羽毛布団のダウン率とは?
羽毛布団のダウン率とは、球状の羽毛と小さな羽根のフェザーとの割合のことなのです。ダウン率の数値が羽毛の品質を表す目安です。この数値が高ければ「一応」上質の羽毛と言えます。
「一応」の訳は下記にて説明をしますが、ダウンの内訳、許容誤差、偽装等があります。羽毛の品質は、採取した鳥の種類、ダウン率、ダウンパワー(かさ高性)を合わせてチェックして下さい。
ダウン率の内訳
ダウンといえば本来は球状の形態をしていますが、市場にある羽毛布団の中に詰められているものには、球状が割れた羽枝とか未成熟なものもダウンとしてカウントされています。また、フェザーにおいてもダウンに酷似したものからファイバー化したものも含まれています。
業界では組成混合率と言っていますが、水鳥のダウンとフェザー以外にも、損傷したフェザー、夾雑物(ゴミ)、さらには陸鳥のチキンフェザーも含まれている場合がございます。
許容誤差
ダウン率100%未満であれば許容誤差5%が認められているため、各メーカーの許容誤差に対する認識にもよりますが、当店では93%以上をお勧めしています。因みにこの比率が100%の場合は許容誤差は1%までです。この比率が高い羽毛布団が正常なダウンボールが多くなります。羽毛の品質測定値において許容誤差に対する認識が、メーカーにより異なっていると思います。
手選別をすれば100%も可能と思われますが、100%表示のものは見たことがありません。以前マザーグース100%のふとんをメーカーに別注致しましたが、98%までしかできないとの回答を得ました。許容誤差を認めたくないメーカーの姿勢だと思います。
羽毛布団と羽根布団の違い
一応ウモウと小さなハネの比率が50%が境目です。この比率が50%以上なら「ウモウふとん」であり50%未満なら「ハネふとん」です。「ハネふとん」の現状は、フェザー90%のものもありえます。
広告・各ショッピングサイト等で見かけるものに「暖かな羽根ふとん!今回は**記念にて増量・・・」このような説明文は、何気なく聞いていると「軽くて・暖か」といわれている「ウモウふとん」と同じような響きがあり、混同しがちなので見極めが必要です。
ダウン率と羽毛布団の品質
羽毛布団の良し悪しは、基本的に中身の品質に比例しています。中身のダウンの良し悪しを左右するのはフェザーではなくダウンボールの品質です。そのためこの比率は羽毛布団の品質を判断する一つの目安になっています。
この比率は羽毛布団の寿命にも関係しています。この比率にはボールが割れた羽枝も含まれますが、比率が高くなるにつれて正常なダウンボールが多くなります。そのため羽毛布団の耐久性もアップします。
ふとんの寿命は、買い替えを検討されたタイミングかもしれません。使用期間は10年から15年ぐらい...
おすすめダウン率
現実の問題としては、85%以上を羽毛布団として扱うのが良いのではないかと思います。あくまで当店の考えでございますが90%以上がお勧めです。
なぜ90%以上がお勧めなのか
あくまで当店の考えであることを始めに申し上げておきます。85%の製品はコストを優先させて企画されたと考えています。90%においてもその傾向はありますが、品質面も考慮した製品のように思えるものが多い様に感じます。できればダウン率は93%が安心できます。最高値は97%が記憶に残っています。たぶん100%の表示のものは無いと思います。
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ダウン率と羽毛布団の価格
お問い合わせで一番多いものに「ピンからキリまで幅広いのはなぜですか?」との羽毛布団の価格差の疑問がございます。この価格差は、基本的に中身の品質の違いによるところが大きいとご理解下さい。
価格を比べると、同じ品質説明なのに価格差が何倍かあることがございます。どこが違うのか商品説明は...
羽毛布団の価格差は羽毛に関して言えば、ダウン率以外にダウンパワー値とか羽毛の洗浄度などがあります。さらには、鳥種混合率、油脂分率、酸素係数などもありますが、日羽協に加盟しているメーカーでは日羽協の基準かそれ以上の基準を設けています。ただ偽装問題は・・・?
グース90%と表示していても純粋にグースだけとは限らない場合がございます。ダックが混入している場合もあるようです。日羽協では鳥種混合率は、グースと表示している羽毛布団の場合はダックなどの混入が10%以下としています。因みに西川(株)においては、レギュラーグースでは7%以下でマザーグースでは1%以下としています。
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ダウン率の偽装
ダウン率が高ければ安心かと言えばそうではありません。品質表示の偽装の問題は、過去の日本羽毛製品協同組合の試買テストの結果においても存在しています。試買品は公的な機関でダウン率をはじめ鳥種混合率なども検査しています。「ダック90%のはずが・・・」、「グース表示にダックを混在」等々・・。
羽毛の産地の特定は厳密にはできませんが、採取された鳥の種類は顕微鏡で見ればダックなのかグースなのかは解ります。ダックとグースを比べるとグースの方が枝羽が多く密生しています。
まとめ
羽毛布団を購入される際には、価格は重要な項目ですが品質をチェックする必要があります。ダウン率を見る前に、採取した鳥の種類をチェックして下さい。同じ93%以上でもダックとグースでは大きく違ってきます。基本的にグースがダックより保温性に優れています。
ダックとグースの詳細な違いについては、こちらのダックとグースの違いをご覧下さい。購入時に迷ったなら羽毛布団の選び方のページをご覧ください。
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ダウン率で選ぶ場合はグース93%以上がお勧めです。合わせてかさ高性dp値もチェックして下さい。マザーグースと表示されている羽毛布団は、当店の基準は93%以上430dp以上としています。偽装問題は今もあると考えで慎重に選んで下さい。
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