綿60番と超長綿60番の違い
肌触りの良い布団カバーを探していると、カタログに【綿100%糸番手60番】と【綿100%超長綿糸番手60番】と表示されている場合がある。
この二つの違いは「超長綿」の記載の有無です。「糸番手」は無くとも綿で60番となると糸番手が60番手であることになります。
綿100%糸番手60番と記載されていれば、「60番手は超長綿」と思いがちですがはたして「60番手なら超長綿」なのでしょうか?
結論から申し上げると、60番手の糸番手だとかなり上質であることは間違いありませんが60番手だから超長綿だとは言えません。
60番手とはどの様な糸なのか、またその糸で織った生地の特徴について解説します。
綿60番手の糸とは
綿の糸番手とは、重さが1ポンドで長さが840ヤード(768.1m) ある糸を1番手としています。60番手とは1番手の糸を60倍長くしたいとであり、当然1番手の糸より細くなります。
60番手の糸の長さは50400ヤード(46086m)の長さの糸であることになります。1ポンド(453.6g)で約46kmの長さなので細くて軽い糸であることは判ります。
綿60番と超長綿60番違いは、超長綿が付いているかいないかの違いになります。
超長綿の糸とは
超長綿とは平均繊維長が35mm以上の綿繊維のことを言います。平均繊維長なので35mm以上・未満の繊維が含まれていることになります。
繊維長の長いものは90mm程度まであります。平均繊維長が長いほど上質の糸が出来ます。上質の糸とは細くて柔らかく毛羽が少なく艶がある糸です。
綿60番手の糸の繊維長
60番手の糸のランクは幅があり、ランクは平均繊維長に比例しています。具体的に言うと60番手の糸の平均繊維長は35mm未満でも紡ぐことが出来ます。
ただこの平均繊維長が短くなると繊維の撚りを強くする必要があるのと糸表面の毛羽が多くなり艶が無くなります。
簡単に言えば、短い繊維を糸に撚り合わせるには撚りを強くして多くの繊維を必要とするため糸は硬くなります。繊維が短い分繊維の両端は糸の表面に毛羽として多く飛び出します。
繊維長が長ければ少ない繊維本数で撚りも弱く出来柔らかで細くて柔らかい糸に仕上がります。繊維が長いため糸の表面に表れる毛羽も少なく光沢のある糸に仕上がります。
つまり、「超長綿」記載がある布団カバーは平均繊維長が35mm以上の糸で織られているため柔らかく軽くて肌触りが良く光沢があります。
ただし、糸番手(糸の太さ)とか生地の織り方、糸の打ち込み本数により重さとか肌触りが異なってきます。さらに耐久性も異なります。
綿の糸番手と超長綿の関係は、60番手の糸の場合は平均繊維長は35mm未満でも糸に紡ぐことができますが、80番手とか100番手となると平均繊維長は35mm以上必要になります。
綿60番と超長綿60番の生地
綿60番(超長綿を含む)の糸を使った布団カバーの側生地は、その織り方により超長綿で無くても十分な品質を出すことが出来ます。
例えばガーゼのイメージに近いローン織りの生地は、1インチ角に打ち込む糸の本数が少なくザックリとした生地のため、少し硬く撚った通常の綿60番手の糸で十分な品質になります。
逆にサテン織りの生地の場合ですと、打ち込み本数が多く生地表面の艶も製品の特徴にあげられるため、超長綿の平均繊維長35mmの糸で織られた方が良いことになります。
まとめ
超長綿の表示がない場合でも糸番手が綿糸で80番手以上なら概ね超長綿と考えられます。しかし、60番手では超長綿の可能性はありますが断定は出来ません。
なめらかな肌触りと柔らかさが超長綿の布団カバーのおすすめポイントです。しかし糸番手とか糸の打ち込み本数あるいは織り方により肌触りとか重さ耐久性が異なります。
軽さで選ぶなら60番手のローン織りで、サテン織りは僅かに重くなりますが保温性にも優れていておすすめです。このクラスなら自宅の洗濯機で洗濯も簡単にできて便利です。また耐久性においても十分なランクです。
いずれにしても60番手の綿糸はかなり上質であり超長綿で無くても高級布団カバーと言えます。ただし、綿100%60番手だけでなく「超長綿」と記載されている製品は更に上質の高級布団カバーです。
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