羽毛布団の選び方:西川編
西川の羽毛布団を選ぶ際には、楽天市場とか西川株式会社のデジタルカタログで羽毛布団を選ぶのではないでしょうか。
たぶん羽毛布団の価格とラインナップの幅に驚かれ、よく似たデザインでも価格が大きく違ったりと戸惑うかもしれません。
羽毛布団の選び方の基本は、羽毛品質、側生地素材と品質、縫製(キルト)方式の違いを調べることです。西川の羽毛布団も何ら変わりません。まずは、羽毛布団の選び方のページをご覧ください。
ただ、西川の羽毛ふとんはダウンパワーの表示がないものもあり、また日羽協のゴールドラベルの添付も無いため、羽毛品質を何を基準に選べばよいのか戸惑うかもしれません。
そこで専門店が、西川の羽毛布団の品質差を具体的な事例を紹介しながら、暑がり寒がりと言った体質と室温に応じた選び方を紹介します。
ちなみに西川(株)と昭和西川(株)は独自の品質基準を設けた別会社なので、ここでは西川(株)の羽毛布団の選び方に付いて説明します。
![羽毛布団の選び方:西川バージョン](https://www.noguchi-web.com/wp-content/uploads/2023/09/nishikawa-duvet.jpg)
羽毛布団の選び方西川編-目次
羽毛布団の選び方:西川の羽毛基準
羽毛の善し悪しは、採取される鳥の種類で基本的には決まります。ダック・グース・マザーグースの順に良質になります。
羽毛品質での選び方のポイントとなる指標は、ダウン率とダウンパワーさらにダウン充填量があります。
羽毛布団の選び方で西川製と他メーカーとの違いはダウンパワー表示の有無にあります。
西川の羽毛ふとんにはダウンパワーの記載がないものがありますが、羽毛の鳥の種類により西川においては西川基準が設けられており下限値は決まっています。
西川基準での鳥種別ダウンパワー下限値
西川ブランドの羽毛ふとんのダウンパワーは、ダックなら340dp以上、グースなら360dp以上、マザーグースなら430dp以上となっています。
ダウン率から西川羽毛布団のダウンパワーを一般的な基準値をベースに推測すると下の表のようになります。
ダウン率とダウンパワーの標準的な対比
この表にはマザーグースのダウン率は掲載していませんが西川ブランドでは93%以上です。
上記の数値は多少の誤差があるかもしれませんが概ね納得の出来る数値です。西川ブランドのレギュラーグースのダウンパワー値の最大値は私の知る限りでは440dpです。
この表での注意ポイントは、グースダウンの90%と93%において両方に400dpが有ることです。日羽協のロイヤルゴールドラベルでも羽毛の品質としてダウン率90%ダウンパワー400dp以上とされています。
羽毛布団に携わって30余年の経験知から言うと、90%・400dpのダウンは珍しく400dp以上となると通常はダウン率は93%以上は必要となります。
西川(株)は工場単位で日羽協に加盟していますがゴールドラベルは貼付していません。西川基準とゴールドラベルの基準を比較すると西川基準はゴールドラベルより一部基準をより厳格にしています。
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ダック羽毛95%の西川のダウンパワー
ここで問題となるのが、ダックダウンでダウン率95%以上とマザーグース95%以上のダウンパワーを如何に評価すべきか?と言う課題があります。
マザーダックダウンを手選別をするとダウン率95%以上になりダウンパワーも440dpぐらいになるダウンが存在します。マザーと手選別というキーワードが付いた95%ダックダウンなら、当店ではグースダウンの410dp-420dp相当と評価します。
マザーグース95%の西川のダウンパワー
西川品質においてマザーグース95%以上は厳選された羽毛になります。ダウンパワーは440dp以上に相当します。さらに手選別とかポーランド産においてはホワイト・コーダなどのキーワードが付けば450dp以上と判断します。
京都西川ブランドの羽毛布団はダウンパワー表示がされています。そして430dpのラベルが添付されているものは京都西川の工場でのダウンパワーの平均値は440dp以上の羽毛を充填しています。(西川統合後も2020年までは京都西川ブランド)
このクラスのマザーグースダウンはダウンボール同士が絡む特性をもつスティッキーダウンとかリンケージダウンと呼ばれるダウンがあります。絡むためダウンパワー値が出にくいのですが保温力は絡むためにアップするため、一概にダウンパワー値だけでは品質を判断しにくいダウンがあります。
マザーグース95%以上で絡む特性を持つ場合はダウンパワー以上に絡む特性を評価すべきです。
西川マザーグース95%の羽毛布団のダウンパワーを知る方法としては、羽毛の充填量を調べることでも推測できます。
通常のマザーグース93%の場合シングルだと充填量は1.2kgですが、マザーグース95%だと充填量が1.1kgとか1.0kgの場合があります。この場合はダウンパワーは440dp以上または450dp以上あると考えます。
ダウンの産地
西川の羽毛ふとんに使用されている羽毛の産地は、ハンガリー、ポーランド、ドイツ、カナダ、ロシア、中国、フランス、アイダーダックダウンのアイスランド等があります。ハンガリーとポーランドは共に上質の羽毛の産地です。
西川(株)のカタログには、羽毛の産地として「ジーリン」と表示がありますが、この産地は中国吉林省の都市名です。
産地国の表示に加えて供給会社の記載がある羽毛は最上質ランクである傾向があります。例えばanimex社とかFBZ社は有名です。
羽毛の産地と輸入方法において直輸入と記載があれば同じスペックでもワンランク上の品質と評価します。
羽毛布団の選び方:西川の側生地
羽毛布団の側生地素材に関しては、まずこちらの羽毛布団の生地素材のページをご覧ください。
ここでは西川デジタルカタログでの羽毛布団の側生地での選び方を説明します。
側生地品質もマザーグースダウンと同様にキーワードが品質ランクを見極めるポイントになります。超長綿の場合は、海島綿、ギザ綿(GIZA45)、スーピマ綿、新疆綿、ピマ・コットン、SUVIN(スビン)、ラムコのワードが記載されていれば上質です。
あるいは、日本製のふとん側生地を表すJラベルとか国産にこだわった証の製品に添付されるJ∞QUALITYラベルが付いていれば日本製の生地です。
羽毛ふとんの選び方:西川キルト編
キルトとは縫製のことですが、羽毛布団では布団内部の仕切り方を含めた意味合いで使われています。1層キルトとか2層キルト等のように説明されています。
西川独自の羽毛布団のキルトとしてスーパーソリッドフレームキルトをご案内します。表生地より裏生地の方が広くたわませることによりフィット性を向上させる特徴です。縫製技術力が必要なキルトであり国内で丁寧に仕上げていることもあり、このキルト方式の羽毛布団にはJ∞QUALITYのラベルが添付されています。
キルト方式の違いにより保温力に少し違いが出るため、寝室の室温とか暑がり・寒がりと言った体質を考慮した羽毛布団の選び方をしてください。
純日本製羽毛布団の選び方:西川編
日本製との記載は、全てのカタログ掲載商品を確認は出来ていませんがほぼ記載されていると思います。ただしJ∞QUALITYのラベルは認証を受けた製品に付いています。
J∞QUALITYのラベルが付いているものは、国産生地、国内縫製、国内充填にて製造された羽毛布団です。
日本製との記載は、海外製の生地を海外縫製していても最終製造工程の羽毛充填が国内で行われていれば表記が出来ます。
純日本製にこだわるならJ∞QUALITYのラベルがついた日本製をおすすめします。
西川羽毛布団の選び方まとめ
西川の羽毛布団と他のメーカーの羽毛布団の違いはダウンパワー表示がないことです。
西川の羽毛ふとんのダウンパワーを推測するには、西川基準に基づいてダウン鳥の種類毎の下限ダウンパワーを基にして、ダウン率によりダウンパワーを推測します。
さらに国産生地か海外生地と国内縫製か否かに付いては、「日本製」だけでなく「J∞QUALITY」あるいは特上の側生地とかダウン率95%以上のマザーグース等を判断基準にして「純日本製」か否かを判断してください。
羽毛布団の保温力は、体質と寝室温度意外にも敷き寝具の保温力も関係しています。より詳細情報は羽毛布団の選び方のページをご覧ください。
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