羽毛布団のカバーと静電気

羽毛布団にカバーは必要ですか?との質問を受けました。ズバリ「必要です。」と即答致しました。なぜカバーを掛けたくないのかを尋ねると、どうも静電気が気になるとのことでした。そこで静電気の原因と対策、また、なぜカバーを掛ける必要性があるのかに付いても、ご説明を致しましたのでブログに書いておきます。

羽毛布団のカバーと静電気

羽毛布団単体では静電気は発生しないと思います。そうでなければ倉庫内で保管している羽毛布団からパチパチ音が出るはずです。カバーも同様に発生しないはずです。ではなぜ静電気が発生するのか?

羽毛布団とカバーの静電気

羽毛布団にカバーを掛けると発生する静電気の原因を考えて見ます。カバーに発生する要因がある様です。静電気の発生は素材のもつ帯電性の違いと案内すべきでしょうか?
例えばカバーの生地素材がポリエステルで、敷きパットがウールの起毛パッドで寝ている場合だと、羽毛布団に関係なく静電気は発生すると思います。静電気は冬の季節に湿度が低い時に発生し易くなり、この時期は色々な素材の寝具を組み合わせて保温性をアップしています。
羽毛布団にカバーを掛けないときに、静電気が発生しないのであれば、原因はカバーの素材にあると考えるべきです。今回のお問合せでは、カバーを掛けると静電気が気になるとのことなのでカバーが原因と結論づけました。
しかし、羽毛布団の側生地素材も原因のひとつになることもあります。こちらに羽毛布団の側生地素材のサイトを用意しています。側生地素材にポリエステル100%の羽毛布団もあります。されど羽毛布団にはカバーが必要です。

羽毛布団のカバーの必要性

羽毛布団にカバーを掛ける主目的は2点あります。

  • 第一の目的は汚れから布団を守ることです。
  • 第二の目的は布団の生地を摩耗から守ることです。

二つの目的のうちでも汚れから布団を守ことが大きいと考えます。
体から出た汗はカバーがなければストレートに羽毛布団の生地に付きシミとなります。更に内部に浸透してダウンボールに付着して保温力を下げてしまいます。第二の摩耗から守とは、5年10年とライフサイクルが長い寝具の場合は、スレによる生地の摩耗も寿命に影響しています。以上のふたつの目的のためカバーを掛ける必要があります。

布団の静電気対策

布団の静電気は、冬に発生しています。夏には発生が少ないことは湿度が影響していることは間違いありません。湿度と帯電に関係があると思います。ただ冬になると全ての方が布団の静電気に悩まされているわけではありません。寝返りの回数とか寝相にも関係しますが、主な原因は寝具素材の組合わせによっては静電気が発生し易い条件が揃うと考えるべきです。例えばウールとアクリル・ポリエステル素材の組合わせは発生し易くなります。今回のお問合せの場合ですと、羽毛布団のカバーの素材を綿100%の生地にすることで解決出来ると思います。
こちらに羽毛布団カバーの選び方のサイトを用意しています。
布団を買い換えることができない場合には、例えばウールパッドを敷き布団と一緒にカバーに入れるとか、毛布を綿の生地で被うことで和らげる工夫をしてみることです。
見落としがちですがパジャマの素材も関係しています。寝室での加湿器による湿度アップも有効でしょう。