羽毛布団の暖かさを見極める
羽毛布団を選ぶ際、「どのくらいの暖かさレベルか」「品質と価格のバランスは?」と悩む方は多いですよね。さらに、最近では「通販で購入した羽毛布団が寒くて使えず大失敗!再度買い直した」という声もあります。
羽毛布団の品質指標や基本的な選び方を理解しても、実際にどれほどの暖かさなのか見分けられず迷う方も少なくありません。購入前に羽毛布団の暖かさを知りたいという要望が多くあります。
そこで、羽毛布団のご購入を検討されている方のために、布団のあたたかさをABCランクで判定できる便利なツールをご用意しました。このツールを使えば、各布団の暖かさレベルを即座にランクで把握・比較でき、ご自身に最適な一枚を選ぶ参考になります。
なお、暖かさの診断基準としている情報を詳しく知りたい方は、ぜひ「羽毛布団の選び方」ページをご覧ください。専門的な視点からの理解が深まることで、より納得のいくお買い物ができるはずです。

羽毛布団の暖かさを判断する診断ツールの特徴
診断結果は、35年以上にわたって多くのメーカーの羽毛布団を比較・検証し、実際に使用して得た体感結果と、専門家としての知見・経験をもとに導き出したものです。厳密な「クロー値(CLO値)」の測定ではありませんが、長年の蓄積を活かして、羽毛布団の暖かさを目安としてわかりやすくお伝えします。
羽毛布団を購入する際に、失敗しない選び方の第一条件は寝室の温度に適した保温力を備えているかを見分けることです。
ネット通販で見かけた羽毛布団の品質が気になる方や、暖かさのランクを比較したい方、購入に失敗したくない方にもおすすめです。
羽毛布団の暖かさレベルを知りたい方の中には、羽毛布団が暑く感じている方もいます。そのような方には診断結果のランクが低いものを選んでください。

羽毛布団が暑い理由と対策方法について、寝具の老舗専門店が原因の調べ方や具体的対策方法を解説します。
羽毛布団の暖かさを診断する入力項目
このツールでは、布団のサイズ、羽毛の種類、ダウン率(%)、ダウンパワー(dp)、羽毛の充填量(kg)、キルトの種類を入力するだけで、羽毛布団の品質ランクを診断し、その羽毛布団がどれくらいの室温に対応した暖かさなのかを調べることができます。
暖かさレベル診断の流れ
各項目を入力して「診断」ボタンを押すだけの簡単な操作で羽毛布団の暖かさの目安(快適な使用下限温度)が表示されます。
ご自分の真冬(1月~2月)の寝室温度は、一般的な戸建ては外気温+約5℃、高気密高断熱住宅では+7~8℃が目安です。マンション等では+10℃のケースも稀にあるとのことです。外気温は気象庁の地域ごとの最低気温データを参考にしてください。
西川株式会社の羽毛ふとんには、ダウンパワーの表示がない製品もあります。その場合は下記のページをご覧下さい。

羽毛布団の選び方西川編!ゴールドラベルとダウンパワー表示が無くてもランクが解る!
羽毛布団の購入で失敗した事例には、寒さだけでなく「ニオイ」に関するものもあります。しかし、この診断ツールは暖かさのレベル判定に特化しているため、羽毛布団のニオイまでは評価できません。
特に、ダウン率の低いダックダウンを使用した製品には注意が必要です。2024年ごろから再生ダウンを使用した羽毛布団も販売されています。このダウンは無臭です。

失敗談から学ぶ羽毛布団選びを専門家が11ポイントで解説。原因や対策、指標の欠点や誤解にも詳しく言及。
羽毛布団の暖かさを比較して選ぶポイント
各項目を入力後、「診断」ボタンを押すと、羽毛布団の保温力がABCDのランクで表示されます。比較したい場合は、各項目(ダウンパワーや充填量など)の値を入力し直して、再度「診断」ボタンを押してください。
例えば、ダウン率やダウンパワーが同じ条件でも、ダックダウンとグースダウンでは診断結果において暖かさに違いがあります。これは、ダウンの構造に違いがあることを考慮しているためです。原毛ダウンの価格差を見ると、ダックダウンはグースダウンのおよそ半分程度の価格です。この差は、保温力の違いを明確に示しています。
羽毛布団の暖かさを計る指標は、羽毛の種類、ダウン率(%)、ダウンパワー(dp)、羽毛の充填量(kg)、キルトの種類ですが、これらの指標はメーカーの信頼度がベースになります。詳しくは、メーカーの信頼度の羽毛布団の選び方のページをご覧下さい。
快適な寝室環境のために
診断結果を基に、寝室温度とご自分の体質が暑がりなのか寒がりなのかを考慮してください。また、メーカーの許容誤差に対する認識の違いからか同じ品質指標でも品質差を感じます。
メーカーの信頼性は、取り扱い販売店の数が多いほど高いと考えられます。また、日羽協のプレミアムゴールドラベルなどの認証ラベルが添付されていることも信頼度を測る目安となります。
日羽協が発行する4種類のゴールドラベルは、羽毛布団の品質を4つのランクに分類しています。しかし、それらが室温との具体的な関係については、いまだ明確に示されていないのが現状です。
このツールでは体のサイズと布団のサイズの比較は行っていませんが、身長が180センチ以上の方にはロングロングサイズをおすすめします。また、体格の大きな方には、幅の広いサイズを選ぶことをおすすめします。
理想的な寝床内の温度は33℃±1℃、湿度は50%前後とされています。ただし、掛布団だけでなく敷き寝具の保温力も6割以上関係しています。このツールで診断に用いた敷き寝具を紹介しています。
羽毛布団の暖かさ診断で使用した敷き寝具
色々なタイプの羽毛布団を試す際に使用した敷き寝具を紹介します。なおパジャマはユニクロのスウェットの上下セットを使用しました。また、紹介欄にはありませんがバスタオルを1枚使っています。
羽毛布団選びに迷ったら、ぜひこのツールをご活用ください。暖かさを目安にして、自分にぴったりの布団を見つけましょう!
羽毛布団の体感試験について
筆者の住環境では、最低外気温が0℃を下回ることはほとんどありません。そのため、室温を0℃に設定する実験は実施回数が限られ、実験の際は窓を開ける必要があります。2025年2月4日の天気予報では「10年に一度の寒気団が来る」と報じられていましたが、2025年2月5日の室温は、下記の写真のとおり0.8℃までしか下がりませんでした(翌日、再挑戦して氷点下2度を体感)。

この温度帯に関する情報は、北海道のお客様から伺った「部屋のコップの水が凍るほど寒い日でも暖かく眠れた!」といった体験談も参考に羽毛布団の品質ランクを判定しています。
また、ダックダウンの下限品質は、大阪西川製のダックダウン85%1.3kgのシングルサイズの羽毛布団で当時はダウンパワーの表示がないものです。
暖かい羽毛布団のおすすめ品質基準
これまでの経験をもとに、以下の品質基準をおすすめします。
- 羽毛の種類:グースまたはマザーグース
- ダウン率:93%以上
- ダウンパワー:400dp以上
- 充填量:シングル 1.2kg~1.3kg
- キルト:室温や体質により選択
この基準を満たすことが、羽毛布団本来の暖かさを実感できる下限だと判断します。

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ツールは今後もバージョンアップを重ねていきますので、ご意見やご感想をお聞かせいただければ幸いです。
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