敷き布団の湿気の原因

敷き布団の湿気の原因は、汗と結露またはその両方が毎日蓄積されることが原因です。

人は一晩に、コップ1杯以上の汗をかくと言われています。このコップ1杯分の汗が敷き布団の湿気の主な原因になっています。

コップ1杯(180ml)の量なら、掛け布団と敷き布団さらにパジャマ等に吸収されるのでたいした量ではないと思われるかもしれません。

しかし、毎日布団を乾燥できる方は希です。仮に昼間に布団の湿気が80%除去できたとしても20%は残ります。汗をかきやすい夏期に布団を敷きっぱなしだと1週間もすれば布団内部の水分量はかなり多くなり、敷き布団の肌触りもジメジメした感じになります。

敷き布団が湿気る原因は汗以外にもあります。冬季に起こる現象ですが床と敷き布団の間に起こる結露による湿気です。

結露とは冬季に暖かい部屋の窓ガラスに水滴が付く現象のことです。この結露の原因は、体温で温められた敷き布団と冷たい畳とかフローリング等との温度差によるものです。

敷き布団と床の結露は、保温性に優れた敷き布団と熱伝導率が高いフローリング等の床材の組み合わせでより発生しやすくなります。この組み合わせは敷き布団と床との温度差が大きくなるためです。

湿気た敷き布団の症状

敷き布団が湿気るとジメッとした感じになるのは誰しも判ります。湿気た敷き布団の保温力は極端に低下します。

敷き布団の保温力は熱伝導率の低い空気層による断熱効果によるものです。しかし、敷き布団が湿気ると熱伝導率の高い湿気(水)が熱を伝えて放熱するため保温力は低下します。

湿気た状態で使い続けると体圧により厚みがなくなり、へたった敷き布団は空気層が薄くなり保温力が低下します。

さらに乾燥せずに使い続けると汚れがたまりカビが発生し易くなります。カビについては、敷き布団のカビの原因のヘージをご覧下さい。

汚れがひどい場合はクリーニングをお勧めします。家庭での敷き布団の洗濯はお勧めできません。敷き布団が水を吸うと重くて持ち上げられません!!

敷き布団の湿気対策

布団の湿気対策の基本は干すなどして乾燥させることです。しかし、日々の生活において布団の乾燥は毎日出来るものではありません。

そこで寝具店のアドバイスとしては、なるべく湿気させない予防策を紹介いたします。

敷き布団の湿気予防策

敷き布団の湿気の原因は汗と結露が原因なので、それぞれの予防策をご案内します。

汗による湿気予防策は、敷き布団と体の間で湿気を吸収する敷きパッドが効果的です。パッドは吸湿性に優れた素材で洗濯時に交換が容易にできる脱着が簡単な四隅ゴム付きのものがおすすめです。

汗ばむ季節におすすめなのは立体ハニカム構造で空気が対流する敷きパッドです。

結露の湿気対策は、敷き布団と床との間に空気層を作ることです。通気性に優れたカーペットを敷き布団と床の間に入れることで結露を和らげる効果があります。

便利な製品として敷き布団の湿気を取りカラットさせるシートタイプの敷物が様々なメーカーから発売されています。

吸湿マット除湿シート

製品の使い方は簡単で敷き布団と床の間に敷き使用します。湿気センサーが付いていて湿気ると色が変わり、干して乾燥させてから再使用するものです。

ただし、吸湿シートは吸湿できる量には限界があり限界に達すると飽和状態になりそれ以上吸湿はしません。湿気を吸った状態で使用し続けると逆に湿気が敷き布団に逆戻りします。

汗と結露による日々の湿気対策は、朝の起床時に掛け布団を足下までまくり上げ敷き布団を半分ほどまくり空気にさらし放湿してください。吸湿シートを使用している際はシートはそのままでも半分は空気に触れるため乾燥します。

敷き布団の除湿と湿気対策

敷き布団の湿気を取るには干して風を当てるのが1番です。

しかし、梅雨の時などは干せません。この時期は敷き布団をまくりあげて、何か台のようなものの上にのせてエアコンを掛けて風が通るようにすると湿気はかなり取れます。

布団乾燥機などの使用も有効です。乾燥機の使用は取扱説明書に従い低温でされることが基本です。中綿が羽毛とかウールの場合は低温で短時間するか、扇風機で風をあてるだけでも効果があります。

掛け布団での布団乾燥機の使用時の注意事項については、羽毛布団とふとん乾燥機のサイトも参考になるかもしれません。

筆者:野口 英輝

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