羽毛布団の選び方

羽毛布団の基本的な選び方

羽毛布団選び方のラベル

羽毛布団の選び方の基本は、羽毛と生地と内部構造の吟味です。基本的には、画像のような品質表示票と添付ラベルの情報をまとめた商品説明をじっくり読むことで選べます。しかし、品質表示票の行間情報とでも言うべき、商品説明から欠落した情報に注意しないと確かな品質の羽毛ふとんは選べません。

羽毛布団の魅力は、暖かさと温度調節機能と軽さです。この魅力は羽毛と生地と内部構造の3項目が協調した成果です。

消費者の方に、いきなり業界用語を並べてランクの違いを説明するのは乱暴かと思います。そこで羽毛布団のランクを見分けるために必要な業界用語の説明ページを、羽毛、生地、内部構造の各項目毎に緑枠の説明ページを設けています。

目次

  • 羽毛布団のランクを決める基本的な基準
    1. 羽毛の品質
    2. 側布の素材とランク
    3. ふとん内部の仕切り方
  • 商品説明の行間・欠落情報
    1. メーカー名の有無と信頼度
    2. 海外生地・海外縫製の日本製?

このページでは業界用語に簡単な説明を加えながら、羽毛布団の選び方の基本である羽毛と生地と内部構造の3項目について説明をした後に、盲点とでもいうべき欠落情報をご案内致します。

羽毛布団の選び方の基本項目

1.羽毛の品質の基準

羽毛布団のランクを見分ける主要項目は羽毛です。羽毛の品質基準をリストアップしながらご案内いたします。

羽毛品質での羽毛布団の選び方

  • 羽毛は採取される鳥の種類、ダック、グース、マザーグースの順に上質になります。
  • 羽毛は精肉の副産物です。1羽の鳥の価値を100とすると、グースの羽毛は6でありダックは3です。この2倍の差は羽毛の品質と関係があります。

    ダウンボール

    グースとダックでは、ダウンボールの大きさと構造に違いがあり保温力に違いがでます。お勧めはグース。

    紛らわしいマザーダウンとホワイトダウンはダックです。

    例外的なアイダーダックがダックに属するから、ダックも悪くはないとの説も見かけますが例外は例外です。グースは羽毛布団の選び方の第一歩!グースをお選びください。

  • ダウン率は90%以上がおすすめ。
  • 羽毛の内訳はダウンとフェザーであり、ダウンの割合がダウン率です。この比率が50%未満の羽根布団との混同に注意

    ダウン率には5%の許容誤差と未成熟ダウンも含まれるので、お勧めは90%できれば93%以上をお選びください。

  • ダウンパワーでの選び方
  • ダウンパワーラベル

    ダウンパワーは、羽毛布団の中と同様の環境下での羽毛1グラムの体積です。保温力の目安です。dp値として表示されます。400dp以上をお選びください。

    ダウンボールはの様に枝分かれしています。グースとダックでは、軸の太さと枝の付き方に違いがありグースが保温力に優れています。

    ダックの軸は太く弾力性があるため、羽毛布団を手で押して元に戻る速さはダックが速く戻ります。この反発力が強いものが上質ではありません。

  • マザーグースでの選び方
  • マザーグースとは産卵用に1年以上飼育された親鳥です。その鳥から採取されたダウンは、保温力、温度調節機能、耐久性に優れています。

    夏に採取されたダウンはランクが低く、低いdp値のマザーグースもあります。西川基準ではマザーグースは430dp以上です。

  • 日羽協ラベルでの選び方。
  • 日本羽毛製品協同組合の添付ラベル

    日羽協のゴールドラベルは4種類有り、お勧めは左2つプレミアムゴールドラベルとロイヤルゴールドラベルをお選びください。

    日羽協は、日本羽毛製品協同組合が正式名称であり、羽毛ふとんの基準づくりと4種類のゴールドラベルの発行をしています。認可省庁は経済産業省です。

    ゴールドラベルは、日羽協の加盟条件を満たしたメーカーにより添付されているため、信頼性の点から☆1つプラスに値します。

    全ての羽毛布団のメーカーが日羽協に加盟している訳ではありません。また、西川(株)は工場単位で加盟はしていますがラベルは添付していません。

    プレミアムゴールドラベルはグースだけでなくダックにも添付されます。

    日羽協プレミアムゴールドラベルの裏面

    ゴールドラベルの裏にメーカー名が記載されます。

    ラベル偽装のウワサもあるので日羽協会員一覧サイトにてご確認下さい。OEMの製品には会員リストに社名がない場合もあります。

  • 羽毛の充填量は、シングルで1.2kg程度ダブル1.6kgが目安。
  • 羽毛の量は、ダウンパワーとダウン率と内部構造により適量がきまります。

    ダウンパワー400~440の羽毛の量は、シングルサイズではダウン率とのからみで1.2kg~1.1kgが一般的です。

    極上ランクは100g程度少なくても十分な保温力があります。羽毛充填量に注意して下さい。

    粗悪ランクは200~300g増量してボリュームを出している羽毛布団がありますがフィット性が低下して暖かくありません。

  • 羽毛の洗浄は1000mm以上がお勧めですが、業界基準の500mmでもよい。
  • 1000mmとか500mmは羽毛を洗浄した水の透明度です。羽毛の洗浄度は回数ではなく洗浄水の透明度です。

  • 臭いの問題回避はグースをお選び下さい。
  • 羽毛の獣臭は、未成熟羽毛に残っている油脂が主な原因です。この油脂は1000mm洗浄してもとれません。

    ダウン率の低い羽毛には未成熟なものが多く含まれています。ダックは飼育期間が短いので臭いの問題も多い傾向です。低ダウン率のダックに注意!

キーワード:鳥の種類・産地国・ダウン率・ダウンパワー・充填量・洗浄度・日羽協ラベル

羽毛の品質を判断する基準について要点を紹介いたしました。レギュラーグースとマザーグースの違いなど詳しくは下記のリンク先にてご説明をしています。

羽毛の品質での羽毛布団の選び方
羽毛ランクについての説明ページ。

2.ふとん生地品質の基準

ふとんの側地の素材は、ポリエステル、合繊、超長綿(含む精紡交撚糸)、シルク等です。素材毎に柔らかさ、重さ、熱伝導率、蒸れ感、耐久性が違います。

生地品質での羽毛布団の選び方

  • 布地素材で人気があるのは超長綿
  • 超長綿は、繊維の長い綿花を紡いだ糸の織地で柔らかく吸湿性に優れています。お勧めは80番手の超長綿。

    糸番手とは糸の太さのことです。数字が大きいほど細くなります。細い糸の布は薄くて軽いのが特徴です。布地が薄いと熱が羽毛に伝わりやすく温度調節機能に優れます。糸番手に注意

    逆に太い糸の布地は厚く耐久性が良いのでお子様にお勧めかも知れません。

    超長綿には上質の精紡交撚糸のものもありランクに幅があります。

  • 日本製生地か海外製かの違い!
  • 羽毛布団の商品説明には、海外製の側地を使用との説明は通常ありません。ただ単に「日本製」とだけ記載されています。区別がつかないのが現状です。

  • 合繊は柔らかくて人気があります。
  • 綿をベースにポリエステルとかテンセル(リヨセル)を混ぜて織られた布地です。綿の割合が少ないと蒸れ強くなります。綿の比率に注意してください。

  • ポリエステルは蒸れと静電気が出やすい。
  • ポリエステル100%は製造コスト削減が主目的です。側地が軽いので低いダウンパワーの羽毛を使用してもボリュームがでます。ポリエステルにも蓄熱機能を付加した高級な布地もございます。

キーワード:生地素材・ポリエステル・超長綿(糸番手)・合繊(綿の割合)

同じ素材でもランクに差があり数値が同じでも触感とか価格が違ったりします。海外製と日本製の生地の違いも注意が必要です。精紡交撚糸とか詳しくは下のリンク先をご覧下さい。

生地素材での羽毛布団の選び方
ふとん側地の素材ランクは寝心地と深い関係!

3.内部構造(キルト)の基準

羽毛布団は格子状のマス目内に羽毛を入れています。この仕切るパターンにより保温力と重さに違いが出ます。

内部キルトでの羽毛布団の選び方

  • 寒がりか否か?寝室の最低温度が、1層か2・3層かを選ぶ基準。
  • 2層3層キルト

    2・3層キルトは、1層だと凹部分で布団の厚みが狭く熱が逃げやすいので、上層と下層で凹部分の位置をずらし熱を蓄えています。

    2・3層キルトが1層より少し暖かいですが、層を仕切る布の分だけ僅かに200g-300g重くなります。

  • 軽さを優先するなら1層キルト
  • 羽毛布団の軽さは内部構造だけではありません。羽毛の量と布地の厚みも関係しています。

  • 暖かさと軽さの両立はハイマチ密閉キルト
  • 立体キルト

    ハイマチとは、マス目の境目、凹部分のマチ幅を広くすることです。密閉キルトとは隣のマス目に羽毛が移動しにくい構造であり、長く安定した状態でお使い頂けます。ハイマチと密閉キルトはセットです。

    ハイマチ密閉キルトは、製造工程が複雑になりコストは高くなります。羽毛と側地もバランスのとれた上質の羽毛布団をお選びください。

キーワード:1層・2層・3層・ハイマチ密閉キルト

大きく分けると1層と2・3層キルトの違いです。両方の長所を合わせ持つハイマチ密閉キルトもございます。詳しくは下のリンク先をご覧下さい。

内部構造での羽毛布団の選び方
まず内部の仕切り方をご理解ください。

羽毛布団のランクを決める上記の3基準をご理解頂ければ価格と品質の関係が判ります。しかし条件を絞り探すと大きな価格差があります。理由は次にご案内致します。

行間情報を読む羽毛布団の選び方

タグとラベル

羽毛布団の商品説明には、消費者の方が見逃しがちで勘違いしそうな情報があり、さらに怖いことは商品説明から欠落している情報があります。これらの情報がランクを分けています。

羽毛布団の品質表示票には基本的な情報として、サイズ、がわ地、羽毛の質と量、(メーカー名?)等が記載されています。

品質表示票の行間は、基本的に添付ラベル等の情報で補われています。もし商品説明に欠落した情報があれば、説明がない事自体が真実を証明しています。

業界事情を加味した羽毛布団の選び方

羽毛布団の市場の現状は、羽毛と生地の質と、内部構造の説明が同じ様に見えるものでも大きな価格差があります。

例えば「羽毛布団 西川 ポーランド マザーグース 2層 超長綿 80 日本製」の条件で絞り込んでも驚くほどの価格差があります。原因の1つは、同じ様に見えるように説明していると言った方が正しいかもしれません。

4.羽毛布団メーカーでの選び方

上記の条件から「西川」を除くとどうでしょうか?さらに価格差は大きくなります。有名ブランドの製品は高い信頼があります。しかし、有名ブランド品は全て高級品ではありません。

メーカーでの羽毛布団の選び方

  • メーカーのランク付けはできませんが。西川(株)、山甚物産(株)はおすすめです。
  • 羽毛布団には偽装の話は後を絶たちません。メーカーにより許容誤差の認識に差を感じます。

  • 羽毛布団を選ぶ際には、メーカー名が表示されているかのチェックが必要!
  • 例えば5年間保証と記載されていても、保証するメーカー名の記載がない場合もございます。

キーワード:メーカー名

羽毛品質を知っているのは製造会社です。どのような会社が作ったのかをチェックする必要があります。詳しくは下のリンク先をご覧下さい。

メーカーでの羽毛布団の選び方
メーカー名のチェックは1丁目1番地。

5.「日本製」羽毛布団の実情

海外縫製は珍しくはありません。国内縫製との区別ができないのが現状です。価格差の一因です。

日本製羽毛布団の選び方

  • 最終製造工程が日本国内であれば日本製!
  • 極端な例ですが、日本国内でタグラベルを縫い付ければ日本製と表示できます。

  • 国産生地、国内縫製のキーワードが純日本製羽毛布団の選び方のポイントです。
  • 日本製の条件を、国産生地、国内縫製、国内羽毛充填とするなら純日本製は僅かです。

    キーワードがなくても精紡交撚糸などの高級がわ地とか国内限定の縫製なども日本製の証になります。

  • 販売に不利な情報は隠したいのが本音!
  • 海外生地・海外縫製でも、日本製として販売が認められています。海外製が特に悪いとは申しませんが、羽毛布団の価格差の説明には側地の質と製造工程の違いを明らかにする必要があります。

  • 高級品は国産生地を国内縫製して国内で羽毛を吹き込み仕上げています。
  • 高級品が国産にこだわる理由は何なんでしょうか?

キーワード:国産生地・国内縫製(記載が無ければ海外?国内の羽毛吹き込み工場の説明で全てが日本製と勘違い?)

「日本製」羽毛布団の製造工程の種類について詳しくは下のリンク先をご覧下さい。

純日本製の羽毛布団の選び方
高級品が純日本製である理由は?

羽毛と生地と内部構造の3基準に業界の実情を加味すると、価格差の訳がご理解頂けると思います。

説明が無いことに気付くには、上記のキーワードを意識して説明を読むことで盲点をカバーできます。さらに、購入時のチェックリストのページも設けています。

寝心地での羽毛布団の選び方

羽毛布団の軽さ・暖かさ・温度調節機能・耐久性は、羽毛と生地と内部構造の3項目が協調した成果です。例えば「暖かさ」は羽毛の質と量、さらに内部構造が深く関係して、布地の品質も全く無関係ではありません。

暖かさを優先すると温度調節と軽さに影響する相関関係があります。軽さ・暖かさ・温度調節機能の順に、羽毛と生地と内部構造の3項目の基本的な関係をご説明致します。

軽さ重視の羽毛布団の選び方

羽毛布団の重さは、羽毛と側布と内部の仕切り布(マチ布)の重さです。

立体キルト

軽くて暖かい羽毛布団は、上質のグース、細い糸の軽いがわ地、シンプルな立体一層キルトです。

おすすめはマザーグース、80番手以上の超長綿、ハイマチ密閉キルト、信頼できるメーカーを条件にお選びください。

暖かさ重視の羽毛布団の選び方

羽毛布団の暖かさは、羽毛のランクと量、それに見合う内部構造が関係します。またがわ地の素材とランクも関係します。

2層3層キルト

暖かさ重視の羽毛布団にするには、上質グースを適量限度まで入れ、内部構造を二層・三層にして、フィットしやすい柔らかく薄いがわ地を使うことで暖かさは増します。

しかし、二層三層を作るとなると層を仕切る布による重さが新たに生じます。布団は広げて使うので健康な人には気にならない程度です。しかし御高齢者やご病気の方は軽い方が喜ばれます。

温度調節機能重視の羽毛布団の選び方

羽枝

温度調節機能とは、温度が高くなるとダウンボールの羽枝(ウシ)の間を広げて熱を逃がし、逆に温度が低くなると羽枝の間を密にして熱を蓄える働きのことです。この機能は羽毛の品質に比例しています。

温度調節機能を重視した羽毛布団は、上質のグース(マザーグースが理想)を適量、吸湿性の良い細い糸で織られた綿の薄い布地、構造は1層できればハイマチ密閉キルト!

温度調節機能と充填量

羽毛布団の温度調節機能の良し悪しは、羽枝の開閉のし易さによります。充填量が多すぎると開閉しにくくなります。粒が大きく、保温力のある羽毛を少量入れることで、羽枝は開閉しやすく温度調節反応が早く適温に保てます。

温度調節機能とがわ地

羽枝が寝床内の温度に素早く反応するには、熱がダウンボールに伝わりやすい薄い布地がおすすめです。

薄手の布地でも、ポリエステル系繊維が多い場合は蒸れ感が増します。そのため綿の細い糸番手80番手より大きい番手の超長綿をお勧めします。

温度調節機能と蒸れ感

蒸れ感は、布の通気性と暑いと汗をかくので温度調節機能とも連動していてます。蒸れ感は、ある程度軽減はできますが完全に無くすことはできません。内部キルト、布地の素材は慎重にお選びください。

羽毛布団の選び方のまとめ

お勧めの羽毛布団は、サイズと個人差・寝室環境によりタイプが異なります。まずは余裕をもって体を被えるサイズを選んで下さい。幅と長さが十分か注意してください。

羽毛布団の寝心地ランクを上げるには、メーカーの信頼度と国内生産のチェック、上質のグースできればマザーグース、柔らかで軽い80番手以上の超長綿の側地、寝室の温度や個人差(冷え性)により、一層か二層・三層キルトをお選び下さい。以上が基本的な羽毛布団の選び方です。

誰しもお買い得品はないかと探します。お気持ちは理解できます。しかし当然ながら、安い製品には安いなりの理由があります。(言外の意をお察しください。) 羽毛布団の価格差の謎を包み隠さず説明していることはまれです。

筆者:野口 英輝

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