羽毛布団の生地の素材での選び方

羽毛布団の寝心地は、中身の羽毛以外に側生地の素材と品質が関係しています。羽毛布団の側生地の素材には、超長綿、シルク、合繊などがあります。

素材ごとに、肌触り、柔らかさ、軽さ、吸湿性、フィット性が異なります。同じ素材でも、織り方、糸の太さ、糸のランクの違いにより羽毛布団の寝心地が違います。

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羽毛布団の生地の素材の現状

羽毛布団の側生地の素材で人気があるのは超長綿です。高級羽毛布団に使用されていたシルクは、柔らかで軽く吸湿性に優れいますが少なくなっています。最近、羽毛布団で多く使われはじめたのが合繊です。綿とポリエステル系の繊維の比率により寝心地に差があります。

それでは、素材ごとの特徴と品質ランク等を簡単に説明致します。

羽毛布団の側生地の主流は超長綿

羽毛布団の側生地の主流は超長綿です。この超長綿にもランクがあります。生地に織る糸の太さ、糸の構造、品質の違いによりランク分けがされます。

綿糸の構造

綿糸の構造には、シンプルな単糸があります。単糸の中でも高級生地に使われる精紡交撚糸があります。また、2本の単糸を撚り合わせて1本の糸にした双糸が有ります。

綿糸の太さ

羽毛布団に使われている生地の糸の太さを糸番手と呼びます。糸番手の数値が大きくほど細くなり柔らかくなります。糸番手の大きい糸で織られた生地は軽くて柔らかです。単糸なら60~100番が一般的です。単糸の精紡交撚糸の太さは360tの単位です。双糸の場合には200双とか300双などがありまが、300双糸の太さは150単糸相当です。

羽毛布団の寝心地と超長綿の糸番手

超長綿の場合は60番糸の超長綿でも支障は無いと思いますが、やはり上質の超長綿で作られた羽毛布団は、柔らかく体にフィットして保温性にも優れ素晴らしい寝心地です。精紡交撚糸になるとシルクとまでは言えませんがとても柔らかで軽くなります。糸番手が大きくなると生地は薄く柔らかくなり、結果として軽くてフィット性が良くなります。また通気性も高くなるので蒸れ感が軽減いたします。短所としては耐久性が僅かに下がりますが、それ以上に寝心地は良くなります。

羽毛布団の寝心地、耐久性、費用対効果等の視点から糸番手を選ぶとすれば、国産の80番手でサテン織りが最も人気があると思います。

糸番手と羽毛布団の重さ

糸番手と羽毛布団の重さについて簡単に説明を致します。内部構造については別途説明を致しますが、今回は最もシンプルな立体1層構造のシングルサイズを例に致します。シングルサイズの羽毛布団は横幅が150cm丈が210cmですが縫い代を入れると、1枚の布団に必要な生地の面積は表裏合わせると約6.5平方メートルです。

羽毛布団の100番単糸サテンの生地の重さは1平方メートルあたり約100gです。80サテンの場合は約120gです。60サテンになると約140gです。因みに480t精紡交撚糸の生地は85gのものもあります。

100単糸の生地で1.2kgのダウンを充填した場合の羽毛布団の重さは、生地650gとダウン1200gの重さで1850gです。実際は仕切り布とか縫製する糸などがプラスされるため約2000g程度になります。100番手と60番手では約260gの違いがあります。

使用する際には、通気性とか吸湿性などの違いにより、100番手と60番手では約260g以上の違いになります。

高級羽毛布団生地はシルク

シルクは、綿と比べると光沢があり柔らかで肌触りもよく、また、吸湿・発散性に優れているためハイクラスの羽毛布団に使用されています。ただ問題は、綿製の側生地と比較すると耐久性において劣ることは否めません。最近は高級羽毛布団には精紡交撚糸が多くなってきました。

新合繊の羽毛布団生地

新合繊は、ポリエステルと綿の合繊の布で、柔らかく肌ざわりも良いためか人気があります。ただし、ポリエステル繊維を使用する目的には、コスト削減と寝心地のレベルアップの二極化があります。

羽毛布団を安く売るためとか羽毛のパワー不足を補うため軽量のポリエステル系繊維の比率を多くすると、吸湿・発散性が劣るため蒸れやすくなり静電気の発生率が高くなります。

ポリエステル系繊維には、高級羽毛布団にも使用されている透湿機能・蓄熱機能を持った高付加価値繊維もあります。

最近注目されてる繊維にシルクのような光沢と100単糸超長綿の柔らかさを持ったテンセル・リヨセルなどの合繊は近年増えつつあり、特に「テンセル」は、柔らかく吸湿・放湿性に優れ、羽毛布団の側生地としても魅力的な素材です。

側生地の織り方と寝心地

羽毛布団の生地の織り方には、平織り、ツイル、サテンなどがございます。3種類の織り方の中でもサテンが主流になっています。耐久性を重視する場合にはツイル織りの生地を使う場合もございます。100番手の糸のツイル織りの生地を使用した製品も見かけます。平織りは耐久性に優れていますが、生地の硬さの点から国産の羽毛布団では少ないと思います。

羽毛布団の生地の通気性

羽毛布団の側生地の通気性(通気度)は、綿とかポリエステルなどの素材の違いと織り方の違いにより差があります。サテン織りの綿100%では2cc/秒以下が一般的です。ポリエステルは更に低くなり蒸れ感がでます。一般的にサテンよりツイル平織りが通気度の値は高いのですが、柔らかさペーパー音等の問題で綿素材ではサテン織りが一般的です。また、綿の生地は糸番手が大きいほど通気性は良くなります。

羽毛布団の生地の通気性についてご質問で、「染色されていない生成りの生地が蒸れにくい?」と言うものがありました。染料による通気性の低下は、ほぼ無いと言えます。よほどゴテゴテのプリントをしない限り、染料による生地の通気性の低下はあり得ません。

ダウンプルーフ加工

羽毛布団の生地には多くの場合、羽毛の吹き出しを防ぐダウンプルーフ加工がされています。この加工をしないものはノンダンプ生地と呼ばれています。確かにノンダンプ生地は、通気性は良くなりますが羽毛の吹き出しは発生します。ノンダンプ生地においても凝縮熱は発生するため、蒸れ感が全くないわけではありません。

日本製布団生地と海外製

海外製の生地を海外で縫製して、国内で羽毛を充填すれば立派な日本製羽毛布団!

高級羽毛布団の選び方においては、国産生地・国内縫製であるか否かは重要なチェックポイントです。

染色加工する前の生地のことを生機「きばた」と呼びますが、国産生地においても生機は輸入品が多くあります。しかし、国産生地は、厳格な検査後に生地を整える前処理をして染色加工がされます。

仕上の最終工程では生地の通気度を測定しながら、巧みな職人技で羽毛布団に適する様に、柔らかくなめらかな風合いの生地に仕上げられます。この最終工程は企業秘密であり、国内の染色工場見学の際も撮影禁止でした。日本製の素晴らしさが際立つ工程です。

J-ラベル日本製生地のラベル

日本製のふとん側生地には、写真の様なJラベルが添付されている場合もあります。ただし全ての国産生地に付いているわけではありません。このラベルが付いていれば国産生地であることは間違いありません。

どうしても日本と海外の品質管理のレベル差を感じます。

側生地の品質表示の行間

羽毛布団の生地品質は、まさに品質表示票の行間を読む必要があります。品質表示票には、側生地の素材が綿の場合だと「側生地素材:綿100%」としか記載は有りません。添付ラベルの情報などを注意深く見る必要性があります。

日本製の生地か否かを確認する必要があります。販売する側の立場からすると、「国産生地を使用」という文言は重要なセールスポイントです。国産生地を使用して国内縫製ならば、ただ単に「日本製羽毛布団」だけでなく「国産生地、国内縫製」は記載すると考えます。この重要なセールスポイントの記載がないとすれば、説明がない事自体が真実を証明していると思います。

添付ラベルの情報には、ポリエステル系の繊維では高付加価値加工とか、超長綿では、ラムコ、ギザ45等、新疆綿などの上質綿花等の記載があります。このような説明があっても日本製生地である証明にはなりません。

羽毛布団の側生地の選び方

羽毛布団を購入される場合は、耐久性を優先するのか、寝心地を優先するのかなど、使われる方に合う選び方をお勧めします。お子様用には60番糸の側生地で問題はないと思います。成人の方には80番糸・100番の側生地の羽毛布団は魅力があります。

羽毛布団の側生地のソフト加工に生地の表面を薄く削るピーチスキン加工があります。生地の表面が桃の表皮の様に毛が生えたような状態になります。私感ですが、ピーチスキン加工の生地はアレルゲンが付着しやすく取れにくいのではないかと気になるところです。この加工をした羽毛布団はアレルギー体質の方には不向きかもしれません。アレルギー体質の方は布団カバーの選び方も重要です。価格は高くなりますが防ダニ、防花粉カバーがあります。

店主のひと言:側生地編

店主のひと言:側生地の素材と生地の品質ランクに注視した羽毛布団の選び方があります。価格に応じて品質に違いがございます。店主のお気に入りの側生地は国産の超長綿です。寝心地を優先した選び方なら100単糸か200双糸以上の番手の生地です。耐久性を重視して羽毛布団を選ぶなら60番手の超長綿です。寝心地と耐久性の両面から選ぶなら、やはり上質の国産の80番手の超長綿と言うことになります。軽さを条件に加えるなら100単糸か200双糸以上になります。

読みづらい文章を最後までお読み頂き感謝申し上げます。羽毛布団は、ダウン品質だけでなく羽毛、内部構造の違いも関係します。下記のリンクページもご参考にして下さい。

視点別の羽毛布団の選び方

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