西川羽毛布団のアウトレット

羽毛布団の購入を検討されているお客様より、西川のアウトレット品はありませんか?とのお問い合わせを頂くことがございます。残念ながら西川ブランドに限らず、2014年以降のダウンの値上がりと2017年の鳥インフルエンザの影響は大きくアウトレットは見かけなくなりました。

以前は決算時に、生産過剰になった製品を仕入れることができていたように記憶しています。原毛ダウンの高騰により西川(株)においても見込み生産の量を減少したのだと思います。ただダックダウンを充填した廉価版のものに、西川のアウトレット羽毛ふとんの冠を付けているものを見かけます。

西川羽毛ふとんのアウトレットが少ない訳

お客様からのアウトレット羽毛布団の問い合わせで、西川の決算期になると出てきていた生産過剰による在庫処分特価品が少なくなったことを再認識しました。決算期の在庫処分品の減少は過剰生産品がなくなったと言うことです。

計画生産をする種類と数量を少なくしたのだと思います。通年使うブック式のカタログの厚さも薄くなっています。西川グループも過剰生産品をださないように商品点数を絞り込んでいるのだと思います。2019年の西川リビング(株)、(株)京都西川、西川産業(株)の三社統合により更に少なくなると思います。

アウトレット品の減少した時期は、流通形態が大きく変化してきた時期とも重なります。大きな問屋が姿を消しネット販売の店が多くなったこととも関係があるように思います。大量に仕入れてくれる問屋が少なくなったため生産数量も縮小することとなり、結果的に過剰生産がなくなったため在庫処分特価品もなくなったと思います。西川のアウトレット羽毛ふとんは激減していると感じます。

市場のアウトレット羽毛布団

アウトレットの本来の意味は、元来は過剰生産による工場直売品でしたが、最近では訳あり品、在庫処分品なども含むような意味合いで使用されているように感じます。とにかく安いイメージがありお買い得感があります。しかし、市場にあるアウトレット品はもしかすると品質的にお買い得でない場合があります。

西川ブランドではありませんが、小規模のふとんメーカーが廃業した設備を利用して製造された製品もあるように聞いています。訳あり品と言うことではアウトレット品と言うことになります。古い設備なので品質面から特価にて販売するしかありませんが、宣伝文でカバーすればお買い得品のように伝わるかもしれません。

アウトレットはお買い得か

お買い得感とか特価で安いイメージが強いアウトレットの文字が先行するあまりに、廉価版の製品が廉価で販売されていることに気づかない場合があると思います。もともと廉価版の製品がアウトレットの冠を付けて廉価にて販売された場合はお買い得ではないと思います。

確かに市場には、安値で販売をされている西川の羽毛ふとんに上質品も希に存在します。しかし、価格にばかり目が向くと品質に目が向かず、西川ブランドであっても結果的に満足のいく製品を購入できないこともあるので注意が必要です。

具体的に申しますと、羽毛布団の中味のダウンにはダックとグースの2種類の鳥のダウンが使用されていますが、ダックは廉価版でありグースは高級品に使用されています。ダックとグースのどちらかというとダックダウンを使用したアウトレット羽毛ふとんが多いと思います。

アウトレット製品は減少傾向

原因は鳥インフルエンザとダウンジャケットの流行です。更に元々飼育農家が減少傾向であったグースダウンの採取量の減少が原因です。インフルエンザは終息したものの、この減少傾向が2013年から顕著になりとり、2014年にはダウンは2倍以上に値上がりをしました。特にグースダウンの値上がりは顕著でした。更に為替レートによる値上がりがあり、西川においても生産過剰どころではなかったと思います。そのため西川羽毛ふとんがアウトレット品として市場に出てくることは希だと考えます。

アウトレット羽毛布団への店主の思い

本来アウトレットとは生産過剰を解消するため工場直売であったと思います。工場直売のアウトレット品は、はたしてお買い得なのでしょうか。何となく「工場直売」とか「メーカー直売」との響きは魅力を感じるのも事実です。直売は流通の中間マージンをカットできる分は魅力的です。しかし、工場直売のアウトレット羽毛布団はお買い得品なのか?ただ安価なだけと言うだけではお買い得とは言えません。

メーカー直売ではありませんが、西川のアウトレット羽毛ふとんは少なくなりましたが、生地在庫処分をメーカーが行うタイミングででる可能性がございます。希なケースですが1つの柄で多くても50枚程度です。大量に出てくることは無いと思います。当店は2000年からネットでの布団の販売をしていますが、2015年以降は生産過剰による在庫処分品の情報は無いと言ってもよい状況です。また、西川のメーカー直売は1年に1度程度しかないと思います。

工場直売のアウトレット羽毛布団とは

羽毛布団を買う際の立ち位置は、消費者の方も寝具店の立場も変わりはありません。「買う」か「仕入れる」かの言葉の違いだけだと考えます。寝具店の仕入れは生産過剰かどうかは別にして、まさに工場直売の布団を仕入る(買う)ことです。

逆転の発想をするといかがでしょうか。工場直売だけしている工場とは、寝具店に納入していない工場と言うことになります。ズバリ言うと寝具店が仕入れをしないメーカーと言えます。だから工場直売をしているとも言えますが、寝具店はどのような布団を仕入れてお客様に販売したいのでしょうか。品質がよく、できればリーズナブルな価格のもので、お客様に喜んで頂けるものです。この条件の製品がないメーカーから商品は仕入れないはずです。

過剰生産による工場直売のアウトレットなら理解できますが、2013年以降の原毛ダウンの高騰(2014年には為替レート変動も含めると約3倍)により過剰生産をする余裕はないと思います。過剰生産品でないとすると、工場直売と言うことは製品企画の段階からアウトレットを冠に付けて直売をする計画であったことになります。寝具店に納品しない工場(メーカー)と言うことです。工場直売がお得かどうかの答えは・・・。業界の事情をみると「安いものには安い理由」がある様に思います。

アウトレット西川羽毛ふとんの今後

2019年の西川リビング(株)、(株)京都西川、西川産業(株)の三社統合により西川株式会社の一社になりました。三社がそれぞれに生産していた羽毛布団が一社で作ることになったのです。当然品種も少なくなります。西川三社統合により生産過剰の西川羽毛ふとんの数も少なくなります。

筆者:野口 英輝

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