近年、高品質な羽毛布団を求める方々の間で注目を集めているのが「ポーランド産マザーグース」です。特にその価格動向について、気になるニュースが入ってきました。
セドロブ社アニメックス養鶏事業買収
ポーランドの競争・消費者保護庁（UOKiK）は、アニメックス（Animex）グループの養鶏事業をセドロブ（Cedrob）社が買収する意向であると発表しました。最初は「事業部門が別会社に買収されても羽毛には大きな影響はない」と思っていましたが、セドロブ社の背景が気になり調査を行いました。
多分、羽毛の買い付けが始まる6月ぐらいには買収は成立するのではないかと思います。
セドロブ社の羽毛事業とRDS認証
セドロブ社の公式サイトを確認すると、「These are the brands of Cedrob Group」という見出しの下に複数の事業部門が紹介されており、その中に「Feather」という羽毛部門が存在していました。
この羽毛事業部門では、コウダ・ヴィエルカ国立動物科学研究所の管理下にある繁殖センターから供給を受けた鳥のダウンや、白い北京ダックの羽毛を取り扱っているとのことです。
さらに注目すべき点として、セドロブ社の羽毛はRDS（Responsible Down Standard）認証を取得していると明記されていました。RDSでは「生きた鳥からの羽毛採取は禁止されている」という重要な原則が定められています。
なぜポーランド産マザーグースの価格は高騰するのか？
一般的なグースダウンは、食肉処理場(スロータハウス)で屠殺後に羽毛を採取するため、RDSの基準に違反することはありません。しかし、マザーグースに関しては最近では飼育期間は以前は6年であったものが4年間と短くなり、羽毛の採取は2年目以降であり年に3〜4回の手間をかけて羽毛を採取しています。
しかし、RDS遵守となると採取できる羽毛の量は約10分の1となります。これがポーランド産マザーグースの希少性と価格高騰の主な理由となります。
ただこのような記載もありました。「ただし、RDSは衣料品会社がより厳しい基準を遵守するための一種の義務です。この義務は完全に自発的なものであり、いかなる法的行為によっても化せられるものではない・・。」RDS遵守において少しファジーさが感じられます。
ポーランド産マザーグース羽毛布団の賢い購入タイミング
こうした事情に加え、近年の円安傾向も重なり、ポーランド産マザーグースを使用した羽毛布団の価格は今後さらに上昇する可能性が高いと考えられます。
そのため、できるだけお得に購入したい場合は、本格的な寒さが訪れる前の9月〜10月頃が狙い目です。この時期は需要もまだ高まっていないため、比較的リーズナブルな価格で入手できる可能性があります。
失敗しない羽毛布団の選び方｜5つのチェックポイント
羽毛布団は価格帯や品質に大きな幅があるため、正しい選び方を知ることが重要です。以下の5つのポイントをチェックすることで、自分に最適な1枚を見つけることができます。
1. ダウンの種類（グース vs ダック）
グースダウン（特にマザーグース）は羽毛が大きく保温力に優れ、長持ちします。一方、ダックダウンは価格は手頃ですが、においや耐久性の点で劣ります。高級志向の方には「ポーランド産マザーグース」などのグース系がおすすめです。
ただし、マザーグースの品質基準はメーカーによって異なり、ダウンパワーの下限値を400dpに設定している場合もあれば、440dpとしているメーカーもあります。そのため、購入の際はダウンパワーの数値を必ずご確認ください。
2. ダウン率と充填量
ダウン率は羽毛の割合を示し、通常は90％以上から高品質とされます。93%以上であれば非常に軽くて暖かい布団といえます。また、充填量（中身の量）も重要で、寒冷地なら1.2kg〜1.3kg程度が目安です。
3. ダウンパワー（かさ高性）
ダウンパワー（dp）は羽毛の膨らみを数値化したもので、400dp以上であればまずまずの品質とされます。寒がりな方や寒冷地在住の方には430dp以上の布団がおすすめです。
4. 側生地の素材
側生地には綿100％、ポリエステル混、超長綿などがあり、綿100％（特に超長綿）は通気性・肌触りともに優れています。超長綿の場合は糸番手と織り方も確認しましょう。
5. キルト構造
キルト構造とは羽毛が偏らないように仕切られている布団の内部構造のことです。立体1層キルトは羽毛のふくらみを活かせて保温力に優れ、何よりもコスパに優れています。
ポーランド産マザーグース羽毛布団を検討している方は、上記のポイントを参考にしながら、品質と価格のバランスを見極めましょう。
詳しくは、羽毛布団の選び方をご覧下さい。
まとめ
- セドロブ社がアニメックスグループの養鶏事業を買収予定。
- セドロブ社の羽毛はRDS認証済みで倫理的に安心。
- 元々マザーグースは採取量が少なく希少性が高いため価格が高騰中。
- 購入のベストタイミングは9月～10月までか。
ポーランド産マザーグース羽毛布団を検討している方は、価格がさらに上がる前に早めの購入をおすすめします。
価格が高騰すると心配なのが、ダウンの偽装問題です。安心な品質のダウンを入手するには早めの購入をお勧めします。
関連サイト
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