羽毛布団の買い替え

ご使用中の羽毛布団の買い替えを検討する理由は、保温力とかサイズあるいは重さ等々様々あります。

10年以上使用されて買い替えを検討されている方から、羽毛布団は安くなったとの声が聞こえます。安くなったと感じるのは、廉価版の羽毛布団が多く販売されるようになったのが原因です。

同等クラスかそれ以上の品質の羽毛布団を購入される場合は、過去に購入された羽毛布団の価格より値上がりをしています。羽毛布団の原材料は全て輸入品であり為替レートの変動だけでも何割も値上がっています。(2024年現在1ドル約150円)

価格の値上がりをご理解頂いた上で、羽毛布団を買い替えをする理由毎に羽毛布団のプロがアドバイスをいたします。ちなみに羽毛布団を取り扱って30余年の筆者の感覚では、羽毛布団の寿命はおおよそ15年前後です。

目次

暖かい羽毛布団がほしい

今ご使用中の羽毛布団の保温力がなくなった原因がダウンボールの劣化とか元々保温力が弱かったダウンの場合は買い替えをおすすめします。

しかし、羽毛布団の保温力はダウンが作る空気層なのでボリュームがなくなれば保温力は低下します。一度陰干しをすることでボリュームが回復するかもしれません。

また、使用期間が10年未満で1度もクリーニングをしていなく側生地が汚れていたり重くなったように感じる場合はクリーニングをすることで改善する場合もあります。

羽毛布団のクリーニング
羽毛布団のクリーニング

ふとんを長く使っているとクリーニングが必要になります。また、子供のおねしょとかの突発的トラブル...

敷き寝具の保温力も確認してください。仰向きに寝て背中が寒いのかお腹が寒いのかを確認することで寒さの原因が掛け布団なのか敷き布団なのかが解ります。

暖かい羽毛布団を選ぶポイントは、今使用している羽毛布団より上質のダウンを選ぶことです。具体的にはダックダウンならグースダウンに、グースダウンならマザーグースダウンを選んでください。

羽毛の品質は、上記の通り羽毛の鳥の種類で上質のダウンを選び、ダウン率とダウンパワーの数値が高いものを選んでください。

またキルト方式言い換えると内部の仕切り構造を1層キルトより2層とか3層キルトの羽毛布団を選ぶと保温力はアップします。2層・3層は僅かに重くなるのと蒸れ感が僅かに強くなります。ハイマチキルト・完全立体キルトなどもおすすめです。

軽い羽毛布団がほしい

羽毛布団の重さは羽毛と側生地さらにマス目を仕切る布の重さですが、湿気により重くなっている場合もあります。まずは干してください。

保温性を維持しながら軽さを追求するには、今以上上質のダウンにしてダウンの充填量を少なくした羽毛布団を選んでください。また2層・3層キルト構造の羽毛布団をお使いの場合はハイマチキルト・完全立体キルトの羽毛布団にすることでも軽くなります。

また軽い側生地の羽毛布団にすることでも軽くなります。ただポリエステルは軽い側生地ですが蒸れ感が出やすいので、おすすめは綿で100単糸とか200双糸以上の細番手の超長綿生地がおすすめです。テンセルは吸湿性に優れているため重くなり安いので軽さの点ではおすすめしません。

大きいサイズがほしい

サイズの大きい羽毛布団に買い替える方法と使用年数が短く上質の羽毛の場合はリフォームによりサイズを大きくする方法があります。

布団の丈はロングロングサイズで230cmの布団とかシングルならセミダブルとかダブル・クイーン・キングなど幅に広い布団があります。

室温とか個人の体質に合わせた保温力の羽毛布団をお選びください。上記の暖かい羽毛布団の選び方の項目を参考にしてください。

ロングロングなどにサイズアップした場合は、これまでのカバーは合わないので羽毛布団のサイズに合ったカバーを同時購入をお勧めします。

側生地トラブルでの買い替え

側生地のトラブルの内容により買い替えが良いのかあるいはリフォームとかクリーニングをおすすめすべきかアドバイスも違ってきます。

側生地が汚れている場合はクリーニングもありですが汚れは完全には落ちません。使用期間が短く上質のダウンの場合はリフォームでの側生地交換を検討してください。

側生地が破損した場合は、小さな穴なら補修布をアイロンで融着させることでも対応出来ますが、マス目の仕切り布が外れたとか側生地が経年劣化により大きく破損した場合は買い替えをおすすめします。側生地が経年劣化の場合はリフォームのコスパは望めません。

羽毛の吹き出しについては、少々吹き出すのは仕方がありません。少々の吹き出しはあるものだとご理解下さい。大量に吹き出す場合は、側生地のダウンプルーフ加工の劣化が原因かもしれません。買い替えをお勧め致します。

臭いでの買い替え

ダウンの臭いが強烈なときは、クリーニングに出すことで解決するケースも希にございますが、基本的に未成熟ダックダウンが充填されているケースが多いように感じます。

干しても臭いが消えない場合は、信頼できるメーカーのグースダウンに買い替えをお勧めします。それでも梅雨などの高温多湿の季節には僅かに臭いはします。

購入時期が夏とか初秋など気温が暑いときには、運送途中に高温で蒸された状態になる場合がございます。

その場合は箱から出した後エアコンで熱と湿気を取ることで徐々に臭いはとれます。運送途中の高温の場合は通常11月の晴れた日に風通しの良い場所に広げて置けば臭いはとれます。

羽毛の臭い
羽毛布団の臭いを見える化

ネットで購入する際に確認できないのが鳥特有の臭いです。問題回避にはグースをベースに選ぶことをお...

羽毛布団買い替えまとめ

羽毛布団は製造コストだけでも確実に値上がりをしています。コスパを狙うなら販売店の有名メーカーの在庫を狙うべきです。

羽毛布団のご使用はカバーを掛けてお使いください。カバーを掛けると寿命は長くなります。

買い替えの方なので羽毛布団の魅力については割愛しますが、是まで維持用に素晴らしい寝心地の羽毛布団は存在します。価格にとらわれずに品質重視で選んでください。

羽毛布団の1日あたりの価格は菓子パン半個
羽毛布団の価格は食パン半個

眠りは食事と共に大切!食費と寝具の価格(寝費・眠費)を比べるとどうでしょうか。...

羽毛の品質指標のダウン率、ダウンパワー等々はメーカーが表示しています。信頼出来るメーカー製あるいは信頼出来る販売店からの購入をおすすめします。

羽毛布団選び方ラベル
羽毛布団の選び方

良し悪しの基礎知識を基にダウンと生地と内部構造を調べます。しかし品質表示の行間を読まないと安心...

アウトレット品・日本製については、下段の関連サイトに注意すべきポイントをご案内しています。お役に立てれば幸甚です。

古い布団の下取りセールとか引き取りは基本的に販売店の費用負担(その分販売価格は高くなります)で行なわれます。安く処分する方法は粗大ゴミかグリーンダウンで検索をして下さい。

関連ページ

羽毛布団の重さ
羽毛布団の重さでの選び方

布団の重さはダウンと生地と布団内部の仕切り布です。マザーグースと超長綿とシンプルなキルト。...

リサイクル羽毛の品質基準

グリーンダウンプロジェクトにより回収された羽毛の再利用は、持続可能な循環型社会(SDGs)を目...

純日本製羽毛布団
純日本製羽毛布団の見分け方

海外製の生地を海外で縫製して、国内で吹き込み縫合すれば日本製であり国産品として流通しています。...

アウトレットのロゴ
アウトレットの羽毛布団

お客様からのアウトレット品の問い合わせで、西川の決算期に生産過剰による在庫処分特価品が少なくな...

羽毛布団の処分
羽毛布団の処分

不要羽毛布団の処分方法はゴミ処理かグリーンダウンプロジェクトによるリサイクル羽毛として処理する...