羽毛布団の価格差は品質表示票の行間に

羽毛布団を買う際に、価格・品質・ランクなど羽毛布団の選び方に迷われることでしょう。 そして誰しも「お買い得価格」で買えないかと迷い悩まれるでしょう。売れ筋ランキングなども気になるところです。 しかし、ランキングが上位のものが必ずしもご満足を頂けるランクとは限りません。 そこで、価格差=品質差が生まれる背景と満足できる羽毛布団の選び方を、ニュートラルな視点からご説明致します。 まずは、下の写真をご覧下さい。

羽毛布団購入時の迷いの原因

満足のいく羽毛布団を選ぶには品質表示票の行間を読んで頂きたいのです。

羽毛布団の価格差

この3枚には、同じセールスポイントの「ポーランド産93%羽毛、綿100%」以外に品質に違いがあります。 この曖昧な説明が羽毛布団を購入される消費者の方を迷わせ悩ませています。 お電話でお問合せを頂いた方には、デパート等で価格を見て考え込みネット検索をされては悩まれている方が多くいます。

写真の羽毛布団は重要な情報が品質表示の行間に隠れています。3万円の製品説明は10万円の製品と共通するキーワードのみ表示しています。 この3枚が別々の店で販売されている場合は、3万円の羽毛布団もあるのだと疑問に感じないかもしれません。 しかし、上の写真の様に並べてみると3倍以上の価格差は疑問に感じるでしょう。 羽毛品質?生地品質?メーカー?内部構造?日本製?などの項目には、品質表示票に記載されていない品質ランクの違いがあります。 この品質ランクの違い(価格差)を業界の裏事情等を織り交ぜて解りやすく羽毛布団の選び方をご案内致します。

羽毛布団の選び方ポイント

羽毛布団の選び方のポイントのなかでも、価格差は基本的には「羽毛の品質」「側生地の素材と品質」「内部構造」の違いにより決まります。 そこで、まず主要な3ポイントについて品質表示票の行間を補いながら羽毛布団の品質と価格差についてご案内致します。

消費者の方に、業界用語を並べて羽毛布団の品質の違いをご説明するのは乱暴かと思います。 そこで、「♪」の付いた文字(業界用語)←ここにカーソル(マウス)をのせて頂くと、 背景が黄色い枠のウィンドウに業界用語の簡単な説明を表示致します。 タブレット・スマホの場合は文字にタッチして下さい。(開いたウィンドウ内にタッチすると閉じます。)

このサイトを作成している店主も今尚、寝心地を探究中でございます。 2017年の羽毛布団の予想を書きました。


羽毛品質での羽毛布団の選び方

羽毛布団の良さは、軽くて暖かであり羽毛の温度調節機能により、秋から春までの長期間お使い頂けることです。 品質の良い羽毛は、「軽さ・暖かさ・温度調整機能」に優れています。 この温度調整機能があることで、よく「羽毛布団は一年中使える」「夏も涼しい」とのセールストークを見かけますが、 一部例外的な地域を除くと日本国内において夏は暑くてお使い頂けません。

羽毛布団の羽毛の品質での選び方

羽毛の品質はダイレクトに羽毛布団の品質に大きく関係するため、羽毛布団の選び方における重要なポイントです。 そこで、羽毛の品質の違いを品質表示票の行間を補いながら説明を致します。

羽毛ダウンと羽根フェザー

羽毛布団の中味は、羽毛(ダウン)と羽根(フェザー)です。 品質表示票の「ダウン:フェザー/93:7」との記載は、ダウンが93%でフェザーが7%であること示しています。 このダウン率が高いものがよい羽毛布団です。ダウン率は、ダウン93%以上がおすすめです。 ダウン率は羽毛布団の選び方における重要なキーワードです。 ダウン率に関係していることですが、羽毛布団と羽根布団は別物です。 価格差も10倍から100倍以上あります。

ダウンボール しかし、ダウン率はダウンボールが割れた枝羽、未熟ダウンも含まれるため1つの目安と考え下さい。 偽装表示の話も珍しくありません。信頼できるメーカー(例えば、西川、山甚物産など)の羽毛布団で、最低でもダウン率90%以上と申し上げたいのですが安心なのは93%以上です。 ダウン率が90%の羽毛を充填する場合の量は、保温力を確保するために100gから200g多く入れる場合があります。

羽毛は2種類の鳥グースとダック

羽毛布団に使われている主な羽毛は、グースとダックの2種類の鳥から採取されています。 おすすめは、ダウンボールが大きいグースダウンです。ダウンボールが大きければ、少量で保温力のある軽い羽毛布団に仕上がります。 また温度調節機能においてもダックよりグースがおすすめです。

品質は、ダック、グース、マザーグース更に上質マザーグースの順番で上質になっていきます。 当然価格も高くなっていきます。採取量は、ダックダウンが多くマザーグースが少なくなります。 各々の羽毛にも鳥の体格・飼育環境・採取時期などにより品質差がございます。 羽毛布団の選び方においてグースかダックかは重要な選択です。

よくある羽毛布団のお問い合わせの中に、下記の2つの質問がございます。

ダックとグースではどちらが良いのですか?
ダックとグースの優劣について、上質のダックダウンは、粗悪なグースダウンより品質がよい場合も希にありますが、 基本的にグースがダックより上質です。また、別格の羽毛に希少なアイダーダックダウン(毛綿鴨)があります。 このアイダーダックダウンが素晴らしいから、ダックがグースより優れているかの説明を見かけましたがグースが上質です。 羽毛布団の品質表示票または説明文にグースの文字が無く「ホワイトダウン」とあればダックダウンと判断すべきです。 グースダウンであればグースの文字が必ずあります。基本的にグースダウンとダックダウンの価格を比較するとグースが高いです。

羽毛布団の品質表示にマザーダックの文字を最近見かけますが、羽毛布団の業界ではマザーダックの規格はありません。 メーカーが自社のオリジナルな名称として「マザーダック」と命名した羽毛ならあり得ます。 ダックダウンは、はっきり申し上げて食用に飼育された鳥の副産物であり、グースダウンより品質が劣る分価格は基本的に安いです。 マザーダックは、高級羽毛布団に使用されているマザーグースの人気にあやかろうとして、ダックにマザーの文字を付けたのではないか思います。 食用に飼育しているのであるから長期間育てる事は、食肉としての品質価値が下がることになります。また長期に飼育することは飼料も多くいるわけです。 鳥インフルエンザのリスクも増すことになり価格もアップいたします。以上のことから、マザーが付くほど飼育する必要がどこにあるのかご理解い頂けると思います。 中国産のマザーダックの羽毛布団の現物に触れたこともございますが、仕入れて販売するには至りませんでした。

羽毛布団のダウンの色による品質の違いはあるのですか?とのお問い合わせもございます。
ダウンには、鳥の色の違いによりホワイト、シルバーなどの違いがあります。 羽毛布団の側生地の色が淡い場合には、シルバーダウンは透けて見えることがございますが、他の条件が同じ場合は暖かさには差はありません。 カバーを掛けてお使いの場合は問題にならないと思います。ただし、例えばホワイトグースとシルバーグーにおいて、同じ品質レベルの場合はホワイトグースの羽毛布団が少し価格は高くなります。 暖かさは同じです。羽毛布団の選び方において、ダウンの色はさほど重要ではありません。

飼育期間の長いマザーグースの品質

飼育期間と飼育方法により羽毛の品質に差がでます。マザーグースがおすすめです。

飼育方法には、放し飼いで自然の餌だけで育てるものから、食肉用(フォアグラ・北京ダック)に飼料を与え短期に育てるなど様々です。 栄養バランスの点から耐久性に差がでます。グースのなかでも、やはり産卵用等に長期間育てられた「親鳥(マザーグース)」からは大きくて丈夫な羽毛が採れます。 マザーグースは高級羽毛布団の選び方のキーワードの1つと言えます。 マザーグースの羽毛布団の価格は少々高くなりますが、日割り計算をすると僅かな価格差しかありません。

マザーグースとは

4 マザーグースとは、産卵用に長期間育てられた親鳥(グース)から採取されたダウン羽毛のことであり、 丈夫で一粒一粒が大きく枝羽も伸びているため、他ダウンと比べると少ない量で同じ保温力を得ることができるため、羽毛布団を軽くすることができます。 しかし、マザーグースにもランクがございます。晩秋に採取されたものが良質のものです。後述のダウンパワー値も合わせてチェックする必要があります。

マザーグースには、産地、グースの種類(大きさ等)、飼育方法(放し飼で自然の餌)、採取時期、飼育期間、選別・洗浄方法によりランクがあります。 上質マザーグースは、産地、グース鳥の種類(コーダ種など)、採取時期(晩秋)、ダウン率など色々な点でランクが異なってきます。 見逃しがちなのが「採取時期」です。採取時期が表示されている羽毛布団は少ないですが上質です。 マザーグースにも品質と価格にランクがあります。

マザーグースのランクを見分ける指標になるのが下記に説明するダウンパワー値です。 マザーグースと表示していてもダウンパワー値が低いものもあります。 逆に2013年ごろからマザーグースの表示は無くても、ダウンパワー値が430dp以上の表示をしている羽毛布団が販売されるようになっています。 2016年頃からこのケースが増えてきていると感じています。 羽毛布団の選び方の優先指標が、マザーグースではなくダウンパワー値が優先されるようになる予感がしています。

「マザーダウン」についての質問を受けますが、マザーダックダウンのことを略しているようです。 紛らわしいので羽毛布団を買う際には注意して下さい。マザーグースのようにグースの文字が無ければダックダウンだと考えるべきです。 マザーグースと比べると安い価格になっています。価格は高くなりますがマザーグースの羽毛布団がお勧めです。

ダウンパワーとは

羽毛の品質を評価する基準にダウンパワー値がございます。 この値が高いダウン羽毛は弾力・保温性に優れています。布団内部を想定した条件下での羽毛1グラム(1円玉の重さ)の体積のことです。 440dpの羽毛1gを525ml(ミリリットル)のペットボトルに入れるとほぼ充満した状態になります。

ダウンパワー値とは、ある一定の条件下にて30グラムの羽毛を、内径29cm高さ60cmの容器に自然落下させて入れ、重さ94.3gの円盤をのせ、 2分後の底から円盤までの高さを計測。1gあたりの体積値のことです。布団の中の状態と同じ環境を再現しているとご理解下さい。 羽毛布団の厚みではなく羽毛の品質、保温力を示す尺度です。最高値は470cm3/gぐらいです。 暖かさのイメージはダウンパワー値 ダウンパワー値が大きくなるほど保温力が増します。ダウンパワー値は品質表示票に記載されず添付されるラベル等で表されます。 基本的にこの数値が大きいほど品質がよくなり羽毛布団の価格は高くなっていきます。 ダウンパワー値は、羽毛布団の選び方において重要なキーワードです。

測定方法は同じでも算出方法に違いがあるのか?平均値なのか最低値を採用しているのか?同じダウンパワー値でもメーカーにより差を感じます。 (以下cm3/gはdpと記載)

アパレル業界では羽毛品質をフィルパワー値で表していますが、測定方法が異なるため混同しないようにして下さい。 別途詳細はフィルパワーのページにて説明します。

ダウンパワーのイメージ ダウンパワーの400dpと440dpの違い
ダウンパワーの違いについて具体的に違いを下記に説明をします。 例えばダウンパワー値が400dpと440dpの羽毛を1.2kg(1200g)充填した2枚のシングルの羽毛布団があるとして説明をします。 シングルサイズの面積は210㎝×150㎝であり、羽毛布団の1cmの厚みの容積は210㎝×150㎝×1㎝で31500cm3です。
 ダウンパワー400dpと440dpの違いは40dpの差です。ダウンパワーdpは1g当たりの容積(cm3/g)なので1.2kg(1200g)だと40dpの1200倍の48000cm3になります。 48000cm3は31500cm3の約1.5倍です。 この40dpの違いを単純に羽毛布団での違いに置き換えると1.5cmの厚みの違いになります。


しかし、ダウンパワーの差は羽毛布団では内部構造(後述)、側生地の厚さ(重さ)の違いにより、 布団の厚みとしてストレートには現れません。ダウンパワーの差は保温力、耐久性、寝心地感の違いとして出ます。もちろん価格も違ってきます。 400dpの羽毛をシングルロングの羽毛布団に充填する場合は、保温力を補うために2層構造にしたり充填量を100g多い1.3kgにすることもございます。

※上記の写真は、ダウンパワーのイメージです。ダウンパワー320dp以上の部分を表しているため両サイドの違いが大きく感じられます。 しかし、保温力の点から見ると同量のダウンで羽毛布団に仕立てた場合はこのイメージに近い状態になります。価格は画像のイメージ以上に違いがあります。

※暖かい羽毛布団の選び方において、ダウンの品質以外にふとんのフィット性も重要です。 内部構造と生地の柔らかさも重要です。羽毛布団を購入する際はご予算もあるでしょうが、まずは価格より品質をご確認ください。

ダウンパワーとマザーグース

日本羽毛製品協同組合(日羽協)では、 「マザーグースはダウン率93%以上でダウンパワー430dp以上の品質と示されています。」とご案内をしていましたが訂正をいたします。 2017年1月現在において明確に規定していないようです。 ただ、生産者情報等の流通履歴が追跡可能(traceability)なマザーグースであるなら、ダウンパワー430dp以上の品質であると言っても過言でないと思います。 しかし、ネット上でマザーグースの羽毛布団を検索をすると、商品名に「マザーグース」の表示をしているが、品質表示には430dp未満の製品を見たことがあります。 マザーグースの評価が高く人気があるためだと思いますが、430dp未満のグースダウンにマザーグースの表示は理解しがたいことです。 羽毛布団を購入する際には、「マザーグース」の表示だけでなくダウンパワー値を確認する事もおすすめします。 (株)京都西川の羽毛布団ではマザーグースの表示をしているなら430dp以上です。

430dp未満のマザーグースの表示ができるのであれば、マザーグースから採取した羽毛と言うだけでマザーグースの表示が可能となります? 極上のマザーグースを選別した後に残った低質の羽毛も「マザーグース」の表示ができるのでしょうか・・・? マザーグースと表示した羽毛布団が特別に安い価格の場合は、ダウンパワー値などの品質の確認をお勧めします。

確かにマザーグースは上質ですが、羽毛布団を選ぶ際にマザーグースは必須条件ではありません。 信頼できるメーカーの羽毛布団で、400dp以上のグースダウンであれば合格点は付けられる品質です。 このクラスの羽毛が充填されていれば十分に実用的と言えます。価格もお手頃の製品が多いのではないでしょうか。 「マザーグース」はおすすめしたいクラスであり、高級羽毛布団の選び方においてキーワードとも言えます。

(株)京都西川・西川リビング(株)の羽毛布団において、 マザーグースのダウンパワーは430dp以上の表示になっています。西川ブランドにおいても440dp~の表示のマザーグースもございます。 西川産業(株)の羽毛布団にはダウンパワー値を表示していないようです。 メーカーごとにマザーグースのダウンパワー値のボリュームゾーンが異なっています。 山甚物産(株)においては後述する添付ラベルの関係かもしれませんが、440dpの表示の羽毛布団が多いように思います。

ダウンパワーと絡むダウン
絡むダウンとは、スティッキーダウンとかリンケージダウンとか呼ばれています。 一粒一粒のダウンボールが絡み合う特性がある羽毛のことです。このダウンは、一粒一粒が絡み合うことで熱を逃がしにくい特徴があります。 ただ絡む特性のためかさ高がでにくいため、ダウンパワー値の表示をしていない場合がございます。 その代表格の羽毛がアイダーダウンです。

羽毛の採取方法は非表示

羽毛の採取方法は、ダウンボールの核が傷つかない手摘みが丈夫で長持ち。

長期間放し飼いで自然の餌で育った「成鳥」から手摘みされた羽毛は丈夫で長持ちします。 しかし、採取方法の表示はしないようになっています。羽毛の多くは、飼料で短期に成長させた食肉用の鳥から採れた「副産物」です。 また、羽毛には冬用と夏用があり採取時期(非表示)により品質に差がでます。飼育期間と採取時期によっても価格差はできます。

羽毛の産地ポーランドやハンガリー等

羽毛の産地は、北極地方/ポーランド/ハンガリー/ドイツ/チェコ/シベリア/カナダ(順不同)の産地がおすすめです。 これらの地方の冬は極寒であり、鳥自身が生き抜くためには、格段に保温力のある羽毛が必要なためであり評価が高い理由です。 ただし、日本に輸入されている80%はアジア産です。ポーランド産は1~2%程度、ハンガリー産は5~6%程度です。

ポーランド産ハンガリー産羽毛は10%未満

ポーランド産とハンガリー産ダウンの実際の輸入量は、5%-6%程度ではないかと思われます。 更にマザーグースとなると1%程度だと思います。 市場にあるポーランド産、ハンガリー産ダウンと表示している羽毛布団は、多すぎるのではないかと疑問に思います。 信頼できるメーカー製の羽毛布団がおすすめです。
ダックとグース両方を合わせた飼育量は、ハンガリーとポーランドを比較するとハンガリー多く、ポーランドとハンガリーではグースとダックの飼育割合は異なります。 ハンガリーはダックがグースよりもかなり多く、ポーランドはグースがやや多いと聞いています。 羽毛の多くは食肉用の鳥の副産物なので、食生活の変化と共に採取量(供給量)も変化して価格も変化します。

羽毛の産地として、まずはじめに出てくるのが「ポーランド」です。 なぜポーランドなのかと言いますと、地理的条件による冬の極寒の季候・飼育環境もさる事ながら、 ポーランドは国家事業(コーダ研究所など)としてグースの交配を重ねて鳥の品種改良を行ってきたため、現在上質のダウンがとれるグース種があるためと言えます。 特に高級羽毛布団に使われている「ホワイト・コーダ」種の冠が付いた羽毛は格上のものと言えます。

良くある羽毛布団のお問い合わせの中に「ポーランドとハンガリーでは、どちらが良いのですか?」とのご質問があります。 ポーランド産であれば、ハンガリー産、ドイツ産、北極圏産、カナダ産などよりも「必ず」優れているとは言えません。 ハンガリー産のA農場のマザーグースは、ポーランド産B農場のマザーグースよりも優れた品質である場合も当然ございます。価格においても同様です。

上記の理由により知名度ではポーランド産がやや高いと思いますが、鳥の「種」の違い、あるいは同一国内にも寒い地域と温かい地域があり、 また飼育期間、飼育方法、採取時期の違いがあり、ハンガリー産とポーランド産の違いだけでは羽毛布団の品質において優劣は一概に付けられません。 ポーランド産ではマズーリ(マズリー・マズルカ)地方のダウンは定評があります。 (注、マズーリ地方は湖が多く点在し水鳥を飼育する環境に恵まれている地域とご理解下さい。マズーリ地方なら全て上質だと言うわけではありません。 自然環境に恵まれているため「一部」の農場では良質のダウンが採れると言うことです。)上記以外の産地としては、やや格下の感は否めませんがシベリア、ウクライナ産も見かけます。 (決して悪い品質ではありません。)

上記の産地は有名ですが、例えば「ポーランド産グースダウン95%1.2Kgの羽毛布団が魅力的な価格○○○○○円」のようなメーカー名のない広告商品は、本当にお買い得品なのでしょうか? 残念ながら現状は、ブレンドされていたりアジア産ダックを「ポーランド産グース」と偽装表示していたなどの話はめずらしくありません。 羽毛布団の選び方においては、産地よりもダウンパワーとメーカーの信頼度を重視すべきです。

羽毛の充填量

羽毛布団の中身の羽毛の量は品質により適量がございます。 上質グースダウンの場合でシングルなら1.2kg以上、ダブルサイズなら1.6kg以上です。ダックダウンの場合はグースダウンより多く必要です。

羽毛布団の中の羽毛の量は、上質のものは少量であり粗悪品は量を多くする傾向があります。 充填量はダウン率93%として400dp~460dpの品質なら、シングルなら1.1~1.3kg、ダブルでは1.5~1.7kgがおすすめです。 ダウン率と合わせてチェックして下さい。

430dp~440dpの羽毛ならシングルサイズの場合の充填量は、1.0kgでも十分暖かであるとの説明文を見かけたことがありますが、 当店では、保温力・耐久性の点からシングルなら1.2~1.3kgの羽毛布団をおすすめします。 ただ、ダウンパワー440dpダウン率が95%以上の場合は1.1kgでも十分な保温力を確保できる場合もあります。 メーカーのダウンパワー値の表示社内基準により違いがあると感じます。

少量の羽毛で十分な保温力と耐久性を兼ね備えた羽毛布団を作ることができるのであれば、有名メーカーも充填量を少なくしたタイプを競って作るはずですが、 現状は定番品(ダウン率93%)のシングルサイズの場合430dp~440dpのダウンを1.2kgを充填しています。

最近、シングルサイズで充填量1.1kg(1.2kgより100g少ない)のタイプの羽毛布団を見かけますが、 100gの量の違いは保温性と耐久性に違いがございます。羽毛布団の選び方において充填量を確認する事も重要です。 価格においても100g少ないタイプは、羽毛量の差以上に低価格で販売されているケースが多いはずです。

ただし、別格の極上羽毛が存在するのも事実です。(極上ダウンには極上である説明があります。 たとえば、上述のコウダ種とか希少なアイダーダック(毛綿鴨)などがあります。) 尚、アイダーダックは、人工飼育のアイダーリッシュとは別物であり大きな価格差が有ります。

安い価格の羽毛布団にみかけますが、充填量を多くしてボリュームを出しています。 しかし、過度に多く充填(シングルサイズで1.5kg~)するとボリュームがでて暖かそうに見えますが、フィット性が悪くなり体と布団の間に隙間ができ保温性が下がります。 また、重くなるのと温度調節機能も下がります。

430dpのマザーグースの場合シングルサイズの充填量は通常1.2kgです。 このクラスの羽毛布団は最高級ですが、低品質の羽毛を多く充填量したものと並べて反発力を比べると、上質の布団が見劣りするかもしれません。

実演販売コーナーで布団を押しつけて手をパッと離すシーンとともに「この反発力をご覧下さい!!」という台詞が聞こえてきそうです。 高級羽毛布団の「反発力」は強くありません。手で押さえつけても「じわじわぁ~」とゆっくりと時間をかけて復元してきます。

羽毛の洗浄度とは

品質管理の良いメーカーでは、国内で選別・洗浄、殺菌等の高水準の処理をしています。この処理は、羽毛の品質を左右する大切なの工程です。

業界基準では羽毛を洗った水の透明度が500mmになるまで洗浄をする事になっています。 高級羽毛布団には、業界基準の2倍の1000mmまで洗浄しているものが多いです。 1000mm洗浄をすることで、よりクリーンな羽毛ダウンになるため保温力と温度調節機能がアップいたします。 このレベルまで洗浄しても羽毛固有の臭いは極僅かに残ります。特に梅雨の時期には臭いが僅かにでることがあります。 この臭いはダウンに含まれている油脂分によるものなので完全に除去することはできません。 臭いに特に敏感な人、あるいは調香師のように臭覚が優れている方は臭いを感じると思いますが、気になるほどのレベルではありません。 羽毛の洗浄度は保温力と軽さと温度調整機能に関係しているので、羽毛布団の選び方において注視ポイントです。

鳥特有の獣臭がする羽毛布団は、洗浄度と全く無関係ではありませんが、ダウンに含まれている油脂分の量と関係しています。 この臭いの成分は未成熟ダウンには多く含まれています。現状では食肉用に短期間に育てられたダックから採取された未成熟ダックダウンに臭いの問題が多いようです。 ダックダウンの羽毛布団の選び方においては、特にアジア産の未成熟ダウンか否かは注意する必要があります。 臭いに関しては羽毛布団の臭い原因と対策のページにて説明をしています。

羽毛布団の寿命

羽毛布団の寿命は、側生地素材の種類、ダウン品質、使用状況により異なると思います。 ダウンに関して言えば、マザーグースは通常のグースより耐久性に優れます。 羽毛の寿命は使用しなければ50年とも言われています。羽毛布団の寿命は店主の私感では10年~15年です。 ただし、薬品などによるパワーアップ加工を施している場合は、 保管状態にもよりますがパワーアップ加工後(製造)から劣化が始まるようです。 この加工がされている場合は、使い始めてしばらくすると羽毛布団を干してもボリュームが回復しない場合があります。

日本羽毛製品協同組合

日本羽毛製品協同組合のラベル

このラベルは西川ブランドの製品には見かけませんが、 羽毛の品質に応じて日本羽毛製品協同組合(日羽協)が定める4ランクの品質を表すプレミアムゴールド/ロイヤルゴールド/エクセルゴールド/ニューゴールドの4種類のラベルを添付した羽毛布団があります。 基本的にラベルの写真の右から左に向かって品質と価格が上がります。

このラベルは、各メーカーが日羽協よりラベルを購入し羽毛布団に添付しています。 ラベルの裏には通常はメーカー名が記載されています。裏面のメーカー名の確認をおすすめします。

※日羽協では、2011年9月1日から2012年3月15日まで6ヶ月半にわたり「羽毛布団の試買テスト」を行っています。 上記のラベル(プレミアム10点、ロイヤル15点、エクセル15点、ニュー12点)を付けた52点を購入して、 品質表示の組成混合率(ダウン率)、かさ高(現在のダウンパワー)について公的検査機関(4ヶ所)で検査をした結果、16社・18件が違反をしていたと発表しています。

52点のうち違反が18点(約35%単純計算で3枚に1枚)とは残念なことです。 ポーランドからの原毛羽毛の輸入量は全輸入量の1~2%程度です。ハンガリーからの輸入量は総輸入量の5~6%程度です。 羽毛の輸入量には、寝具以外の業界、例えばアパレル関係に使用されるものも含まれているので単純に割合を判断できませんが、 市場にあるポーランドやハンガリーと表示している羽毛布団の割合は、輸入量と比較すると多すぎると感じます。

※日羽協では、「2013年度の羽毛布団の試買テスト」の結果を発表しています。 上記のラベルを付けた30点を購入し、品質表示の組成混合率(ダウン率)、かさ高について検査をした結果、 ダウン率で問題がなかったのは20%、かさ高性での問題は少なかったとの発表でした。

かさ高性についての結果は意外に良いと思いましたが、価格競争の結果なのでしょうか。 ダウン率において、問題なく品質表示通りであった羽毛布団が20%しかないのは残念でした。 今回の羽毛布団の試買テストは、非ラベル品については同じ条件下でのテストをしていないようなので、ここでの記載はひかえます。

検査機関では、ダウン率、ダウンパワー値、グースかダックかの鳥の種類などについては判別することができますが、 ハンガリー産かポーランド産かの産地を調べることはできません。 ただし、DNA鑑定も可能な正真正銘のポーランド・ホワイト・コウダ種グースのようなトレーサビリティ管理がされている羽毛もございます。 羽毛布団の選び方において大切なことは、ポーランドやハンガリーなどの産地も大切ですが、 中身の品質を知っているのは、羽毛を入れたメーカーなのだからメーカーにこだわることも大切です。

ある有名寝具メーカーにおいて、納入された原毛ダウンの品質をサンプリング検査をしたところ、契約内容の品質を満たさなかった為に納入業者に返品をしたという話を聞きました。 さすがに有名メーカーは厳しい検査をされていると安心致しました。 ところで、その話を聞いた時に思ったのですが、この返品された羽毛の行き先は?。 日本に輸入された羽毛が輸出されることは無いと思います。 たぶん検査基準のあまいメーカー、あるいは品質より製造コスト価格を優先するメーカー・・・? (信じられない事ですが、羽毛を納入する業者が添付した品質証明書を信用して、納入された羽毛のサンプリング検査をしていないメーカーの話も聞いたことがございます。) 安心できる羽毛布団の選び方は、メーカー名の記載を確認することです。

店主のひと言:上記の様に羽毛の品質ランクを決めるポイントがございます。 例えば「ポーランド産マザーグース95%」と表示されている羽毛布団が、本当に表示通りの品質であるかどうかを知っているのは羽毛を入れたメーカーなのです。 当店が信頼しておすすめ出来るメーカーは、残念ながら極僅かしかございません。 「メーカー名の確認は、羽毛布団の選び方において重要なポイントです。」価格競争も必要なことですが適正価格があると思います。


羽毛布団の生地の素材での選び方

寝心地は、側生地の素材と品質ランクも関係しています。側生地の素材には、超長綿、長綿、シルク、合繊などがあります。各素材の特徴と織り方を簡単に説明致します。

羽毛布団の側生地の素材と品質

羽毛布団の側生地の素材により、肌触り柔らかさ、軽さ、吸湿性、フィット性が異なります。同じ素材でも糸のランクとか織り方により風合いが異なります。 このことを十分に認識して下さい。例えば同じ糸番手の超長綿でも、織り方、糸の品質、綿花の種類などの違いにより羽毛布団に仕上がったときにはランク差を感じます。

羽毛布団の側生地の主流は超長綿

羽毛布団の側生地の主流は超長綿です。 この超長綿にもランクがあります。生地に織る糸の種類(単糸、精紡交撚糸、双糸)と品質の違いにより差がでます。 糸の番手60~100番単糸の違いとか、糸になる前段階を粗糸い言いますが、 この2本の粗糸を撚り合わせて1本の糸にした精紡交撚糸、あるいは200双糸・300双糸などが有ります。 超長綿の場合は60番糸の超長綿でも支障は無いと思いますが、やはり上質の超長綿で作られた羽毛布団は、柔らかく体にフィットして保温性にも優れ素晴らしい寝心地です。 100単糸の超長綿になるとシルクとまでは言えませんがとても柔らかであり軽いです。 糸番手が大きくなると生地は薄く柔らかくなり結果として軽くてフィット性が良くなります。ただし少し耐久性は下がります。

糸番手と羽毛布団の重さ

糸番手と羽毛布団の重さについて簡単に説明を致します。 内部構造については下記にて説明を致しますが、今回は最もシンプルな立体1層構造のシングルサイズを例に致します。 シングルサイズの羽毛布団は横幅が150cm丈が210cmですが縫い代を入れると、1枚の布団に必要な生地の面積は表裏合わせると約6.7平方メートルです。

羽毛布団の100番単糸綿サテンの生地の重さは1平方メートルあたり約95g-100gです。80サテンの場合は115g-125gです。 60サテンになると130g-140g程度です。因みに480t精紡交撚糸の生地は85gのものもあります。 100番単糸サテンを使用して、1200gの羽毛を充填した場合の羽毛布団の重さは、100g×6.7で670gと羽毛の1200gを足した1870gになります。 実際は仕切り布とか縫製する糸などがプラスされるため2000g程度になります。 糸番手以外の条件が同じ羽毛布団において、100番手と60番手では約250gの違いがあることになります。 生地の品質とか染色工程、ダウンプルーフ加工後の仕上げ工程などにより重さは多少異なります。 この違いが同じ糸番手の生地を使用した羽毛布団でも価格差ができる要因の1つです。

日本製布団生地と海外製

100単糸の超長綿は国内産と思いますが、80番手ぐらいまでの超長綿には、海外生産の側生地も使用されている場合がございます。 国内産の側生地が柔らかで光沢があります。国内産の同じ糸番手の超長綿の側生地でも2倍以上の価格の違いがあるものもあります。 海外製のものと比較した場合はそれ以上になります。 同じ数値の品質の羽毛布団なのに、価格差が生まれる要因は品質表示の行間あると言えます。 有名メーカーは、国産にこだわることは製造コストは高くなり価格も高くることを承知で、国産生地で国内縫製の羽毛布団を製造しています。 その理由は寝心地の違いがあるためと考えます。

純日本製の羽毛布団を買うなら、国産生地あるいは100番手以上の超長綿、精紡交撚糸、 双糸の側生地に絞り込むと、100%ではありませんが純日本製の羽毛布団を買えると思います。

綿素材のなかでも長綿は、短い繊維で作った糸を布に織っているため、丈夫ですが硬いゴアゴア感のある生地です。 最近この生地の羽毛布団は少なくなっています。

信頼できるメーカーの羽毛布団を選ぶことも大切ですが、フィルターとして機能する店を選ぶことも大切かと思います。 ネット上では画面からの情報しかありませんが、文章の内容が店主の言葉で正しい商品情報が記載されているか? 超長綿の糸番手を示す品質表示票の記載は現状はないと言ってもよいと思います。

消費者の方がネット上で羽毛布団を買う場合は、 側生地に触れることができないのだから、綿生地の場合には糸番手は正確にお伝えしないと、判断基準値の1つが無いことになります。 できることなら国産生地か海外生産なのかまでお伝えできればと考えます。同じ糸番手の超長綿の場合、国産の生地の方が柔らかで光沢があるものが多いと感じています。 最終製造工程が国内であれば日本製の羽毛布団と表示をしていますが、国産生地の方が価格は高くなってしまいます。 高級羽毛布団の選び方においては、純日本製あるいは国産生地であるか否かは重要なチェックポイントです。 染加工する前の布生地のことを生機「きばた」と呼びますが、国産生地においても生機は輸入品が多くあります。 国産生地と表示しているものは、厳格な検査がなされた後に染色加工されるためハイレベルな生地に仕上がっています。

国内の染色工場見学をさせて頂きましたが、ダウンプルーフ加工は、生地の目詰め後に生地の通気度を測定しながら羽毛布団に適した柔らかさ、 風合いにする加工を巧みな職人技でされていました。

高級羽毛布団生地はシルク

シルクは、綿と比べると光沢があり柔らかで心地よい肌触りもよく、 また、吸湿・発散性に優れているためハイクラスの羽毛布団に使用されています。 ただ問題は、綿製の側生地と比較すると耐久性においてやや劣ることは否めません。最近は高級羽毛布団にも極細の超長綿(精紡交撚糸)が多くなってきました。

新合繊の羽毛布団生地

新合繊は、ポリエステルと綿などを合わせて織り込んだ布で、柔らかく肌ざわりも良いのですが、 安い価格の羽毛布団に見かけますがポリエステル系繊維の比率が多くなると、吸湿・発散性が劣るため蒸れやすくなります。 (ポリエステル系繊維にも色々あり高級羽毛布団にも使用されている高付加価値繊維もあります。) 最近注目されてる繊維にシルクのような光沢と100単糸超長綿の柔らかさを持ったテンセル(商標名:テンセル 素材名:リヨセル)などの合繊は近年増えつつあり、 特に「テンセル」は、柔らかく吸湿・発散・耐久性に優れ、羽毛布団の側生地としても魅力的な素材です。

側生地の織り方と寝心地

羽毛布団の側生地の織り方は、「平織り」「ツイル」「サテン」などがございます。 3種類の織り方の中でもサテンが主流になっています。 耐久性を重視する場合にはツイル織りの生地を使う場合もございます。 以前は低価格の「5040(50番手40番手の糸)ツイル」の生地を多く見かけましたが、 最近は100番手の糸のツイル織りの生地を使用した製品も見かけます。 平織りは耐久性に優れていますが、生地の硬さの点から国内産の羽毛布団には少ないと思います。

他に、透湿機能・蓄熱機能を持った生地もあります。

羽毛布団の側生地には、 羽毛の吹き出しを防止するためにダウンプルーフ加工が裏側に施されています。(この加工をした生地でも少しはでます。)

※羽毛布団の品質表示票には、側生地素材:綿100%あるいは超長綿の表示だけですが、生地になる前段階の糸の種類には単糸、精紡交撚糸、双糸などがあり、 また糸の太さを示す番手の違いもあり品質差がございます。更には糸の前段階である綿花にまでこだわった生地もあります。

同じ糸番手の超長綿でも、綿花の種類・繊維長の違いによりランクがございます。 私感ですが同じメーカーの羽毛布団でも、80番糸の超長綿とソフト加工された60番糸の超長綿の側生地が同じ柔らかさに感じられる場合もあります。 (生地の厚さと重さは異なります。)お子様用には60番糸の側生地で問題はないと思います。成人の方には80番糸・100番の側生地の羽毛布団は魅力があります。 羽毛布団を購入される場合は、耐久性を優先するのか、寝心地を優先するのかなど、使われる方に合う選び方をお勧めします。

羽毛布団の側生地のソフト加工に生地の表面を薄く削るピーチスキン加工があります。 生地の表面が桃の表皮の様に毛が生えたような状態になります。アレルギー体質の方にはアレルゲンが付着しやすく取れにくいのではないかと気になるところです。 (私感)この加工をした羽毛布団はアレルギー体質の方には不向きかもしれません。アレルギー体質の方は布団カバーの選び方も重要です。価格は高くなりますが防ダニ、防花粉カバーがあります。

超長綿の側生地において、同じ織り方、同じ糸番手でも柔らかさフィット感において差があります。 糸になる前の段階において、インド綿(ラムコ)、エジプト綿(ギザ45等)、新疆綿などの上質の綿花から紡がれている場合は、織り上がった生地もやはり柔らかです。 上質の糸で織られた生地は、ほぼ国内生産されたものと考えてもよいと思います。単糸の場合は100番手以上(双糸200)は国内産の表示が無くても国内生産の生地と思います。 ただ単に「超長綿」との表示の場合は、日本製の羽毛布団と表示されていても外国製の生地の可能性もございます。 日本製羽毛布団の中でも、綿花にまでこだわった生地もしくは単糸換算で100番手以上の超長綿生地を使用していれば、純日本製である可能性は高いです。

店主のひと言:側生地の素材と生地の品質ランクに注視した羽毛布団の選び方があります。価格に応じて品質に違いがございます。 店主のお気に入りの側生地は国産の超長綿です。寝心地を優先した選び方なら100単糸か200双糸以上の番手の生地です。耐久性を重視して羽毛布団を選ぶなら60番手の超長綿です。 寝心地と耐久性の両面から選ぶなら、やはり上質の国産の80番手の超長綿と言うことになります。


羽毛布団の内部構造での選び方

羽毛布団の内部構造には、各メーカーにより色々なパターンがあります。保温性を重視したたのから羽毛の片寄りを防止したキルト構造を採用したものもあります。 保温力をアップするため多層構造にしたものから、凹凸感を軽減したような構造の羽毛布団もあります。そのなかでも最近多いのは多層構造のタイプです。

羽毛布団の多層構造と保温力による選び方

羽毛布団の一般的な内部構造には、下のイメージ図の様に左からヨーロピアンキルト、立体キルト、2層(3層)キルトがございます。 この3タイプの中でもポピュラーなのは、立体キルト、2層(3層)キルトです。 ヨーロピアンキルトは格子状に仕切った部分が、表生地と裏生地が直に縫い合わされているため、この部分に羽毛が無く熱が逃げるため主に夏用ダウンケットに用いられています。 立体キルト、2層(3層)キルトは冬用の羽毛布団のキルト構造に用いられています。 寝心地は、羽毛の品質と側生地素材と品質によっても違いますが、羽毛布団の内部構造によっても違いがでます。


ヨーロピアンキル 立体キルト 2層(3層)キルト

1層立体キルト構造の特徴

羽毛布団の立体キルト構造とは、表生地と裏生地の間に空間があることです。 かつまた羽毛の片寄りを防ぐために格子状に仕切られたブロック構造のことです。 上の図の中央のイメージ図の様に表生地と裏生地の間にマチという薄い布が存在します。 この布で羽毛を格子状に仕切っています。マチ幅を狭くすると凹凸感(ボリューム感)は増しますが、マチの部分の厚みが狭くなり保温力が下がります。 1層立体キルト構造は、軽い生地で上質のダウン(例えば430dp以上のマザーグース)を適量入れて作ることで、軽くて暖かく調湿性(蒸れ)にも優れた羽毛布団を作ることができます。 御高齢者向けの羽毛布団の選び方としては、軽さと暖かさは重要な条件です。

羽毛布団の格子状のマス目の数は、シングルサイズでは、横方向に3列、縦方向に4行の12マスのタイプ。 横方向に4列、縦方向に5行の20マスのタイプあるいは、横方向に5列、縦方向に6行の30マスのタイプがあります。 マス目の数が増えるとフィット性と羽毛の片寄りは防げますが、製造コストはアップするため羽毛布団の価格は高くなります。

羽毛布団のボリューム感を出す方法としては、マチ幅を狭くする方法以外に、食肉用に短期間で育てられた鳥の粗悪な羽毛を多く詰めるとふくらみます。 どちらも、体にフィットしにくく暖かくありません。・・・例外的なものは別にして通常の「上質ダウン」の充填重量は、シングルで1.2~1.3kg、 ダブルでは1.6~1.7kgがおすすめです。・・・羽毛の量の目安

2層・3層構造の羽毛布団

保温性を重視するなら、2層・3層構造の羽毛布団がおすすめです。 1層立体構造のマス目とマス目の境界部分は、マチ布の幅しかなく薄くなります。 この問題を解決したのが2層・3層構造の羽毛布団です。 例えば、上の図のように2層構造の場合、上層と下層の凹部の位置がずれることにより、羽毛布団の厚みが平均するため保温力が増します。 しかし、マス目の数が多くなり作業工程が増えるため少々お価格が高くなります。

1層の倍で2層構造の羽毛布団だから2倍暖かいのではとのご質問を頂くこともございますが、 同品質のダウンで「同量」であるなら2倍も暖かくはありませんが、確かに1層より2層が少し暖かいです。 ただし、上層と下層を仕切る布が1枚存在するため、健常者には気にならない程度ですが僅かに重くなります。 また1層構造の羽毛布団と比べると調湿機能も僅かに下がります。その分暖かいとも言えます。シングルサイズの場合、1層と2層の重さの違いは布団全体で150g~200g程度です。 実際は体に触れている部分の重さだけなので気づかない程度です。

2層・3層構造のなかでも保温性・フィット性・耐久性に優れてた(株)京都西川の独自3層キルト構造の羽毛布団でダブルフェイスはおすすめです。 三層に羽毛を充填したタイプもございます。

冬には薄手の羽毛布団を2枚合わせ、夏は1枚にして使用するタイプがあります。 便利ですが夏には汗をかくので必ずカバーを掛けてお使い下さい。クリーニングすると羽毛の劣化(冬寒い)は避けられません。

羽毛布団の内部構造と耐久性

羽毛布団には、各マス目毎に羽毛を吹き込むために、隣のマス目と仕切る布には吹き込み用の筒を通す穴が空いています。 この穴の仕様によっては、長年使用するとこの穴から羽毛が隣のマス目に移動してボリュームがなくなったマス目が出来るものがあります。

内部キルト方法には、吹き込み用の筒を通す穴を完全に閉じる完全密閉タイプのものから、ほぼ密閉(普及品)されているタイプの羽毛布団がございます。 通常は布団が膨らむと吹き込み通路が閉じて羽毛の片寄り防止しています。安い価格で販売されているものには移動しやすいキルト方式のものがございます。

店主のひと言:羽毛布団の内部構造の違いによる選び方があります。 微妙な違いですが暖かさと重さに違いがございます。 暖かさと重さの違いに関しては、内部構造が一層二層の違いだけでなく、羽毛の品質による充填量と側生地の素材と品質(糸番手)による側生地の重さも関係しています。 軽くて暖かな羽毛布団を選ぶには、上質ダウンと100番手以上の細い糸で織られた国産の側生地で一層構造がおすすめです。 ただ内部構造での重さの違いは、健常者にとっては微妙な違いしかないためあまり意識する必要はないと思います。 御高齢者の方とかご病人には、できるだけ軽い羽毛布団がおすすめです。暖かさを優先する場合は、二層三層構造のタイプが少し優れていると考えます。


羽毛布団のメーカーの信頼度での選び方

西川グループは有名ですが、 製品やサービスに関する国際規格のISO9001:2008を認証取得した山甚物産(株)の羽毛布団もおすすめです。 有名メーカーの製品は信頼感があるのは事実ですが、さほど有名でないメーカーにもいい物作りをしているところがあります。

羽毛布団メーカーでの選び方

羽毛布団の品質は、見えない中味の羽毛で決まります。たとえ見えたとしても消費者の方が品質を見極めることはできないでしょう。 失敗しないためには、品質表示が信頼できる有名メーカーの羽毛布団をおすすめします。

しかし、有名メーカーの羽毛布団にもランクがあります。 寝心地より製造コストを優先させた価格の安い羽毛布団が、あたかも「お買い得品」かのような宣伝もあります。 やはり、フィルターとして機能する店を選ぶことも大切です。真にフィルターとして機能する店ならメーカー名に必ずしもこだわらなくても問題は無いと思います。 そのような店は、仕入れの際にメーカーにこだわりを持っていることでしょう。

メーカーにこだわる理由

下の表は羽毛が農場で採取され、販売店からお客様に届くまでの過程です。

ポーランド・ハンガリーなど各国にある鳥の飼育農場

ダウンの原産国

各農場から羽毛を集める組織、日本のJA(農協)のような組織

ダウンを集める組織

輸出入に携わる商社が介在します。商社は羽毛に触れることはありません。

製造メーカーは、羽毛を検査後洗浄選別して側生地に吹込ます。 羽毛の品質を知り得ます。

羽毛布団になるまでの過程3

販売店は、製品化された羽毛布団を側生地越しに品質を推測します。店の眼力は?

羽毛布団が店から消費者への流通過程

消費者の方は、はじめの羽毛布団で印象が決まります。上質であれば良いのですが?

株式会社京都西川のホームページでは、下の画像を用いて羽毛のトレーサビリティ管理を説明をされています。 原毛ダウンがどのように流通して羽毛布団に充填されお客様に届くかの説明がなされています。 京都西川の羽毛のトレーサビリティ管理イメージ

羽毛が生産者からメーカーに届くまでに品質検査は当然されています。 しかし、先に書いたように、契約した品質を満たさない羽毛が布団メーカーに届くことがあり、出荷元の検査だけに頼るのではなくメーカーの厳しい検査基準が必要と考えます。 羽毛布団に仕上がる前の段階で、最後に羽毛を直に見ることができるのはメーカーなのです。
羽毛布団にどのような品質のダウンを入れたかを知っているのはメーカーです。
販売店は、添付されたラベル等の数値を参考にしながら、仕上がった羽毛布団の生地越しにダウンの感触を確かめることは出来ますが推測の域です。 羽毛布団の縫製を解き、羽毛ダウンの品質をQTECなどの検査機関に出すこともできますがコストの面から現実的ではないです。

誤差と許容範囲のメーカーの認識

日本羽毛製品協同組合のラベルを羽毛布団に添付する場合でも、品質表示の数値がラベルの基準値に対して余裕を持ったものか? メーカーの社内検査基準の厳しさが問題となります。誤差の許容範囲に対する認識、あるいは物作りに対するメーカーの姿勢が重要になります。 やはり中身の見えない羽毛布団を選ぶ際には、メーカーにこだわる必要性がここにあります。ISO9001認証取得メーカーの規格は寝具業界の規格より厳しいと思います。 羽毛布団の選び方においてメーカーの信頼度は重要項目です。

補則

※羽毛布団の企画製造段階において、当初から許容誤差範囲も計算しているとの話も聞いたことがございます。 価格競争は良いと思いますが品質重視の姿勢が羽毛布団メーカーに望まれます。「安かろう悪かろう」よりか、上質であれば適正な価格で十分ではないかと思います。

※ニュートラルな立場なので追記しておきます。ISO9001認証取得は、(株)京都西川の工場の西川ローズ株式会社甲賀事業所と株式会社西川リビング熊本も取得しています。

※先に説明を致しましたが、契約した品質条件を満たさずに受け入れを拒否された羽毛の行き先が気になるところです。 たぶん検査基準のあまいメーカー?あるいは品質よりも製造コストを優先させるメーカー・・・???極端に安い価格で販売されているものは避けられた方が無難です。

当店の羽毛布団の選び方

極寒の産地のグースダウン・410dp以上(最低でも400dpなら2層構造、羽毛量1.3kg)・日本製(国内洗浄)・ダウン率は90%以上、 充填量はシングルの場合1.2kg~1.3kg・側生地は超長綿/新合繊/テンセルなど・信頼できるメーカーの羽毛布団であることです。(柄は無地で可)

当店では、上記の条件を満たす羽毛布団の中から、経験上得た感触五感で選ぶ羽毛布団と申し上げたいのですが訂正します。 ボリューム感等は視覚、生地の硬さを聴覚、ダウンパワーを手の触れてみる触覚、 羽毛布団の臭を嗅ぐ臭覚は使いますが味覚は使いません・・・(^_^;。 メーカーの信頼度、原毛価格の動向などを判断材料に選んでいます。

五感で選ぶ羽毛布団といいながら四感になっていますが、羽毛布団を仕入れる際にもちろん四感は使いますが仕入れるべきか迷うことがあります。 迷ったときには第六感の知覚「勘」に頼ります。 ただし、羽毛布団の品質レベルはもちろんですが、 原毛価格の変動、経済状況、なかでも為替レート(対ドルレート)には注視しています。 味覚を除いて第六感の知覚を加えた五感で選ぶ羽毛布団とさせて頂きます。

インターネットで羽毛布団を選ぶ際には、メーカー名、羽毛品質・側生地素材と品質、 キルト構造、ボリューム、品質表示表の画像の確認をおすすめ致します。(メーカー名の記載がないものはおすすめできません。)

羽毛布団の選び方においてメーカー名は重要ですが、有名メーカーの羽毛布団にもランクがあります。 ズバリ申し上げると有名メーカーも価格の安い羽毛布団を製造しています。

価格については、羽毛品質、生地品質、キルト構造を決めて有名ブランド品の製品で検索をすることで平均的な価格を出すことができます。 有名ブランド品の羽毛布団の平均的な価格と比較して、極端に安い場合は注意が必要かと思います。


羽毛布団の品質重視での選び方

値引き無視の選び方

羽毛布団の価格は、原毛ダウン、綿花の価格、為替レートにより変動しますが、その年ごとのおおよその相場と言うものはあります。 しかし各製品毎の仕様の違いがあり絶対的な基準価格となるものはありません。同じ品番の羽毛布団であれば相対的に高いか安いかは簡単に判断がつきます。 しかし、個々の商品においては値引率が大きいから必ずしもお買い得ではありません。 羽毛布団を買うときは、メーカー希望小売価格と販売価格の差(値引き率、値引き額)ではなく、その製品の品質内容を見て下さい。

希望小売価格からの値引き

有名メーカーの羽毛布団では、たとえば90%OFFのような極端な値引きは稀だと思います。 算出根拠のあるメーカー希望小売価格から値引きされた場合はお買い得価格と言えます。 しかし、当初から値引きを計算して設定されたメーカー希望小売価格の場合は、見せかけの値引きでありお買い得とは言えないのです。 信頼できる有名メーカーの価格は、少し値引き代を含んでいるように感じる場合もありますが、おおむね品質に応じた価格設定になっています。

ネット状では、メーカー名の記載が無く極端な値引きをして、品質表示にも疑問を感じる羽毛布団を見かけたことがあります。 品質に自信があるのであればメーカー名を明記できるはずです。またメーカー希望小売価格を記載するのであれば、当然メーカー名を記載するべきと考えます。 羽毛布団の選び方において、値引き率は無視しても良いかもしれません。

羽毛布団は、羽毛と生地とキルト

消費者の方が羽毛布団を購入される際に注意するポイントは、当店が仕入れる際のポイントと同じです。 まずメーカー名を確認してから、羽毛の品質、内部構造、側生地の素材、付加価値の条件を確認して判断します。 信頼出来るメーカーであることが必要条件です。この条件を満たさない場合は、価格が高いとか安いとかの判断は出来ません。 検討する以前の問題と考えています。やはり信頼出来るメーカーの羽毛布団であることが重要です。


最近はアウトレット品は少ないです。そのため当店オリジナルの羽毛布団を企画し、信頼出来るメーカーに製造を依頼する場合が多くなってきました。 依頼先は、製造設備のレベルはもちろんのことですが、やはり信頼出来る実績(許容範囲に対する厳しい認識)があるところでなければ羽毛布団は発注出来ません。 (現時点では(株)京都西川と山甚物産(株)の2社がメインです。)逆に、これまでの実績から間違っても発注できないメーカーもございます。

信頼できるメーカー製の羽毛布団をおすすめいたしましたが、信頼できるメーカーの製品のランクも幅広く、全ておすすめできるランクではありません。 また、販売店が提案している羽毛布団のランクにも幅があります。 どのランクを主に販売されているか?フィルターとして機能する店なのか?後述いたしますが羽毛布団を購入する際の注意点なども参考にしてください。


羽毛布団のサイズでの選び方

羽毛布団は身長と体格で選ぶ

羽毛布団を選ぶ際には、当然価格と品質も気になると思いますが、 使用される方の体格、寝相、お一人か複数なのかにより羽毛布団のサイズが異なります。 まずは、品質表示が信頼できるメーカーの製品の中から、 背の高い方はロングロングSLLの羽毛布団がおすすめです。太い方はワンサイズアップがおすすめです。体格に合った羽毛布団を選んで下さい。

羽毛布団の最適なサイズ

羽毛布団のサイズには、シングル、セミダブル、ダブル、ダブルより20cm広いクィーン、 ダブルより40cm広いキング(40cmと考えると広いようですが、お二人でおやすみの場合、片方に20cm広くなったと考えるとキングサイズも良いのでは)、 長身の方には230cmのロングサイズもございます。また、お一人でお休みされる場合でも、体格の良い方には、シングルサイズよりダブルサイズがゆったりとお休み頂けます。 ダブルサイズの価格は、シングルサイズの1.5倍程度です。また体格が良い方で寝返りを多くうつ方にもワンランク広いサイズのがおすすめです。

羽毛布団のサイズについて、良くお問い合わせを頂く質問に「セミダブルのベッド」で使うサイズについてのものがあります。
セミダブルサイズがジャストサイズと思いますが、あいにくセミダブルサイズの羽毛布団は、基本的に受注生産のものが多いと考えます。 言い換えればが生産数量の点からもお買い得品は少ないと思います。寝具業界においてもこのサイズは事実少ないです。 セミダブルのベッドで使われる場合はお一人ならシングルサイズをおすすめします。ベッドの形状・ベッドの位置などでおすすめできるサイズが異なってきます。 ベッドで使う羽毛布団のサイズについてはベッドで使う羽毛布団の選び方にてご説明致します。


好みでの羽毛布団の選び方

羽毛布団の特徴は、軽くて暖かいと言われていますが、個人の好みにより軽さをより重視される方もいます。 逆に暖かさを重視される方もいます。居住環境による場合と個人の体質による場合があります。 例えば北海道では、冬の間はエアコンにより寝室の温度を上げている方が多いためか軽さを優先的に希望される方もいます。

羽毛布団の優先順位は軽さ暖かさ寝心地

暖かさを優先させる場合は2層3層構造が暖かいです。構造の違いにより暖かさ(保温力)と重さが違ってきます。 軽さを優先するならば1層構造の羽毛布団です。 布団の内部構造以外にも暖かさと重さに影響するものに羽毛と側生地の素材の品質が有ります。 上質のダウンと100番手の超長綿の側生地を使い、ダウンの充填量も適量入れたものは軽くて暖かい羽毛布団です。 品質レベルを上げていくと自ずと羽毛布団の価格は高くなりますが、 寝心地を追及するなら上記の項目と品質面、さらにメーカーの信頼度を十分に吟味して目的にあった品質のものをお選び下さい。

あなたに最適な羽毛布団の仕様

羽毛布団の特徴である「軽さ」を優先するなら1層立体キルト構造がおすすめです。 できればダウンパワー値430dp以上のダウンを入れた羽毛布団がおすすめです。注意点としては、羽毛の量が少ないもの、逆に多すぎるものもお勧めできません。 西川ブランドの定番の羽毛布団では、430dpの場合シングルでは、充填量が1.2~1.3kg、ダブルでは1.6~1.7kgが主流です。 暑がりの方には、1層立体キルト構造が蒸れにくくおすすめです。

最近、温暖化の影響もありマンションなどで冬の最低温度が15度以上ある部屋にお住まい方からご要望されて、 羽毛充填量を通常より100g少ないシングルで1.1kg、ダブルで1.5kgの羽毛布団を製品化したとのメーカーの説明を聞きました。 ただそれらの羽毛布団の多くは、低価格版によく使われるポリエステル系の軽い側生地を使用したタイプが多く、ボリュームがあるように見えますが・・・。

店主の本音は、シングルサイズで1.1kgの充填量は、製造コストを優先した羽毛布団ではないか???。先に販売価格が決まっていて、その価格に合わせて製造しているのでは・・・? 「最低温度が15度以上・・・」は後からこじつけた説明ではないのか?このような見方もできます。

極上のダウンの場合は、量が少なくても保温力があるという説明をしている羽毛布団がございます。 確かにその通りです。ダウンパワー値とダウン率、側生地素材も極上クラスを使用して仕立てられています。 アイダーダックは別にして440dpダウン率95%以上の品質です。 ただ単にマザーグースだけでなく「ホワイト・コーダ」種などの冠が付いた羽毛です。また側生地もそれなりに上質の素材を使用しています。 以上の点で製造コストを優先したものと区別ができます。当然信頼できるメーカー製であることが条件です。

製造コストを優先するために、例えばシングルサイズの羽毛布団の場合ですと1.1kg入れた場合と1.2kgの場合では、 100gの羽毛充填量の違いは保温性と耐久性に違いがございます。特に5年後のボリューム感に違いがでると思います。 充填量が違うのだから何かが違うのは仕方がないことだと考えます。

羽毛布団の選び方において、羽毛の充填量のチェックは必須項目です。

「暖かさ」を優先するなら2層、3層構造の羽毛布団をおすすめ致します。 1層構造のタイプと比べると、体感重量は健常者には気にならない程度ですが極僅か重くなります。 ご病人・御高齢者など寝ている時間の長い方には、1層の「上質で軽い」羽毛布団をおすすめ致します。 同じダウンを同量使用している場合は、1層と2層の暖かさの違いは「あまり」ございません。 1層の倍で2層だから2倍暖かいのではとのご質問を頂くこともございますが、 同じダウンで「同量」であるなら大きな差はございません。(1層より2層が少し暖かいです。価格も少し高くなります。)

軽くて暖かな羽毛布団の仕様

「軽さ」を優先して、かつまた「暖かい」羽毛布団の条件は、メーカーにより少し差はありますが、ダウン率95%ダウンパワー440dp以上のダウンを1.0kgから1.1kg充填し、 上質の1層立体キルトで100番単糸か200双糸以上の糸番手の超長綿の側生地を用いた羽毛布団です。 更に軽くするなら精紡交撚糸360t(最大480t)もしくは300双糸以上の超長綿を使用して中味をアイダーダックにしてはいかがでしょうか。 ただし、このアイダーダックにもランクがございます。低品質のアイダーダックより上質のマザーグースの羽毛布団が寝心地と価格面でもおすすめできます。


純日本製羽毛布団の選び方

日本製羽毛布団の製造工程

日本製と表示されている羽毛布団ですが、全ての製造工程が日本国内で行われているとは限りません。 日本製と表示している90%以上が海外製生地を海外で縫製しているか、国産生地を海外で縫製しています。 為替レートの変動にも関係しますが、海外製の側生地を海外で縫製している製造工程は多いのが現実です。 製品化された羽毛布団を一見しただけでは、全製造工程が国内か縫製段階まで海外かの見極めは難しい場合があります。 同じ品番のものを何枚か「検品」すると違いはでます。

例えば「ハンガリー産マザーグース93%、超長綿80番糸サテン生地、日本製」この説明文だけでは純日本製かどうかは判断できません。 側生地が国産生地とか100番手以上の超長綿、あるいは日本独自の側生地である場合は、純日本製の羽毛布団である可能性が高くなります。 側生地を縫製する技術でも、完全密閉キルトとか(株)京都西川のダブルフェイス構造の羽毛布団の様に高度な技術が必要なものは純日本製と判断が付きます。

海外の生地で海外の縫製だから、品質が特別悪いと言うことはありません。更に上質の羽毛布団をお求めなら純日本製がおすすめであると申し上げたい訳です。 ただし、同じ品質表示内容でも「純日本製」の場合は価格が高くなります。価格は高くても純日本製の品質をお勧めしたいのが店主の本音です。

有名メーカーにおいては、海外縫製の羽毛布団と純日本製の両方を製造しています。品質的に同じなら海外製の生地を海外で縫製する方式だけにすると思います。

例えば、「ハンガリー産マザーグース93%、超長綿80番糸サテン生地、日本製」の条件でも、 海外生産の生地を海外で縫製した羽毛布団と純日本製を並べて見比べると生地の質感に違いがあります。 また、純日本製は総じて丁寧な縫製がされています。これらの違いによりメーカーは、製造コストが高くても純日本製を製造していると考えます。 当然ながら製造コストが高いため価格も高くなります。まさに品質表示票の行間に羽毛布団の選び方のポイントがあります。

店主の私感ですが、海外縫製と国内縫製を比べるとやはり国内縫製が良いと感じます。また、100番手の超長綿の生地でも海外縫製の羽毛布団が存在いたします。 日本製の生地を国内縫製した場合と海外製生地を海外縫製した場合のコストを比較すると驚くほどの差が有ります。価格は高くなっても純日本製の羽毛布団をお勧めしたいのが本音です。 理由は行間からお察しください。やはり日本と海外の品質管理の差を感じます。 注意点としては、日本製生地を海外で縫製して「日本製生地」と表示がある場合に縫製も日本国内と思ってしまうことです。 あるいは羽毛布団の説明文において、ダウンを洗浄・充填する日本国内の工場を紹介している説明文を読むことで「純日本製」であると思ってしまうことです。 (側生地の縫製段階までは海外で、最終工程の羽毛の充填を国内の工場でするケースが多いと思います。)


柄での選び方

羽毛布団を選び方において、価格の次に気になるのが柄ではないでしょうか。確かに柄は寝具店が仕入れる際ににも気になる所ではあります。 しかし、とりあえず品質を優先して選んで下さい。

羽毛布団の柄と色調

柄で羽毛布団を選ぶのは最後の基準にして頂く事をお勧めします。寝具のような使用期間が長い、耐久消費財のふとんの柄は飽きの来ないものが理想です。 カバーの柄に影響を与えない淡い色調がお勧めです。また淡い色調の場合は汚れたことが解るので、クリーニングに出すタイミングが解りやすくお勧めです。

羽毛布団を選ぶ際に、価格は重要ですが似た製品でも開発の背景を見ると、寝心地を優先した製品と製造コストを優先した製品があります。 この違いは、耐久性よりも寝心地の著しい違として現れます。どうか慎重に寝具を選んで頂ければと願います。 寝具の価格は寝費と食費を比較すると決して高くはありません。

長くて読みづらい説明文で申し訳ありませんでした。 上記の羽毛布団の選び方の説明文がお役に立てたなら幸いでございます。ご不明な点などございましたらメールにてお問い合わせ下さい。


価格での羽毛布団の選び方

リスクがある選び方

羽毛布団を購入する際にまず気になるのが価格と思います。安さを追求されると満足のいくものは買えない可能性が大きくなります。 安い価格にも限界があります。ネット上でも綿布団よりも安い価格で販売されているものも見かけます。現物を見ていないので断言はできませんが、当店では販売できない品質と考えています。 具体的に品質を掲載するのは控えますが、上記でお勧めしている選び方と真逆の品質を想像していただければと思います。

はじめて購入される方が、真逆の品質の製品を安く購入されたと仮定してみてください。 その方にとっては、その品質レベルが「羽毛布団」だと認識されると思います。 安さにも限界があると書きましたが、その例として国内での側生地の縫製コスト差をご案内します。 全く同じ仕様で縫製する場合でも、縫製工場の技術力の違いで○000円以上の差がありました。あくまで縫製代金を含まない差額が○000円なのです。

羽毛布団の製造コストの内訳は、側生地、ダウン、縫製、吹き込み、収納ケースが主なものです。安さにも限界があります。 価格優先での購入はお勧めできません。価格に応じて寝心地もかわりますが、当店の基準では下限がございます。 100,000円のふとんでも日割り計算をすると菓子パン半分程度の金額になりました。どうか慎重に選んで下さい。

関連のサイト案内


羽毛布団の選び方18箇条

購入時の注意リスト

羽毛布団の購入時チェックリストのページを別途用意致しました。 羽毛布団の購入時の注意点18箇条上記の説明をお読み頂いた上で再度チェックリストとしてご利用ください。 購入時に陥りやすい「トラップ」的な項目が多くあります。 一例としては「羽毛布団と羽根布団は別物」、「マザーグースとマザーダウン」ですが、言葉としてはよく似た響きです。 本当は、羽毛布団の選び方18箇条 + ・・・とまだまだお伝えしたいことがございます。 ネット上で販売されている羽毛布団の商品説明には疑問に感じることがあります。 落とし穴とまで言うことは差し控えますが購入時の盲点があります。 商品情報を真に正しくお伝えしてフィルターとして機能している店かどうかもチェックすべきと思います



Top