羽毛布団の内部構造と寝心地

羽毛布団の内部構造には色々なパターンがあります。保温性を重視したタイプ、羽毛の片寄りを防止したタイプ、保温力をアップするため多層構造にしたものなどがあります。内部構造は、軽さ、保温力、温度調整機能に深く関係しています。

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羽毛布団の内部構造と保温力による選び方

羽毛布団の一般的な内部構造には、下のイメージ図の様に左からヨーロピアンキルト、立体キルト、2層(3層)キルトがございます。この3タイプの中でもポピュラーなのは、立体キルト、2層(3層)キルトです。ヨーロピアンキルトは格子状に仕切った部分が、表生地と裏生地が直に縫い合わされているため、この部分に羽毛が無く熱が逃げるため主に夏用ダウンケットに用いられています。立体キルト、2層(3層)キルトは冬用の羽毛布団のキルト構造に用いられています。寝心地は、ダウン品質と側生地素材と品質によっても違いますが、内部構造によっても違いがでます。


羽毛布団のヨーロピアンキル羽毛布団の立体キルト羽毛布団の2層(3層)キルト

1層立体キルト構造の特徴

立体キルト構造とは、表生地と裏生地の間に空間があることです。かつまた羽毛の片寄りを防ぐために格子状に仕切られたブロック構造のことです。上の図の中央のイメージ図の様に表生地と裏生地の間にマチという薄い布が存在します。この布でダウンを格子状に仕切っています。

キルトが見えない1層立体キルト構造

マチ幅を狭くすると凹凸感は増しますが、マチの部分の厚みが狭くなり保温力が下がります。1層立体キルト構造は、軽い生地で上質のダウン(例えば430dp以上のマザーグース)を適量入れて作ることで、軽くて暖かく調湿性(蒸れ)にも優れています。

御高齢者向けの羽毛布団としては、軽さと暖かさは重要な条件です。

羽毛布団の格子状のマス目の数は、シングルサイズでは、横方向に3列、縦方向に4行の12マスのタイプ。横方向に4列、縦方向に5行の20マスのタイプあるいは、横方向に5列、縦方向に6行の30マスのタイプがあります。

マス目の数が増えるとフィット性が良くなり、羽毛の片寄りを防げます。ただ製造コストがアップするため価格は高くなります。

羽毛布団のボリューム感を出す方法としては、マチ幅を狭くする方法以外に、食肉用に短期間で育てられた鳥の粗悪なダウンを多く詰めるとふくらみます。どちらも、体にフィットしにくく暖かくありません。

例外的な羽毛は別にして、通常の上質羽毛の充填量は、シングルで1.2~1.3kg、ダブルでは1.6~1.7kgがお勧めです。

2層・3層構造の羽毛布団

保温性を重視するなら、2層・3層構造がおすすめです。1層立体構造のマス目とマス目の境界部分は、マチ布の幅しかなく薄くなります。この問題を解決したのが2層・3層構造です。例えば、上の図のように2層構造の場合、上層と下層の凹部の位置がずれることにより、羽毛布団の厚みが平均するため保温力が増します。しかし、マス目の数が多くなり作業工程が増えるため少々お価格が高くなります。

1層の倍で2層構造だから2倍暖かいのではとのご質問を頂くこともございますが、同品質のダウンで「同量」であるなら2倍も暖かくはありませんが、確かに1層より2層が少し暖かくなります。

ただし、上層と下層を仕切る布が1枚存在するため、健常者には気にならない程度ですが僅かに重くなります。また1層構造と比べると調湿機能も僅かに下がります。その分暖かいとも言えます。

シングルサイズの場合、1層と2層の重さの違いは布団全体で150g~200g程度です。実際は体に触れている部分の重さだけなので気づかない程度です。

2層・3層構造のなかでも保温性・フィット性・耐久性に優れてた(株)京都西川の独自3層キルト構造のダブルフェイスはおすすめです。

冬には薄手の羽毛布団を2枚合わせ、夏は1枚にして使用するタイプがあります。便利ですが夏には汗をかくので必ずカバーを掛けてお使い下さい。クリーニングするとダウンの劣化(冬寒い)は避けられません。

内部構造と寝室温度

寝室の最低温度が冬の間15度以上ある場合は、上質のダウンを充填した1層構造のタイプでも十分な保温力が確保され軽くてお勧めです。ただし冷え性、寒がりの方は2層構造の羽毛布団がおすすめです。敷き布団、パッド、パジャマなどの組合わせで寝床内の温度は異なるので注意して下さい。

上質のダウンは保温力が高いだけでなく温度調節機能も優れています。室温が高くなれば熱を逃がして寝床内の温度を調節しています。そのため、ダウンの品質と量と内部構造は寝床内温度と深い関係があります。最低温度が15度あれば1層構造がお勧めと申し上げましたがダウン品質と充填量はチェックして下さい。

シングルサイズでは、おすすめする1層構造のダウン品質は、耐久性も考慮するとマザーグース430dp、充填量は1.2kgです。マザーグースより品質で劣りますが、レギュラーグースの場合は400dp、1.2kg-1.3kgは必要と思います。

内部構造と耐久性

羽毛布団には、各マス目毎に羽毛を吹き込むために、隣のマス目と仕切る布には吹き込み用の筒を通す穴が空いています。この穴の仕様によっては、長年使用するとこの穴から羽毛が隣のマス目に移動してボリュームがなくなったマス目が出来るものがあります。

内部キルト方法には、吹き込み用の筒を通す穴を完全に閉じる完全密閉タイプのものから、ほぼ密閉(普及品)されているタイプのものがあります。通常は布団が膨らむと吹き込み通路が閉じて羽毛の片寄り防止しています。安い価格で販売されているものには移動しやすいキルト方式のものがございます。

店主のひと言:羽毛布団の内部構造の違いは、微妙な違いですが暖かさと重さに違いがございます。暖かさと重さの違いに関しては、内部構造が一層二層の違いだけでなく、ダウンの品質による充填量と側生地の素材と品質(糸番手)による側生地の重さも関係しています。

軽くて暖かな羽毛布団を選ぶには、上質ダウンと100番手以上の細い糸で織られた国産の側生地で一層構造がお勧めです。ただ内部構造での重さの違いは、健常者にとっては微妙な違いしかないためあまり意識する必要はないと思います。御高齢者の方とかご病人におすすめなのは、できるだけ軽い羽毛布団です。暖かさを優先する場合は、二層三層構造のタイプが少し優れていると考えます。

視点別の羽毛布団の選び方

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