ダック羽毛布団の選び方
羽毛布団の購入の際にどうしても避けられない問題がご予算だと思います。ご予算内で購入するとなるとダックダウンの羽毛布団を選ぶことになる場合もあります。
しかし、ダックダウンの羽毛布団を購入した方から「失敗した!どうすれば良いのか?」との相談を多く受けるのも事実です。
そこで、水鳥の羽毛の特徴と構造を知るプロがダック羽毛布団を選ぶ際のポイントを紹介します。羽毛の品質低いこと以外は羽毛布団の選び方と同じです。
ダックダウンのランク
ダウンのランクを知る代表的な指標には、ダウンとフェザーの比率を表すダウン率と羽毛が膨らむ力を表すダウンパワーがあります。
ダックダウンのダウン率の幅は80%前後から95%位まで有り、ダウンパワーは340dp(西川基準)から440dp位まであります。このようにダックダウンの品質は幅広くあります。
結論を申しますと、ダック羽毛布団を選ぶ際のダウンの下限品質は93%400dpです。この品質はグースダウンでは90%380dpと同じランクになります。この違いはダウンの構造と大きさの違いによるものです。詳しくはこちらの羽毛の品質差のページをご覧下さい。
羽毛の産地が同じで93%400dpのダックダウンと93%400dpのグースダウンの原毛ダウン価格はおおよそ2倍弱の差があります。グースダウンが高く品質も上質です。この事実をまずはご理解ください。
低品質ダックダウンの問題点と原因
日羽協のロイヤルゴールドラベルの90%400dpの条件を満たさないダックダウンの中でも、ダウン率が90%未満の羽毛布団は問題が多くあるためか下記の様な問い合わせが多くあります。
最も多いのが保温力の問題で次が羽毛のニオイの問題です。この二つの問題は買い替えるしか対応策がありません。
保温力不足の原因はダウンが低品質であることと充填量不足さらにキルト構造などです。ニオイの問題は低ダウン率の羽毛に多く含まれる未成熟ダウンが原因です。
ダック羽毛布団の選び方のポイント
ダック羽毛布団を選ぶ際のポイントは、ダウン率・ダウンパワーの羽毛品質と充填量さらにキルト方式にあります。各項目毎に具体的に説明します。
- ダウン率は90%以上なるべく93%以上が望ましい。
- ダウンパワーは400dp以上は必要です。ダウン率は90%で400dpはレアだと思います。
- 羽毛充填量はシングルなら1.3kg以上は必要です。ダウンパワーが420dp以上の場合は1.2kgで何とか保温力は確保できます。ダウンパワーが400dp未満の場合は1.4kg-1.5kg必要です。
- 薬品によるパワーアップ加工処理をしていないダウンであること。
- キルト方式は暑がりの方でないなら2層キルトが保温力の点からおすすめです。ただしダウンパワーが420dp以上なら1層キルトも可です。
- ダックダウン95%440dpで日羽協のプレミアムゴールドラベル付きの羽毛布団がありますが、マザーグース93%440dpの羽毛布団と同ランクではありません。マザーグースが上質です。
まとめ
寝具専門店ならダックダウンでダウン率90%未満の羽毛布団の品質は知っていると思います。私見ですが、おすすめしたいレベルの品質ではありません。
ダックダウンで400dpを確保するにはダウン率は93%必要です。90%400dpのダックダウンはレアです。これも私見ですが、ダックダウン90%未満の羽毛布団は品質より製造コストを優先していると思います。
ダック羽毛布団を選ぶ際の下限品質は、薬品によるパワーアップをしていない93%400dpダウンでシングルなら充填量は1.3kg以上(ダウンパワーが高い場合は少なくても良い)暑がりでなければ2層キルトが当店の条件です。
さらに、これらの品質指標はメーカーによる記載なので信用力のあるメーカー製の羽毛布団をおすすめします。
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