ポーランド産グースダウンとは

 ポーランド産グースダウンをより深く知るためにアニメックス社を訪問いたしました。 アニメックス社は食肉加工製品の製造販売をしている会社です。ダウン羽毛は食肉製造工程でできる副産物の製品です。 訪問したのは、マザーグース農場からレギュラーグース農場、さらに食肉加工工場(スロータ)、精毛工場です。

マザーグース農場

マザーグース農場

 マザーグースとは卵を産むグースのことです。ポーランド産グースはコーダ種であり、 国立コウダ・ヴイエルカ動物科学研究所の管理のもと産卵した純粋のコーダ種のDNAを持つ雛をマザーグース農場で飼育されています。 この段階ですでに日時、数量、気温、輸送状況などのデータはIDコードと共にアニメックス社にて厳密に記録管理されています。 この雛が親鳥となり産卵した卵を飼育するところがレギュラーグース農場であり、レギュラーグース農場で飼育されたグースが食肉用に加工されます。

マザーグース

 マザーグース農場で飼育したグースは、産卵と共に羽毛が生え替わるタイミングでプラッキング(ダウンの採取)が行われます。 プラッキングは1年未満は未成熟ダウンが多いため1年飼育した後に行われ、このダウンを精毛したものがマザーグースダウンとして羽毛布団に使われます。 このデーターもIDコードと共に記録されています。1シーズンに1羽から55~60個程度の卵を産卵します。 1年間に3-4回程度プラッキングが行われ4年で食肉用になるとのことでした。1羽のマザーグースからとれるダウンは25g程度です。 鳥の命と引き替えに肉を食べ羽毛羽根を利用させて頂いているのだと心に深く感じました。 マザーグースが産卵した卵から孵化した雛は、マザーグースになることはありません。 純粋のDNAを守るための国立コウダ・ヴイエルカ動物科学研究所にて孵化した雛だけがマザーグースになります。 雛の必要数は、この研究所とアニメックス社との協議により決定されています。

レギュラーグース農場

レギュラーグース農場

 マザーグースが産卵した卵が孵化して雛になると、レギュラーグース農場に移送されそこで16-18週間飼育されます。 その間の飼育記録もデータとして記録管理されます。 この飼育期間の間にアニメックス社の社員は農場に餌、飼育環境など幾つかのチェック項目をチェックしに行きます。 このチェック項目も記録管理しています。1回に5000羽~7000羽で1年間に1回から4回程度ローテーションして飼育しています。 16-18週間飼育後にアニメックス社の食肉加工工場(スロータ)に移動されます。

食肉加工工場(スロータ)とは

食肉加工工場に入るためには、病気の有無等の申告の後、手の消毒と帽子、マスク、白衣、長靴を履きかえて入ります。 食肉加工工場では、屠殺後に羽根を取ります。 まずウイングの羽根は手で取り除き、首の部分はブラシの付いた機械で取り除き、胸の部分は手で羽根を取っていました。各部位毎に取られた羽根は容器毎に分別されていました。 寝具店のサイトでここまでの説明は不要かとも思いましたが、あえて詳しく記載するのには理由があります。 鳥の命を頂いているのだから、主目的の食肉はもちろんですが、副産物の羽根も最大限有効に利用させて頂くとの思いが感じられました。 ウイングの羽根はバトミントンのシャトルに利用しています。 胸の羽根(羽毛を含む)は羽毛布団に利用するため、機械ではなく手で取るようにして羽毛を傷付けない配慮がされていました。 各部位毎に別けられた容器は、部位毎にIDコードが付けられて洗浄、乾燥されて精毛工場へいくものと、バトミントンのシャトルになるものなど別けて処理がされていました。 食肉加工工場(スロータ)で胸の部位から採取された羽根(羽毛を含む)は、精毛工場に移動してレギュラーグースダウンになります。

精毛工場

 食肉加工工場(スロータ)から移動した羽根は、洗浄、除塵されて精毛されます。洗浄工程も洗浄水の透明度を計測しています。この検査は日本のQTECと同じものを利用しています。 乾燥する際も温度管理など精密な管理の下作業は進められています。ソーティング精毛は洗浄除塵したものをダウンとフェザーを分離する工程です。 風圧によりダウンだけを選別していく工程です。ダウン率を上げて行く処理です。工程毎に処理IDが付加されていきます。 どの段階においても、雛の段階までトレーサビリティ可能な徹底したID管理がされています。

ポーランド産グースダウン

 ポーランド産グースダウンは、主にアニメックス社のコーダ種ホワイトグースダウンと言ってもよいと思えるシェアがあります。 アニメックス社が飼育に関わったダックダウンはあり得ません。羽毛布団を購入される場合のヒントになるかもしれません。 アニメックス社は徹底したトレーサビリティ管理と鳥の命への思いが感じられました。

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