羽毛布団の家庭洗濯よりクリーニング店

 最近は、家庭で洗濯できるタイプのものも見かけますが、洗える場合でもいくつか注意するポイントがあります。 まずはじめに、水洗いできない生地もあるので、洗えるかどうかをチェックすることが必要です。 ほとんどの羽毛布団の品質表示票の裏面には、クリーニング店に出されることを記載されていると思います。

羽毛布団の洗濯前の確認

 羽毛布団の洗濯表示を確認することからはじめて下さい。 ご家庭で洗えるものもあれば、コインランドリーも含めてご自分では洗えないものもあります。

羽毛布団の家庭洗濯はNG

 いきなり申し訳ありませんが、羽毛布団の多くは家庭では洗えないタイプです。ご自宅で洗えタイプは冬用では少ないのが現状です。 洗えるものの多くは夏向きのダウンケットタイプが多いと思います。 冬用の羽毛布団で洗濯が出来るものは、側生地にダウンプルーフを施していない「ノンダンプ生地」で作られたタイプが多いのではないでしょうか。 このノンダンプ生地は通気性がよく蒸れ感が少ないのが特徴です。 しかし、洗濯をすると極端に通気性は落ちてしまいます。これは繊維が縮むために起こる現象です。 このことは洗う前に承知して頂く必要があります。 ドライクリーニングをするとダウンの油脂分がなくなり、髪の毛の枝毛のような状態になりダウンの劣化につながります。技術力のあるクリーニング店に出してください。 カバーを掛けてなるべく汚れないように使用して下さい。

水洗いできない羽毛布団

 シルク素材などの側生地の羽毛布団は自宅では洗うことが出来ません。 自宅で洗濯が出来ないタイプは、専門のクリーニング店に出されることをお勧めします。 特に注意して欲しい側生地素材は、テンセル(リヨセル)、モダール(レーヨン)、ベンベルグ(キュプラ)は水洗いができません。 洗える素材のものも含めて言えることは、洗濯後はダウンが吹き出しやすくなると考えて下さい。

羽毛布団の洗濯表示記号

洗濯表示記号  一般社団法人日本寝具寝装品協会自主表示の側生地素材別3種類の羽毛布団の洗濯表示記号を紹介します。 まず上段は綿の繊維が50%以上の生地を使用したものに付くものです。 中断はポリエステル繊維が50%以上のものです。下段はリヨセル/テンセル繊維を使用しているものに付く記号です。 左記号から説明を致します。家庭洗濯NG、漂白NG、タンブル乾燥NG、アイロンNGです。 丸にFはドライクリーニングで弱い処理です。丸と×は丸洗いNGです。丸にWと×はウェットクリーニングNGです。 丸にWと下に二重線はウェットクリーニングで非常に弱い処理を意味しています。 この3つの洗濯記号に共通しているのは、どの生地の羽毛布団も、家庭洗濯NG、漂白NG、タンブル乾燥NG、アイロンNGの洗濯記号です。 基本的に家庭洗濯ができるものは少ないと思います。

 クリーニング店の技量によりウェットクリーニングNGの羽毛布団でも水洗いをするお店もあると思います。 (以前、水洗いをするクリーニング店を紹介したテレビ番組を視た記憶が?) メーカーにより多少の仕様の違いはあると思いますが、基本的にご自分で冬用の羽毛布団を洗濯することは当店ではお勧めできません。

羽毛布団を洗濯する要因と対策

 羽毛布団を洗濯する理由は、汚れたためと考えられます。 ペットによるトラブル等もありえますが、基本的には日常使用している際に汚れが蓄積したことが原因だと思います。 羽毛布団で最も汚れている部分は、えり元の部分と足のあたりです。この部分の汚れが目立つために洗濯をされていると思います。 ふとんを汚れから守るためには、カバー交換をまめにされることです。 また、冬用のふとんが暑く感じ汗ばむようになったら合い掛けふとんに交換されることをお勧めします。 羽毛布団の汚れの主要因は汗によるものです。

羽毛布団の洗濯時の注意点

洗える羽毛布団

 当店の考えではご自宅での羽毛布団の洗濯はお勧めしてはいません。 しかし、最近では家庭洗濯ができることを特徴として販売されているものもございます。 そこでご自分で羽毛布団を洗う際の注意点と問題になるであろう点を記載いたします。

 ご家庭で洗えるタイプも含めて言えることは、羽毛布団を洗濯するとダウンの劣化は避けられません。このことを初めにご理解下さい。 ノンダンプ生地の羽毛布団を洗うと、代表的な特徴である通気性は極端に悪くなります。 まずは、洗う前に側生地にほつれ等傷がないかを確認して下さい。側生地が破れているものを洗うとダウンが吹き出してしまいます。 一般的な羽毛布団の生地は、ダウンの吹き出し防止のため織り目を詰めるダウンプルーフ加工がされています。 そのため空気の通気度が低くなっているため、洗濯する際は水が内部に入りにくくなっているため折たたんでネットに入れてください。

 羽毛布団を洗濯する際は、ファスナー等の突起物があるカバーなどと一緒に洗濯することは避けて下さい。 突起物で側生地を傷つける恐れがあります。

洗濯を勧められない羽毛布団

 最高羽毛布団の多くは自宅での洗濯は出来ないタイプです。洗濯をお考えなら販売店に相談して下さい。 アイダーダックダウンの羽毛布団はご自宅で洗濯はしないで下さい。 クリーニングに出す前にご購入された販売店、メーカーに相談をして下さい。

 使用期間が長い場合は生地が多少なり劣化しています。劣化した生地の羽毛布団を洗うと洗濯機の中で生地が破れる可能性が高くなります。 古い羽毛布団の洗濯はNGと考えたほうがよいと思います。

洗濯をする羽毛布団のたたみ方

羽毛布団を洗濯をする際のたたみ方は、細長く3つ折りにして、更に3つ折りにして下さい。 その際に汚れが流れ出しやすくするために羽毛布団を屏風のように折り込んで洗って下さい。 「ZとかM」の字のイメージです。洗濯中に汚れは水流により剥がれ落ちます。 「の」の字のようにたたむと、たたみこまれた奥まで水が流れにくくなります。 屏風のように折たたんでネットに入れてから洗濯機に入れて下さい。

 洗濯機で洗う場合は、冬用の羽毛布団はサイズ的に家庭用洗濯機よりコインランドリーがお勧めです。 また、脱水・乾燥のことを考えるとコインランドリーがお勧めです。風呂桶で洗濯を考えている方に一言申し上げておきます。 水を吸い込んだ羽毛布団の重さは想像以上です。洗濯時に無理やりに持ち上げようとしないで下さい。生地が破損する恐れがあります。

羽毛布団の洗う洗剤

 自宅で洗えるタイプの羽毛布団を洗濯する前に洗剤を確認をして下さい。 洗剤は、おしゃれ着やウール製品などに使う中性洗剤を使い羽毛布団を洗濯されることをお勧めします。 ふとんの生地に直接かけず水に薄めて使用して下さい。ジュースをこぼした等で急ぎ洗いたい時に、中性洗剤がない場合は髪を洗うシャンプーを代用できます。(日羽協のサイトより) また、ふとん全体を洗うのではなく部分的に洗うことも検討して下さい。汚れたマス目部分を洗うことも可能な場合があります。 アルカリ性とか酵素入りの洗剤は使用しないで下さい。またつけ置き洗いはダウンを傷めてしまいます。

 洗濯時には水温にも注意をして下さい。洗濯表示にぬるま湯とある場合には、お湯ではなく冷たくない水とご理解下さい。 お湯で羽毛布団を洗うと汚れが落ちやすいと考えがちですが、お湯で洗うとダウンの油脂分がなくなりダウンが割れやすくなります。

羽毛布団の乾かし方

 洗濯脱水後の羽毛布団の乾燥は、できれば日陰の風通しの良いところで時間をかけて乾燥して下さい。脱水を十分にしてから干すとより早く乾燥します。 ある程度乾いたら裏返して干して下さい。表生地が乾いたら側生地越しに中のダウンをほぐしながら、中までしっかり乾燥させて下さい。 プロとの大きな違いは乾燥方法にあります。プロは素早く水切りをして、水の片寄りがないように乾燥をしています。 ご自分で羽毛布団を洗濯された方からお問い合わせを頂くのは乾燥の段階です。「なかなか乾かずダウンがほぐれない」どうすればよいのか?とのお問い合わせです。 この段階でご自分で洗濯したことに後悔をされる方が多いのです。少なくとも3日は風通しのよい環境に置く必要があります。 ポリエステル系の側生地の羽毛布団を、洗濯後に高温で乾燥機にかけると生地が溶ける場合がございます。

ダウンをほぐしながら乾燥

 洗濯後の羽毛布団の乾燥は湿度が影響するので、晴れた日が2-3日続く時に行って下さい。少なくとも晴れた日が2日-3日は必要です。 干しながら側生地越しにダウンをほぐして、裏返してはまた干すことを繰り返す必要があります。羽毛布団の乾燥は根気と手間と忍耐が必要です。 乾燥機の使用はあまりお勧めできません。使用する場合は高温は避けてできるだけ短時間にして下さい。高温の熱風はダウンの劣化につながります。 1日程度干したら中のダウンを解す必要があります。この作業をしないとダウンがダンゴ状態になってしまいます。 干し方も竿を2本使いふとんが「M字」のようになるように干して下さい。干している途中に向きと表裏を入れ替えて干して下さい。 コインランドリーでの洗濯から乾燥までの費用のことを考えるとクリーニング店に出されることをお勧めします。

羽毛布団の洗濯後の収納

 洗濯後に羽毛布団を収納される場合は十分に乾燥させてから収納して下さい。 生乾きの状態では絶対に収納しないで下さい。カビ、臭いのトラブルの原因になります。 外観からは乾燥したかどうかは判断しにくいものです。乾燥したと思っても部屋干しで1日程度は風をあて十分に乾燥して下さい。 十分に乾燥したらふとんをコンパクトにたたみ、収納ケースに入れて乾燥した所で保管して下さい。 収納方法について説明をしたサイトを開設しています。

ご自分で洗濯できる羽毛布団サイズ

 羽毛布団の洗濯は、たとえ洗えるタイプでも基本的にお勧めはできません。 洗濯において洗い方と同じように重要なのが洗った後の乾燥です。 洗濯表示通りに終わっても乾燥で手抜きをしては無事に完了しません。 乾燥までの作業を考えると、冬用の羽毛布団の洗濯は洗えるタイプのものでも基本的にお勧めできません。 ご自分での洗濯はダウン量の少ないシングルサイズのダウンケット程度までです。

ご自分で洗濯できる羽毛布団の品質

 マザーグースを充填している高級羽毛布団を、ご自分で洗うことはお勧めできません。失敗した時の代償が大きすぎると考えます。 高級なマザーグースを充填した羽毛布団などの洗濯は、専門のクリーニング業者に水洗いでお願いされることをお勧めします。 生地素材によってはドライクリーニングの弱い処理でクリーニングする場合もございます。 最後にくどいようですが、 コインランドリーを利用した場合に、乾燥までに必要な代金とクリーニング代金を比較すると結論が出ます。 ダウンと生地のダメージが大きくなるためコインランドリーでは十分に乾燥させることはできません。 持ち帰り自宅での乾燥の手間を考えると、通常の羽毛布団はご自宅で洗濯はできないと考えて頂いた方がよいと思います。

洗濯と乾燥によるダウンの劣化

 洗える羽毛布団でも回数が多くなるとダウンの劣化は避けられません。 洗濯することによりダウンの油脂分が減少して、パサパサの状態になりダウンが割れやすくなってしまいます。 洗う回数を減らすためにもカバー交換をまめに行って下さい。カバーの洗濯に力点を置いて下さい。 羽毛布団の洗濯は品質表示票に必ず従って行って下さい。ご自宅では洗濯が出来ないタイプが多いです。 コインランドリーの費用と、濡れて塊になったダウンをほぐしながら乾かすことを考えると、羽毛布団の洗濯はクリーニング店に依頼されることをお勧めします。

 洗えるタイプの羽毛布団でも乾燥が大変です。乾燥機で乾燥するとダウンのダメージは相当のものです。 ドライヤーによる髪のダメージに似ています。 ご自宅での洗濯は、乾燥の作業を考えるとダウン量の少ないダウンケットまでと思います。 夏用のダウンケットも含めて羽毛布団をご自分で洗う場合は自己責任で行って下さい。 費用の観点から考えると、風呂桶で洗う方法が1番安いのですが、経験者として、すすぎと乾燥、さらに失敗するリスクのことを考えるとお勧めしません。 次に乾燥までをコインランドリーでする場合はクリーニング代金との比較になりますが、乾燥の手間と失敗のリスクを考えるとクリーニングに軍配が上がると思います。

ページトップへ▲