ゴアラミネート羽毛布団の価格

ゴアラミネート羽毛布団を試用することになりメーカーの勧めもあり仕入れました。羽毛布団の種類は合い掛けタイプのものにしましたが通常の高級羽毛布団と同じくらいの価格に驚きました。

寝具店の私が驚いたくらいなので一般消費者の方も価格の高さに驚くと思い、ゴアラミネート羽毛布団の価格が高いわけを解説することにします。羽毛布団のランクにより違いはありますが2割から5割程度違いがあります。現在、ゴアラミネート羽毛布団を製造しているメーカーは西川株式会社と浅尾繊維工業株式会社の2社です。

羽毛の品質ランクが高い羽毛布団においては価格差は驚くほどのものではありません。

試用の合い掛けゴアラミネート羽毛布団

ゴアラミネート羽毛布団が高い理由

ゴアラミネートは防塵性・軽さ・通気性等に優れているため一般的な羽毛布団の側生地より高いことはご理解頂けると思います。

それ以外にゴアラミネートの羽毛布団の価格が高い訳があります。それは縫製工程において通常はマス目の仕切り布と側生地とは直に縫合されますが、コアラミネートの側生地は縫合部分においてテープを挟み縫合する必要がありこの手作業は製造コストがアップしています。

数は羽毛布団の断面図であり、仕切り布と側生地部分と外周部において図では赤色のテープを介在をご覧下さい。このテープを挟み縫合するには熟練した職人技が必要になります。

ゴアラミネート側生地の縫合部分におけるテープの介在を表す図

更に製造コストをアップする工程が羽毛の吹き込み工程です。一般的な側生地の羽毛布団より吹き込み圧を下げて羽毛を各マス目毎に吹き込む必要があります。

羽毛布団の作り方

上図のように羽毛のタンクから各マス目毎に一定量の羽毛を吹き込んでいくのですが、ゴアラミネートの側生地はデリケートであり高圧で羽毛を吹き込むことが出来ません。そのため1日の製造数も限定されコストアップにつながっています。

ゴアラミネート羽毛布団の魅力

防塵性・軽さ・通気性(透湿性)と言ったゴアラミネートの側生地の魅力の中でも防塵性が一番のおすすめポイントです。

ゴアラミネートの超長綿生地の場合、軽さと通気性はワンランク上の糸番手の側生地にすることでほぼ同程度の機能を得ることが出来ます。例えば80超長綿のゴアラミネートの側生地は、軽さと通気性だけなら単糸だと100番番手とか140番手、双糸なら200双糸以上なら同クラスの機能が得られます。

ゴアラミネートの防塵性は、一般的な羽毛布団の側生地とは比較にならないくらい優れています。そのため中の羽毛が汚れずに保温力とか温度調節と言った本来の機能が長く維持できます。

また布団内部の羽毛の摩耗によるダストを外部に出すことも抑えられるため、羽毛に関係するアレルギとか喘息の方にはおすすめの側生地と言えます。

ダニの侵入を防ぐ等のキャッチコピーも見かけますが、ダニに関しては一般的な側生地でも通過することはありません。

今回は上記の点を理解した上で、ゴアラミネート羽毛布団を試用することにしました。使用感などは別途ブログに掲載いたします。

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