートンパッド、ウールパッドはカバーを掛けると、素材のもつ肌触りを楽しむことができなくなります。そのために直に使用する事になりどうしても汚れてしまいます。

洗える寝具は清潔で経済的

 近々、「洗えるウールパッド」として出品予定ですが、どうもウールパッドでは洗えて当たり前の感覚で受け止められがちです。どのようにネーミングが良いか迷っています。「洗える羽毛布団」のように「洗えるムートン・・・」としても良いのですが、メーカーのカタログには「ムートン」の文字がありません。紛らわしいためなのでしょうか?製品を見た限りでは「ムートンのようなウールパッド」としても問題はないと感じました。コインランドリーで洗えるのであれば、再々洗うこともでき清潔に使うこともでき経済的です。何回か洗ったサンプルを見ましたが新品とほぼ変わらず、触り心地よくお勧めしたい製品でした。サンプルの上に寝転んで見ましたがウールパッドと表現するより、ムートン・・・の表現が近いと感じる製品でした。近々トップページに掲載予定です。ご覧頂ければ幸いです。