カシミヤ毛布の価格差は、どこがどのように違うのか疑問をもたれる方は多くいます。

そこで、そもそもカシミヤとはどのようなものなのか?なぜカシミヤはウールと比べると高価なのか?品質差はどのような違いがあるのか?について解説を致します。

カシミヤ毛布のカシミヤとは

カシミヤ毛布のカシミヤとは、そもそもどのようなものか?カシミヤとはカシミヤ山羊(ヤギ)から採取された冬向きの産毛です。またこの毛の織物を指す場合もあります。カシミヤは羊ではなくヤギの産毛なのです。

カシミヤの産地と品質ランク

カシミヤの産地と品質

カシミヤの産地は、中国の内蒙古、外蒙古、中央アジア(アフガニスタン等)、イラン、インド、ロシアのカザフスタンあたりが主な産地です。

産地に共通している事は、山岳地帯で冬の気温が極寒であることです。

『カシミヤ』の名前は、産地であるインドの北部のカシミール地域の呼び名に由来しています。

カシミヤの品質ランク

産地の中でも内蒙古のカシミヤは高級とされています。産地別の大まかな品質ランクも上記の順番です。

高山地帯に住む高冷地にカシミヤ山羊は、寒さと暑さから身を守る為断熱材として自ら生やした産毛を生やしています。カシミヤゴートを気候が穏やかな平地で飼育すると産毛は僅かに生える程度です。

極寒の環境で住むカシミヤヤギの産毛が品質的に優れているため、産地の気候条件により品質ランクに差がでています。

カシミヤには、白、グレー、茶の3色ありますが、3色の中でもホワイトカシミヤとよばれる白色が高級です。

カシミヤの品質は、採取後の精毛処理によってもランクが分かれます。

なぜウールと比べ高価なのか

カシミヤとウールの違いは毛の質と採取量に違いにあります。カシミヤは外側の剛毛の内部に生えた柔らかな産毛を採取しますが、ウールは何ら区別すると無く羊から刈りとります。カシミヤとウールでは、カシミヤヤギと羊の飼育頭数の差もあり採取される量にそもそも差があります。

カシミヤの採取方法と採取量

ウールはバリカンで毛を刈り取りますが、カシミヤは産毛を鉄の櫛で梳くようにして採取されています。

その為にカシミヤの採取量はヤギ1頭から原毛状態で約500gであり、原毛を精毛すると150gから250g程度しか採取出来ません。さらに精毛精度を高めた高級品は精毛後100g程度しか採取出来ません。

カシミヤとウールの毛の太さ

カシミヤの産毛の太さは、13.5から15マイクロン(1micronは1000分の1ミリ)であるのに対してウールは平均20マイクロンです。細いほど柔らかく軽くて同じ重さなら毛の密度が高く、温かい空気を包み込むいわゆる保温力に優れます。

カシミヤの中でも極細の約13.5マイクロンのベビーカシミヤと呼ばれるものは極上品です。

カシミヤとウールの価格差と偽装

高級カシミヤの価格はウールの約10倍はします。その為に精毛段階においてウールを混入する輩が後を絶ちません。カシミヤにウールを混入する手口は羽毛布団のグースにダックを混入する偽装の手口に似ています。

そのためカシミヤの流通量は、生産量の何倍もあるのが現状です。偽装は見た目には解りませんがカシミヤの純度を測定できる機器が開発されたため今後偽装は減少すると思われます。

カシミヤの純度は、人為的にウールを混入しなければほぼ100%のはずですが、偶発的な事象により混入することもあり得なくはないため、許容誤差としてカシミヤ97%ウール3%まではカシミヤ100%の表示が認められています。

カシミヤ毛布の品質と価格差

『繊維の宝石』といわれるカシミヤの毛布はカシミヤ糸で織られたものです。そのためカシミヤ糸のランクにより基本的に価格差は生じます。このことは上記の説明でご理解頂けると思います。

カシミヤ毛布の織り方と価格差

毛布はタテ糸とヨコ糸を織ってものです。カシミヤ100%の毛布には、タテ糸とヨコ糸共にカシミヤ繊維の糸を使用して織った毛布もあれば、タテ糸にウールなどのカシミヤ以外の繊維を用いたものも存在します。

カシミヤ毛布はタテ糸に他の繊維を用いることでも価格差が生じます。信頼できるメーカーの品質表示にはタテ糸とヨコ糸の組成が表示されています。

失敗しないカシミヤ毛布の買い方

カシミヤ毛布は価格優先で買わないことです。偽装の問題も無くなったわけではありません。

信頼できるメーカー製の毛布は、原材料となるカシミヤ繊維の純度を一般財団法人ケケン試験認証センター等で検査を受けた後で製品化しています。

カシミヤ毛布を購入する際は、価格だけでなく品質検査のエビデンスを確認されることをお勧めします。

カシミヤ毛布の価格差は、信頼できるメーカー製の価格を基準にされて高いとか安いとかの判断をおすすめします。

筆者:野口 英輝

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