マザーグースは上質羽毛の代名詞

高級羽毛布団にはマザーグース

高級羽毛布団の選び方のキーワードの一つはマザーグースです。
マザーグースダウンは、主に産卵を中心に育てられている親鳥から丁寧に採取された羽毛です。 飼育期間が2年から6年と長いため、ダウンボールも大きく、かさ高性、弾力性、保温性最も優れたダウンのことです。 十分に成長した親鳥から採取された「成熟したダウン」は、その核の部分がしっかりとしていて、枝羽も大きく保温力のある羽毛といえます。 そのため少量でも保温力がある、言い換えれば、軽くて暖かな羽毛です。マザーグースを詰めた羽毛ふとんは軽量で暖かです。

マザーグースダウンボール  マザーグースダウンは、中心の核がしっかりしているため耐久性に優れたダウンであり、マザーグースダウンを充填すると軽くて暖かく長くへたりにくいふとんになります。 まさに高級羽毛布団のキーワードと言っても過言ではありません。

 羽毛布団の品質を決める第1基準である「ダウン」については、 羽毛布団の選び方にて別途説明をしていますが、 ここでは、マザーグースダウンについて簡単に説明をさせて頂きます。
 基本的に手摘みにより採取されるため、大きいダウンを選び一粒一粒丁寧に採取されるために、核がしっかりとした高品質のダウンボールです。 特に10月11月頃に採取されたダウンは、冬に向かってのダウンであり保温力に優れた高品質のダウンと言えます。

マザーグースの色の違い

 色については、ホワイトもあればシルバー系、茶系と様々です。色による保温力の差は有りません。 表示はホワイトマザーグースとかシルバーマザーグースとラベル等に記載されています。 ただし、羽毛布団に付いている品質表示票にはマザーグースであっても「詰め物グースダウン」と表示している場合が多いです。 マザーも文字がない場合が多いです。 ただし同じグースでも、鳥の種類によってダウンボールが大きいものもあれば小さいものもあり品質差がございます。 また飼育場の自然環境・地理的位置・飼育方法により品質差がございます。飼育農場単位により品質に違いがあると言えます。

 ポーランド産とかハンガリー産の羽毛だから全て素晴らしい羽毛であるとは言えません。 まずは、グースの種類とか鳥が飼育されている自然環境と飼育方法により違いがございます。 素晴らしい品質の羽毛か否かは、日本に輸入された後の洗浄作業によっても違いが出ます。 マザーグースも同様です。

安心できる品質のマザーグースを扱うメーカー

 まず第1に信頼できるメーカーの製品であるか否かが、選び方の第1条件になります。 当店もオリジナル品を発注することがございますが、発注できるメーカー(山甚物産(株)、(株)京都西川、他)は限られています。

 寝具店においては、公的な検査機関に依頼してダウンの品質を検査する事も可能ですが、通常はコストの面からできないのが現状です。 基本的に羽毛布団の中身のダウンの品質を知っているのは、ダウンを充填したメーカーです。 安心して購入するためには、やはり信頼できるメーカーに絞り、条件にあったものを選ばれることをお勧め致します。

マザーグースにもランクがあります。

 鳥の種類、産地、鳥の飼育期間・方法、洗浄方法などについては、上記の羽毛布団の選び方のサイトにてダウンの品質として説明しています。

 マザーグースの表示をしているが、日本羽毛製品協同組合(日羽協)が定めるマザーグースの基準に満たないものもございます。 日羽協の基準ではダウンパワー値は430DP以上と決めていますが、430DPに満たない品質でもマザーグースの表示をしているものも見かけます。 マザーグースダウンはマザーグースから採取したからと言うだけではありません。ダウンパワー値、ダウン率にも基準がございます。 上質のマザーグースダウンを選別した後に残ったダウンは、ダウンパワーも低くなっています。この残ったダウンは「マザーグース」とは言えないと思います。 しかし、市場には日羽協の品質基準を満たさないダウンを、マザーグースとして販売している場合を見かけるので注意が必要です。

マザーグースの産地

 羽毛の産地は、順不同にポーランド、ハンガリー、シベリア、ウクライナ、カナダなど色々あります。通常マザーグースの場合は産地国の表示がされています。 しかし、お問い合わせを頂いたメールによると、市場には北欧産マザーグースあるいはヨーロピアンマザーグースとして販売されているケースもあるようです。 通常ポーランド産とハンガリー産マザーグースが別々にあったならば、各々産地を表示して販売すれば信頼度もあがり販売しやすいはずです。 あえて二つを混ぜて産地をヨーロピアンとする理由が解りません。この点において、マザーグースを表示している羽毛布団だから全て良い製品とは限らないようです。 また、ハンガリー産よりポーランド産が優れているとは言えません。産地国による品質差は一部例外を除きありません。 あくまで農場単位であり年色もございます。

マザーグースとマザーダックは別物です。

 マザーグースに似ている言葉として、「マザーダック」がございます。マザーダックとは、十分に成長したダックもしくは産卵用のダックを指しているのかもしれません。 寝具業界には、マザーダックの明確な規定がございません。メーカーが独自で呼んでいる愛称のようなものです。マザーグースとマザーダックは別物です。

 マザーグースに似ている第二の言葉として、「マザーダウン」がございます。マザーダウンとは、十分に成長したダックもしくは産卵用?のダックを表現しているのかもしれません。 ただし、ダックダウンは基本的に食肉用に飼育された副産物なので、長期にわたり飼育することは飼料が余計に必要であり、食肉の価値はなくなるため長期にわたり飼育することはないと思います。 マザーダウンの明確な規定はないと思います。メーカーが独自で呼んでいる愛称のようなものです。 マザーグースならマザーダウンとは表示する必要はないと思います。 マザーダウンは、マザーダックダウンからダックのイメージをなくすために、ダックの文字を取ったものだと思います。 ややこしいので間違えないようにしてください。

マザーグースは少量でも暖かい

 マザーグースダウンは確かに保温力に優れています。少量でも暖かいとの説明も間違いではありません。 しかし、通常のダウンパワー値430DP-440DPのマザーグースダウンの場合ですと、シングルサイズで1.2kgの充填量が必要です。 よほど上質のマザーグースでない限りは、シングルサイズの充填量を1.1kgにすることはあり得ません。 当店では寒がりの方用に、430DPのマザーグースをシングルサイズで1.3kg充填した羽毛布団を企画しました。 確かにコウダ種のマザーグースとか、選別を繰り返し行った上質のマザーグースは、少量でも十分な場合がございます。 例えば、ダウン率97%470DPのマザーグースを充填するとすれば、シングルサイズですと1.0kgで十分です。 逆に、これだけのパワーがあるダウンを1.2kg充填したとすると、布団がパンパンに張りすぎてフィットしにくくなり暖かくなくなります。 ダウンの品質に応じて適量を充填する事ことで暖かくて軽いふとんに仕上がります。 このような上質のマザーグースの場合は側生地も上質の生地を採用しています。 上質のダウンだから少量の充填量にして、側生地を低質のポリエステル系生地にしている様な羽毛布団は基本的に仕入れることはありません。 マザーグースなら全て良いものだと考えず、マザーグースにもランクがあることを前提にして選んで下さい。

 最後にくどいようですがマザーグースにはグースの文字が含まれています。 マザーが付いているマザーダックとかマザーダウンはマザーグースではありません。

 メーカーはマザーグースダウンとして仕入れた羽毛の品質を当然知っています。 製品化された羽毛ふとんに、どのような品質のダウンが充填したかも当然知っています。 やはり信頼できるメーカーのマザーグースが安心できます。

マザーグース-2016年追記

 2016年に羽毛の産地偽装の問題が原因したかは定かではありませんが、2016年秋にはマザーグースを充填していながら、マザーグースの表記をしない羽毛布団が販売されるような噂があります。 このことは2016年羽毛布団事情でも書きましたが、販売店からの要望によりマザーグースの表記をしないようである旨の内容でした。

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